千葉県印西市の、印旛沼を見下ろすギャラリー喫茶「風草」で、「明日は今日よりいい日になるよ」展が始まりました。愛らしい猫の絵や小物がいっぱい。猫をこよなく愛する、るいさん、あずみさん、しほさん、よしこさんのグループ展です。
るいさんは、ポリオの後遺症と闘いながら、いつも笑顔のすてきなひと。ギャラリー内に展示されている自筆の詩は、これまでに保護した猫たちへのいとしさ溢れるオマージュです。
あずみさんは、すでに何冊か本を出していらっしゃる童画家です。壁に掛かった大きな絵のなかの6匹は、今いっしょに暮らしている猫たちだそう。すべてわけあり猫なんですって。
「しろちゃんとくろちゃんのきょうだいは田んぼに捨てられていて、みろちゃんは保護されたものの人見知りで貰い手がなくって、たろちゃんは郵便局の前の道の真ん中でわたしを待っていて、りゅうくんは器量よしのきょうだいはみんな里親が見つかったのに売れ残って転々とした末にやってきて、のんちゃんはカラスにつつかれて背中や足が穴だらけの子だったの・・・・」と、あずみさんが6匹の物語を話してくれました。だんなさまが、しろ、くろ、みろ、たろ・・・・と「ろ」のつく名前にこだわっていたそうですが、次々とやってくるので、詰まってしまって、以下、りゅう、のんになったとか(笑)。
るいさんは、自宅でも保護猫たちと暮らしていますが、数年前には、虐待の続いた公園の猫50匹を一気に保護し、友人宅に建て増しした「猫の家」での世話を、友人と二人で続けています。(病気や寿命のため、いまは半数に)。ほんとうに凄い行動力です。
そうした猫たちの餌代のカンパ箱が、今回の展示会場に置かれました。カンパに協力してくださったかたは、猫マッチをひとつどうぞ、ということで、わたしも、猫マッチをいっぱい作って、ささやかながら、友情参加です。お近くのかたは、ぜひ行ってみてください。今週土曜日までやっています。
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道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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