フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:福島県全域、横浜市、神戸市
福島 Fukushima
3年2か月の期間に渡り福島県で展開して参りました原発事故後の被災動物繁殖予防のための拠点「フクシマスペイクリニック」を2015年末に閉院し、その後は村の監視活動と仮設住宅および周辺の犬猫たちが犠牲にならないよう巡回活動を行っています。本会所有のレスキュー車両(昨年2月納車)が、福島の内陸、沿岸部(浜通り)などを動物と物資の輸送のために月間約2500km走行しております。写真の犬たちは葛尾村、川内村の犬、南相馬市小高区の仮設住宅の犬たちで、当期間内にすべての犬が横浜市内で無事に一般家庭に譲渡されました。
特に、山中の村の犬たちは冬季に-10℃前後の厳しい環境にいたため、クリニックで基本医療行為を施した後に、フォスターファミリーでの預かりを経て安全で温かい里親さんに迎え入れられたことは何よりの喜びでした。
横浜 Yokohama
横浜市は全国一、世界でも最大規模の猫の不妊手術助成金制度のある都市です。その数年間6,000~7,000匹?といいますから、その効果がすごいのかと思いきや実際には全くの逆で、2015年度(平成27年度)はとうとう前年度比でセンター引き取り数が増加しました。本会は非効率な「公的助成金制度」の問題点を昨年度から同市に指摘し続けており、同市と実際に会合の場を設けて以下の政策提言を行っています。
① 多頭飼育崩壊現場への事前の情報集約体制と即効対応策
② 早期不妊去勢へのインセンティブ型助成制度の確立(繁殖予防効果が一番高い)
③ 不正受給の防止策
神戸 Kobe
もう増やさないための監視活動「On the Beat」を強化しています。年間約9,000km、市内200ヵ所以上のTNR現場を巡回監視しています。
また、繰り返し神戸市に飼い主不明猫の幼齢猫の引き取りを依頼する「リピーター」の存在に注目し、過去4年間の地域別収容状況を全てデータ化(処分に直結する地域・現場の発見のため)しました。
<ご支援くださっているみなさまへ>
災害の発生期間が短くなっています。それに伴って被災動物の救援に関わる団体と個人愛護家が急増しています。その際、「被災動物」が何を指すのか、どんな動物を助けているのかが大変重要になっています。熊本地震では寄付金とボランティアの一元管理的な限定的愛護活動が非常に強い傾向にあります。これは東日本で被災自治体・獣医師会関係者に定着した混乱による被害論的発想に基づくものです。この流れは飼い主の特定できるペット優先型で半ノラ・ノラが後回しになる傾向を生みだすため、本会では繁殖による二次三次災害予防の観点から、熊本での半ノラ・ノラの置かれている状況を順次調査して参ります。
「アニマルレスキューシステム基金(ARSF)」
http://www.animalrescue-sf.org