あけましておめでとうございます。皆さんにも猫たちにも、安心して暮らせる一年でありますように。
さて、さっそくですが、私の今年の猫運は好調滑り出しです。
元旦、除夜の鐘とともに出かけた初詣。なんとなんと、お堂で、恰幅のいい猫さんが土足番をしていました!このお寺は、地域猫たちに境内を開放しているので、猫さんとしては日ごろのお礼だったのでしょうね。「新年早々いいものを見たなあ~」と、ラッキー気分になりました。
そして、今年の初ドライブでも。九十九里~御宿~勝浦~小湊~保田~富津と巡ったのですが、行く先々で、個性的な房総っ猫(こ)にたくさん出会えました。
極めつきは、日暮れてふらっと入ったお店で、キジトラ君の熱烈歓迎を受けたこと。8歳8キロのオトコ盛りののんちゃんは、さんざん甘えたあと、ごらんの通りコート番をしてくれました。
閉店まぎわだったので他に客はなく、おかみさんが猫ばなしをいろいろしてくれました。のんちゃんは、おかみさんに命を助けられた子でした。まだへその緒のついているときに、きょうだい3びきで、ビニール袋に入れられ、ゴミ捨て場に捨てられていたのを、隣町の勝浦に住む小学生の孫娘が鳴き声に気づいて救出。でも、家では、とても3匹の仔猫を飼うことはゆるしてもらえない・・・・。そのとき、聡明な孫娘ちゃんはひらめいたのでした。「そうだ、おばあちゃんならなんとかしてくれる!」。
孫娘ちゃんは3匹をこっそりおばあちゃんの店の2階住居の座敷に持ち込むことに成功。洗面器をかぶせて帰宅するや、「仔猫たちをよろしくね」と電話で頼みこんだのでした。
頼まれたおかみさんは、スポイトで3匹を立派に育て上げました。のんちゃん、ふうた、かなちゃん。お客さんの前に顔を出すのはのんちゃんだけで、それも閉店前、猫好きをちゃんと嗅ぎ分けて2階から降りてくるのだとか。
10キロのふうたくんは、人見知りで、おかみさんの言うには,「ふうたは、冷蔵庫の前で、『ゴハン』『牛乳』を言い分けて催促するんですよ」。
はあ?って、聞き直しました。すると、「ゴア~~ン」「ニュウ、ニュウ」って鳴くらしい(笑)。見たい! 聞きたい! すっかりおめでたく楽しい気分になりました。
そうそう、おめでたい気分といえば、ゆきちゃんのその後も。先日栃木にもらわれていった立石のゆきちゃんは、もう自分のおうち!の階段を上れるまでに快復したとのことです。ゆきちゃんのことは、またゆっくりご報告したいと思います。
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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佐竹さん、明けましておめでとうございます。今年も幸せにゃんこがたくさん増えますように!
by もりゅこ 2012-01-10 11:29
今年も猫のお話ありがとうございます。佐竹さんのお話はいつも心に響きます。ゆきちゃんのその後も楽しみにしています。
by ねこたん 2012-01-11 07:15