Iさんはすぐに写真の展示を快諾してくれたあと、「写真展、見にいくよ!」といってくれました。
再会の夜、なんと髭をそってこざっぱりとしたいい男(公園時代もいい男でしたが)になったIさんは「これ、女房」と、なんともいい感じの女性を伴っていたのです!
その後に二人からきいた話は、まるでドラマのようでした。S子さんは、通勤の行き帰りにいつも、Iさんやトマトちゃん、ミーちゃん、ナスビちゃんたちの暮らす公園の川べりの道を通っていました。3匹のなかでも人懐こいミーちゃんがなついてきたので、猫に差し入れをするようになりました。S子さんもノラネコを見て見ぬふりはできないひとでした。そのころは、猫たちの「おとうちゃん」としかIさんをみていなかったそうです。そのうち、猫たちを守るIさんのことが気になりだし、「ふつうの生活に戻してあげたい」と思うようになったとか。
Iさんが公園を出て、アパートから仕事に通いだしたころ、Iさんが公園までこられないときは代わりに猫たちの面倒を見ました。Iさんとトマトちゃんたちとの別れのときは、Iさんを見ているのもつらかったそうです。
同じ魂をもったふたりが、結婚するのはごく自然の流れだったのかもしれません。猫に接する姿にお互いの本質を見抜きあったのかもしれません。
「トマトたちのことは、もうあれこれ考えない。幸せにくらしているのだから」と、Iさん。でも、IさんもS子さんも、私の送ったトマトちゃんたちの公園時代の写真を携帯の待ちうけ画面にしていました。Iさんが10年も公園生活を送ったのは、猫たちを置いてはいけなかったためだと、きのうはじめて知りました。今の仕事は、肉体的にきついけど、週に6日休まず働いているそうです。トマトちゃんたちは、もう安心。今度はIさんたちがしっかり幸せになる番です。
Iさん47歳。10歳年上のS子さんは、ときに母のようにやさしくおおらかで(Iさんは中学のときに両親をなくしたとか)、ときに恋する少女のようにハツラツと可愛く、見ているわたしもすっかりハッピー気分でした!
お二人は、がんばって働いて、いずれS子さんの故郷山口県に帰り、新しい仕事をみつけたいと言っていました。「そしたら、猫をいっぱい飼おうね」と。
Iさん、おめでとうございます! どうぞお幸せに!
by もりゅこ 2012-02-28 20:03
気になっていたIさんがしあわせにくらしててよかった。
ご報告ありがとうございます。
by よーこ 2012-02-29 00:34
心がほっこり・・・
ウルウルしちゃいました。
by ぜんママ 2012-02-29 10:41
噂のS子です(笑)久々にトマトたちにあえて感激です。トマトの里親さんが、Iさんが猫の飼えるアパートが見つかりトマトをその時引き取りたいなら喜んで返しますよと言ってくださいました。
Iさんはもちろんそんなことは出来ないといっていましたが、猫をかわいがる人は皆さん優しいと感じました
私たちの夢は、縁側でたくさんの猫に囲まれた生活かな?
by きらら 2012-03-05 13:26