フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:山口県周南市を中心とした山口県全域、シェルター所在地は山口県周南市
保護が必要な犬や猫たちに、あたたかいご支援をいただきまして、ありがとうございます。
飼い主がいない保護犬や保護猫を、家族の一員として終生幸せにしてくれる里親さんを探す活動を、山口県で行っている「特定非営利活動法人 ケダマの会」です。
【猫の保護事例】
後ろ足が動かず、排泄物が垂れ流しの猫がいるとの相談を受けて、冬の寒い日に保護した黒猫のハンド君は、レントゲン撮影で背骨に骨折跡があることが判明。
排泄神経麻痺でお尻は汚れ、後ろ足の腱も切れており、足やお尻に大きな傷がある状態でした。
治療で痛みが軽減したのか幸い食欲はあり、ご飯をたくさん食べてくれます。
トイレのコントロールができないため、お尻がたびたび汚れてしまい、患部の洗浄や定期的な通院治療が必要ですが、命の危険がある状態からレスキューされ、これからは室内猫として安心して暮らせるようになりました。
保護している犬や猫たちの中には、ハンド君のように譲渡が難しいと思われる子も多くいます。
たとえ新しいご家族へつなぐことができなかったとしても、みなさまのお家の愛犬や愛猫と同じようにできる限りの治療を行い、少しでも快適で幸せな犬生や猫生を送って欲しいと考え活動しています。

画像:診察中の黒猫のハンド君。
【譲渡会やケダマの会シェルターの活動について】
保護犬や保護猫たちの譲渡の機会を増やすために、地元行政や地域の賛同を得て市民センターの室内会場で、毎月2回譲渡会を主催しています。
10月は地域のイベント「ゆめ花マルシェ2024」の参加依頼を行政から受けて、実際に保護犬に会える「動物愛護アクション」というブースを運営。あわせてケダマの会シェルターの保護犬と保護猫たちの写真展も行い、地域の動物愛護の啓発を行いました。
譲渡会場に元保護犬の卒業犬が遊びに来てくれると、これから保護犬を迎える里親希望者さんも譲渡後のイメージがわきます。スタッフも、今日は誰が遊びに来てくれるかな~と卒業犬の訪問を毎回楽しみにしています。

画像左:譲渡会に遊びに来てくれたケダマの会の卒業犬ひなた君。
画像右上:譲渡会ポスターモデル犬はシェルターで暮らす秋田犬のエルサちゃん。
「ゆめ花マルシェ2024」にも参加し、初めて保護犬と出会った来場者を笑顔にしてくれました。
画像右下:毎年、春と秋に地域イベントで啓発展示ブースを運営しています。
獣医師にケダマの会シェルターへの複数回の訪問診療を依頼して、シェルターの保護犬と保護猫たちに集団予防接種を行いました。
10月は狂犬病予防注射、11月は犬混合ワクチン、12月は猫混合ワクチンの集団接種を実施しました。治療等で集団接種の対象外の保護犬と保護猫たちは、個別に動物病院を受診して接種を行っています。

画像:大好きなスタッフに励まされながら接種を頑張るシェルターの保護犬ゴウ君。野犬の子犬を幼い時に保護しました。
【今後の展望】
保護した犬や猫が高齢や慎重な性格の場合、譲渡が進まないケースが多いため、性格や治療の履歴がわかっている成犬や成猫を家族に迎えてくださる方が増えるよう、定期的に譲渡会を主催し、地域のイベントやInstagram、ブログ等でも動物愛護の啓発推進や保護犬や保護猫たちの魅力を伝えるべく情報発信を行っています。
高齢化が進んでいる山口県では、高齢者が飼育できなくなった犬や猫たちも高齢のことが多く、また、2010年からスタートした会の活動も14年が過ぎ、シェルターの保護犬や保護猫たちの7割がシニアです。
2024年~2025年にかけて、シェルターで暮らす病気や高齢の保護犬たちの環境改善を目指し、既存の犬舎をエアコン完備の屋内犬舎に順番に転換する計画を立て、数棟ごとに進めています。地方の小さな団体ですので、一度にできることに制限はありますが、専門家の知見や協力を得て引き続き行ってまいります。

画像:9歳でシェルターに保護し、もうすぐ15歳を迎えるダックスMixのラブちゃんとキョウコちゃん。
奥に写っているラブちゃんが、高齢犬に多い前庭疾患(平衡感覚をつかさどる領域が侵されたことにより神経症状がおこる病気)で11月に通院し、療養中の写真です。幸い12月にはご飯を完食するまでに回復しました。のんびりと余生を過ごせるお家と出会えることを願っています。
<ご支援くださっているみなさまへ>
みなさまからのご支援により、保護した犬や猫たちを動物病院で治療して、家族の一員として大切にしてくださる方につなげることができております。心から感謝を申しあげます。
みなさまからのあたたかいご支援は、ボランティアで毎日、保護犬や保護猫たちのお世話をしている私たちスタッフにとっても、大きな支えや応援となっています。
これからも、一匹でも多くの犬や猫たちが幸せに暮らせるよう、地域に根ざした動物愛護活動を継続してまいります。ご支援をいただきまして、ありがとうございました。
「特定非営利活動法人 ケダマの会」
https://kedamanokai.org