[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

先週に続き、神戸の路地猫さんのご紹介です。トアロードにあるホテルを朝早く出て、駅に向かって路地をあるいていると、「開店待ち」らしきキジ猫に会いました。

モダナーク・ファーム・カフェというオーガニックカフェの食客猫さんのようです。開店までは、まだまだ。ベンチの上や店のベランダで、ほげ～っとして、空を見上げたりして、時間をつぶしています。



いいなあ。このまったり感。さぞ、この路地で可愛がられている猫なのでしょう。お店の人が来たら、朝ごはんをもらえるのかな。でも、開店までまだ3時間もあります。



あくびしたり、毛繕いしたり、私の足元で転がったり、なんともマイペースなおっとり猫さん。神戸という大都会で、こんなまったりさんに会うとは。

　路地の角から顔を出した白黒猫が、キジトラを見て、こそこそっと道を横切って行ったところを見ると、こう見えて、このキジトラ君、大物なのかもしれません。

　午前中の用事を済ませ、開店時にこの路地にまた舞い戻ってきてみました。

　なんと、キジトラ君、店内にいれてもらって、くつろいでいます。エサ皿とお水も、店内のものかげに。デッキで、おいしいタンポポ珈琲を飲みながら、この猫の話をお店のかたに聞きました。

彼の名は、テイイチくん。愛称「テイちゃん」。１１歳くらいとのこと。よそで生まれたノラで、１０年ほど前にふらっとこの路地にやってきて、居ついたのだとか。半分店猫、半分地域猫のような、自由猫。性格が穏やかなので、みんなに可愛がられています。

モダナークという店名は「相乗りの大きな船」という意味合いの造語だそう。テイイチ君も、この船に自由出入りの一員ということなのですね！　カフェの奥には、フェアトレードの雑貨店も続いていて、そこの窓には、こんなプレートがありました。



テイイチ君は、カフェにも雑貨店にも自由出入りの身。カフェのデッキや店内を、陽と共に移動。お気に入りの場所は、雑貨店のベランダの商品の椅子の下。大きなモグラの置物と並んで、座ったまま、うつらうつら。

　そうか、テイイチの名は、「定位置」からつけられたのかも。今度行ったときに、店のかたに聞いてみようと思います。そうだとしたら、なんて懐の深いネーミングでしょう。
　このカフェでは、何年か前、「店内に猫がいる」というお客様からの苦情を受け、締め出すことも検討したそうですが、やはり、自由出入りのまま、ということに決めたそうです。

人も猫も、鳥も木も、生きとし生けるものはみな、地球という大きな船で相乗りしている。人間の都合で、動物の生活を縛りたくない。好きな場所は、自分自分で決めたらいいね。そんなお店の心意気が感じられて、とってもうれしくなりました。

テイイチくん、また会いにいくからね。ずっとずっと、マイペースであの路地に暮らしていてね！