今年の猛暑はとりわけこたえました。
というのは、このブログでも紹介したことのある、我が家の愛すべきキャラクターのおっさんネコ(まだ3歳になったばかり)ケンジが、この夏23日間も行方不明だったからです。3軒先のご夫婦で可愛がってくださるトキワさんちと我が家とをせっせと往復するだけで、遠出はけっしてしない猫でしたから、ある日ふっつりいなくなってしまったときは、事故か猫捕りかと、胸かき乱れました。
探し回り、尋ねまわり、市役所や保健所にも尋ねても、杳として行方知らず。3週間を過ぎて、この猛暑では、と、あきらめの気持ちがもたげ始めたころ、戻ってきました。白い部分の毛は灰色になり、痩せて、涙目で、高熱もありました。1週間お医者さんに通ってやっと復活。もとのケンジに戻ったような、どこか前と違うような。いつも私の姿を目で追って、くっついています。外にも出たがらず。
いったいどんな23日間だったのでしょうね・・・・。字が書けるのなら、「僕の暑く長かった夏」なんて手記を読んでみたいものです。
さて、昨年日本各地で上映された、フランスの女性監督ミリアム・トネロットさんによるドキュメンタリー「ネコを探して」が、このほどDVDになりました。パッケージを見ると、可愛い猫さんがいっぱい!という感じですが、じつは、この映画、たっぷりと社会・文明批評や風刺が盛り込んであるんです。オトナの猫好き必見です。
この映画の日本公開では、私の撮った路地猫写真がポスターやパンフレットに使われました。元ノラでうちにやってきたばかりの少年ケンジもチラシに登場しています。このときは、まさか「ケンジを探して」という体験をするとは思ってもみませんでした。
じいさん猫になっても、よれよれ猫になっても、ずっといっしょだからね、ケンジ!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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ケンジさん、無事お家に帰って来てくれて、良かったですね。自分も、猫達が脱走するたびに、胸が潰れそうになります。23 日も、大変でしたね。また、大切にしてあげて下さい。
by 良かったですね♡ 2011-09-13 21:10
何か怖い目にあったのかな? とにかく、無事でよかったです!
by おかえり! 2011-09-17 17:33