先々週の、北千住の路地猫エスキモーちゃんの写真を見た人から、「かわいい~~」「好み!」「会いにいきたい」という声しきり。ですので、彼に再度登場してもらいますね。
たまたま先日、その路地を通ったら、自転車ハウスをエスキモーちゃんに作ってやったという女性に会えました。彼女いわく、「ある日うちの前の、この空き地にちょこんと座ってたの。ここにはノラが何匹かいて、これ以上面倒見切れないからね、あっちの餌場に連れてって、「はい、お前はここで暮らすんだよ」って置いてきたんだけど、いつのまにか戻ってた。それで、また別の餌場に連れてって、「ここでみんなと仲良くお暮らし」って置いてきた。また、すぐに戻ってきた。ま、いいか、って。寒そうにしてるからね、自転車の荷台で暖まれるようにしてやったら、気にいって、ずっと入りっぱなし。自転車に乗れやしないわ〈笑)」
下町らしい飾り気のない言葉に、エスキモーちゃんへの愛情がにじみ出ていました。こんなふうに、あちこちに餌場があって、「なんとかなるさ。好きにお暮らし」っていった感じのノラへの接し方、私はとても好きです。そんな町はどんどん少なくなっていますけれど・・・・
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道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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