みなさんこんにちは! 猫部のMです。
フェリシモ猫部の"猫支援"活動レポートをお届けします。
今回は、前回訪問したアニマルレフュージ関西さんに「神戸でもすごい団体があるんですよ」ということでご紹介いただいた、神戸市灘区に拠点のある非営利団体「アニマルレスキューシステム基金」さまを取材させていただきました。お話を伺ったのは代表の山崎 ひろさんです。
まず、アニマルレスキューシステム基金(以下、ARSFさん)のご紹介を。
山崎さんは、阪神・淡路大震災時の被災動物の救援に取り組んだ経験から、当初は野良犬・野良猫の不妊去勢手術や里親探しの活動を約10年ほど続けておられました。その当時はまだ協力してくれる街の開業医に手術をお願いしていたそうです。しかし、手術費が高額になることや、根本的な解決法とは何かということを考え、神戸市灘区で非営利病院の開設にこぎつけ、できたのが「No More ホームレスアニマルクリニック」です。2006年11月11日のことでした。北米の専門家からのアドバイスを受け、すべて寄付で運営される、日本で初のチャリティー不妊去勢クリニックです。
このARSFさんの目標は、「政令指定都市である神戸市(人口150万人)の動物殺処分総数を5年で50%削減する」ということで、ひとつの社会実験でもあります。(といっても、神戸市は関与していません。)
ARSFさんでは、地域住民から持ち込まれた野良猫の不妊去勢手術を行うほか、TNRと呼ばれる積極的な取り組みを行っています。
TNRとは、Trap(捕獲)、Neutering(不妊去勢手術)、Return(返却)と言って、放っておけば増え続け、結果として生まれては処分されてしまう野良猫たちを、捕獲して手術を施しまた元の場所に戻す活動のことです。
生まれてしまった子猫を保護してから里親を探すのではなく、より積極的に望まれない子猫が生まれないようにしようという活動です。
実際、シェルターと呼ばれる保護施設や、個人の里親さんの努力ではどうしようもないほど多くの捨て猫が日本では日々生まれています。それらを仮にすべて何かの施設に入れて飼ったとしたら猫たちの生活の質はとてもじゃないけど通常レベルに維持できません。逆に、通常レベルの生活の質を維持しようと思ったら、運よく入れたごく一部の猫以外はすべて断らざるを得ないのが現状です。
動物福祉大国のアメリカでさえ、5000以上のシェルターがあるにも関わらず年間500万匹の動物が安楽死されています。(※アメリカは安楽死であり、日本のように炭酸ガスでの窒息死ではありませんが)。せっかく善意の寄付金で最大限の効果を生み出すために、過剰繁殖を不妊去勢手術で事前に予防するという姿勢でARSFさんは臨んでいます。(ここで強調しておきたいのは、だからと言って、ほかのシェルターや里親活動を非難したり、意味のないものとはまったくとらえていないということです。)
ちなみに・・・
猫の繁殖力というのは、私たちの想像を超えたもので、多い場合で年3回出産する場合もあるとか。その上、多産なので理論上ですが、1組のつがいから7年で42万匹にもなるとか! ねずみ算という言葉はありますが、まさに「ねこ算」式に増えるのです。
今日はここまでで、まだまだ続きます!
神戸西区宮下三丁目22-10で3日間仔猫の鳴き声が続いています。鳴き声に近づいてもどこにいるかわからないです。売り家(空き家)の倉庫から聞こえるように思うのですが…。どうしたら良いでしょう、いてもたってもいられない❗
by 登尾 2019-05-24 06:05