浦安旧市街にある「浦安魚市場」は、土地の人たちに親しまれている昔ながらの市場です。
大通りを渡った向かい側の路地をひょいと入ると、小さな広場があって、その先のレトロな飲食街入り口に、青色とサンゴ色のペンキで塗られた小さなお店がありました。
「soul food kitchin」と書かれた手描きの立て看板には、メニュ―と共にキュートな猫の絵がイラストが。
青いドアを開けると......。
わっ! なんて愛らしい猫さん。
絵の具箱のようなカラフルな店内といい、水色の目をしたボブテイルの白猫といい、まるで絵本の中に紛れ込んだよう。
猫の名は「ミルク」ちゃんと、これまたメルヘンチック。1歳と9カ月の女の子
ですって。
このお店は、昼間はカフェで、夜は音楽好きが集まってくる人気バー。
音楽好きなご夫妻、カルロスさん(日本人だけど)とマリさんが3年前に開きました。店内には、ラテンやジャズやロックなどのレコードやカラフルな置物がいっぱいです。
二人とも、前の職業はイラストレーターで、マリさんは絵本を作っていたそうです。
だから、外観や壁の配色がとっても愉しげでいい感じなんですね!
ミルクちゃんのお気に入りの場所は、奥のソファー席。そこでミルクちゃんとご相席させてもらうことに。
注文したフワフワ卵のサンドとチャイがきました。
「どうぞ召し上がれ」
とってもお行儀のいいミルクちゃん。
小窓から差し込む光に、白い毛がぽわぽわ輝いています。
そのうち、すっかりくつろいでくれたミルクちゃん。
ご夫妻の飼い猫は、代々「プリン」「ゼリー」などおいしそうな名前ばかり。
ミルクちゃんは、浦安生まれで、子猫の時にもらわれてきました。4匹のきょうだい子猫のうち、最後まで貰い手が見つからなかった子だっただそうです。
その時の先住猫ゼリーちゃんは、やがて闘病生活に入り、ご夫妻がゼリーちゃんの介護にかかりきりになったので、まだかまってほしい盛りのミルクちゃんは「こっちを向いて」とばかり粗相をしてばかりいたそうです。ゼリーちゃんが旅立つと、粗相はピタリとやみました。それで、お店にも毎日連れてこられるようになったのだとか。
お店では、ちょっと前までかなりのやんちゃをしていたそうですよ。
いまでは、やんちゃ娘の面影は影をひそめ、レディーになったようですが。
あ、でも、時折見せるしぐさがまだまだあどけない。
この二面性がなんとも魅力的なミルクちゃんです。
地元に住むお客さんが初来店です。
「可愛い猫さん」とやさしく話しかけています。
ヨレヨレの路地猫を保護して手厚い手当をし、ご夫婦で大事にいらっしゃるそうです。
ミルクちゃん、その方にもすっかり気を許して、甘えます。
人間好きでお行儀よくて、看板猫にぴったりのミルクちゃんですが、「こんなこともありました」と、マリさんが教えてくださいました。
バーの時間に、ミルクちゃん可愛さに、カウンター席で次々とミルクちゃん抱っこのリレーが続いたことがありました。
すると、「もうサービスタイムはお終い!」とばかり、ミルクちゃん、店の隅に置いてある上階自宅との往復用ケージに逃げ込み、、手を伸ばしてガシャンと鍵をおろしてしまったのだとか。
猫好きが一挙にやってきたら、そりゃあ身がもたないよね、ミルクちゃん。
お店の3周年記念販売のTシャツ。
左がカルロスさん、右がマリさんのデザインです。
自家製料理もおいしく、ひとりで行っても、仲間で行っても、楽しめるお店。
この次は、夜の灯りの中に白く佇むミルクちゃんに会ってみたいものです。
:*:★ Soul Food Kitchen ★:*:
浦安市当代島1-5-33
カフェ営業・・・ 12:00~15:00(金・土のみ)
バー営業 ・・・・18:30~24:00(月曜および第1と第3木曜は休み)
...☆ お知らせ ☆...
あさって2月22日猫の日から、朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」という毎月の連載が始まります。
第1回目は、今日のブログの後半でミルクちゃんをかまっている浦安在住のひとみさんちの猫のいる風景です! 満身創痍、ヨレヨレでやってきたにゃあくんとの愛情ものがたりをご紹介します。道ばた猫日記同様、ご愛読いただけますよう。
また、同じく22日発売のフェリシモ「猫部№3」では、番外編「道ばた猫日記」として、次々とやってきた「売れ残り」「多頭崩壊」「捨てられ猫」のワケアリ猫たち3匹がいつしかほんとうの家族になっていく物語を紹介しています。読んでくださいね!
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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ミルクちゃんとの相席!サイコーのおもてなしを受けながらフワフワ卵のサンドとチャイを(≧∇≦)いいな♪いいなぁ~笑 自分のペースで接客したいミルクちゃんの気持ちを尊重してくれる佐竹さんに、と~ってもチャーミングな表情を見せてくれましたネ♡行ってみたいお店リストに追加完了!
☆お知らせ☆の内容も盛りだくさん!チェックしますネ‼
by マム 2018-02-20 12:14
私もミルクちゃんと相席してみたいです。こんな可愛い子と一緒なら何時間でも居座ってしまいそうです。まるでそこだけ時間が止まったように、日だまりのような優しく穏やかにくつろげそうです。
by ふみちゃん 2018-02-20 14:18
あんな可愛いおめめで見つめられたら一撃です。(笑) 毎日会いに行きたくなってしまいますね!!
by ぺったんの母 2018-02-20 15:20
イヤー またもや魅力的な猫ちゃんですね♪
店の小物やインテリア雰囲気!
私好みかも知れません♪
スライやジミヘンのアナログ さりげなくイイなぁ!
機会があったら是非うかがいたいです。
by チコチコ 2018-02-20 15:31
2年前まで浦安のとなり町に住んでいました。こんなに素敵なカフェがあったなんて!
ミルクちゃんのブルーのお目目で見つめられたら本当に長い間お店に居座っちゃいそうです。
私もいつか会いに行ってみたいな(*´︶`*)♡
by はなこママ 2018-02-20 17:07
1枚目のミルクちゃんにズキューン!!です うちの近くにもこんなお店がほしい…
by さりゅ 2018-02-20 23:54
>マムさん
青い壁に水色の目をした白い猫。
ミルクちゃんは「アタシのお店にようこそ」って感じですてきな接待でした!
by 道ばた猫 2018-02-21 02:17
>ふみちゃんさん
光の中にたたずむ白い猫って、見ててうっとりしますね。
ほんと、のんびりやさしい時間が過ごせました。
by 道ばた猫 2018-02-21 02:20
>ぺったんのお母さま
若い猫って、目がピカピカしてるんだ、って改めて思いました。
家に帰って、うちの子のスモーキ―な目も美しいかったですが。
by 道ばた猫 2018-02-21 02:23
>チコチコさん
店内に飾ってあったカルロスさんの造形も、とってもカラフルで愉しかったです。
ぜひ、いつか訪ねてみてください!
by 道ばた猫 2018-02-21 02:29
>はなこママ
浦安旧市街は、「猫実珈琲店」さんなど、路地に楽しい店があって、元漁師町の良さを残しながら、新しい楽しい息吹が生まれています。いつか歩き回ってみてください。
by 道ばた猫 2018-02-21 02:33
>さりゅさん
むかーし、実家にミルクという白猫がいて、父が溺愛していましたっけ。男の人はどうも白い猫に弱いような…(笑)。
by 道ばた猫 2018-02-21 02:36
わぁっ!!なんて愛らしい猫ちゃん♪とびきり可愛い子ですね!
ほんとに絵本の中にはいったよう(*^_^*)
お行儀の良い姿もくつろいでいる姿もいいですね♪
また行ってみたいお店が増えました!
ミルクちゃんに会いたいなぁ!
今日2月22日発売のフェリッシモですね(^-^)
by とも 2018-02-22 07:02
>ともさん
お店の雰囲気が好きで、おいしくて、猫がいて、そして、その町も好きだったら……これはもう通っちゃいますよね~
by 道ばた猫 2018-02-22 22:05
可愛いミルクちゃんですね。猫が、みんな、こんなに可愛いくて、幸せだと良いわね。by新米道ばた猫❗2018
by 道ばた猫。 2018-03-01 23:46
>道ばた猫。さん
。がある道ばた猫さんへコメント返し、なんか変な気持ち(笑)。
猫がみんなしあわせになるといいのはまったく同感ですが、ミルクちゃんのようなべっぴんさんでなくても、猫はみなカワイイ!!!と思う私です(笑)。
by 道ばた猫 2018-03-04 21:15