先月はじめの、このブログでご紹介した夕陽のなかの影猫さん。彼女が「まだ来ない、まだ来ない」と海辺で啼きながら待ちわびていた犬はどんな犬だったのだろう・・・・?一緒に散歩する姿をいつか見てみたいと思っていました。
猫好きの友人たちといろいろ想像したものです。
「自分と同じくらいの大きさの、シーズーかマルチーズといった小型犬だと思うな」
「小さめの、気のいい雑種だと思う」
「柴犬!」
「案外、ブルドッグだったりして・・・」
みんなで、犬と猫の散歩の図を、思い思いに描きました。
みなさんは、どんな犬だと思いますか? わたしは、ごくごく普通の大きさの、ごくごく普通の雑種を、なんとなく想像していました。
きのう、あまりに天気がよかったので、その海辺にでかけてみました。毎日、必ず日暮れ前に一緒に散歩すると聞いていたので、きっと会えると思って。
夕方の海辺は、いろいろな犬が散歩にきます。シーズーが通り過ぎます。猫は一緒ではありません。雑種も柴犬も通りましたけど、飼い主とふたりきり。
あ、大きなハスキーがやってきました。年配のご婦人とゆっくりのんびりやってきます。猫はいません。あんな大きな犬のはずはないし・・・・・・と思ってやりすごしたとたん、あのさび猫ちゃんが、にゃっにゃっ(待ってたんだから!)と啼きながら、どこからともなく現れて懸命にあとを追っていくではありませんか。
想定外でした(笑)。大きなハスキーくんだったとは。飼い主さんに声をかけ、写真を撮らせていただきました。
ハスキーくんの名は、テツ。13~15歳くらいの老犬です。「穏やかな犬よ」とのこと。ほかにもご自宅で面倒をみている猫は何匹もいるのですが、散歩についてくるのは「このチビだけ。なぜかテツと気が合って」。
チビちゃんは、まだ3歳と若く、散歩の途中でも、木の臭いをかいだり、砂浜に穴を掘ってみたり、よそ見したりで、そのたびにゆっくり歩いてるテツに置いていかれ、「待って、待ってってば」と、啼きながら追いかけるのでした。
ご主人の言うには、「テツはもう歳だから、チビがついてくるのがちょっとうっとうしいのよ。足元にまつわりつくから」。
でも、チビを見やるテツの視線は「ほんとにおまえはちょろちょろしてるなあ」とばかり、うっとうしさ4分、友情6分といった感じでした。
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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佐竹さん、有難うございます!
どんなワンコかが気になっていたので、スッキリ!しました。
心優しいワンコなのですね、きっと!
一緒に散歩をしている写真も有難うございました。
めっさ、かわいい。
by しのりゅう 2012-04-03 19:19
私はちょっぴり犬は苦手。。。
でもいいですね。
ほほえましい。
いつも疲れている時、いやされています。
ありがとうございました。
by よーこ 2012-04-04 00:08
佐竹さんの写真とブログにいつも癒されています。
ほっこりしました。
ありがとうございました。
by よーこ 2012-04-04 00:11
家でも猫と犬を同時に飼っていましたが、つかず離れずのビミヨーな関係でした。一緒に散歩なんてうらやましい&カワイイ!!
by すみりん 2012-04-29 11:38