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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2014年06月17日

どっちがどっち?

「でかまる」と「ちびすけ」。3歳になったばかりの、仲良しキジトラ兄弟です。ちょっと見ただけでは、そっくりなので、どっちがどっちだか、わかりません。

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 飼い主さんは、「目の色も、毛並みも違うんですよ~。こっちがちびすけで、こっちがでかまるです」と紹介してくださるのですが、2匹の位置が変わると、またもや、どっちがどっち?かわからなくなるのでした。

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 兄弟は、ちょうど3年前の6月、とある家の玄関先に段ボール入りで捨てられていました。

 見つけたのは、帰宅してきた奥さんのナオコさん。段ボールはテープ貼りで、空気穴らしきものがポツポツ開いています。
 「えっ、もしかして、子猫?」・・・・・不安なその予感は当たりました。

 だけど・・・・。よりによって、この家は猫NGの夫婦の住む家だったのです。だんなさまのコウスケさんは、動物好きなのですけれど猫アレルギー。ナオコさんはなぜか「猫の目が怖い」ひと。

 でも、身を寄せ合っている2つの小さな命をそのままになどできず、とりあえず、家の中に保護。直後に土砂降りで、ほっと胸をなでおろしたナオコさんでした。

 猫を飼ったことなどなかった二人。ともかく早く里親を探さなくては、と、戸惑いだらけの子育てをしながら、自分たちのお店に2匹を連れていって里親募集を始めました。数日で、ちびすけがお試しでもらわれていきました。でも、すぐに戻ってきました。家人の了解を得てなかったということでした。

 ちびすけがいないほんのちょっとの間、でかまるは、それはそれは寂しそうでした。でも、寂しかったのは、でかまるだけでなかったのです。ナオコさんも、でした。

 1週間暮らして、2匹を手放せなくなったナオコさん。コウスケさんに「なんとかして」と、懇願。寝室には入れない、という条件で飼うことに決まりました。


「そのうち、寝室に2匹が押し入ってきて、もう最初の取り決めなどどっかにいっちゃって(笑)。今、コウちゃんは猫にスリスリしまくってます。猫アレルギー?薬を飲んで予防してるし、暮らしちゃえば、なんとかなるもんですね~」

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 ナオコさんから見せてもらった、子猫時代の2匹の写真です。拾った翌日のちびすけ(左)とでかまる(真ん中)。2か月足らずくらいでしょうか。右の写真は、6か月くらいの兄弟です。


 というわけで、すっかり2匹に夢中になってしまったナオコさん、お店への出勤も同伴です。「だって、2匹がそばにいないと、寂しいんです~」とのこと。
夫妻のお店は、埼玉県越谷市にある「to-9(トーク)」という、自然素材の雑貨や衣料を扱う店。アースカラーの2匹は、店内の色調に見事に調和しています。

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 脱走事故防止のため、店内ではリード付きですが、帰れば、家じゅうを走り回っているちびでかコンビです。
 ナオコさんは言います。「2匹を店に連れてきたとき、とても心配だったんです。猫嫌いのお客さんが来たらどうしようって。でも、世の中って、こんなに猫好きが多いとは! 猫話がしょっちゅう弾みます。2匹とも、まったく人見知りせず、それはいいんですけど・・・かまってもらえれば誰でもいいって感じなのが、私、ちょっと寂しいんです(笑)」
ちびでかのこのフレンドリーさは、きょうだいそろって手をかけて育ててもらったからこその、安心感なのでしょうね。


 年末年始には、タイに仕入れに出かけるのが、ご夫妻の恒例行事。その間、ナオコさんのお父さまに2匹の世話を託すそうですが、寂しくてたまらないナオコさんは、羊毛フェルトで手作りしたちびでか人形を、そっと旅行鞄にしのばせます。

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「猫ってもっと手ごわくてムズカシイ生き物だと思っていたのですけれど、こんなに愛おしい生き物だなんて。ちびでかにめぐりあうまでの、私たち夫婦って、いったいどんな話題があったんだろう、って思うくらい、今は、ちびでかの話が尽きず、楽しい毎日です。 猫って、人生を変えちゃいますね!」

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夫婦の人生を変えてしまった張本人たちは、きょうも、店内で、の~んびりお客さんをお待ち受けしています。

 それにしても、どっちがちびすけ? どっちがでかまる? ああ、わからない!


 さて、2月の猫日記でご紹介した、辰巳ナーシングヴィラ(入所・デイケアサービス施設)の働き者ななちゃん。今発売中の「猫びより」7月号「働く猫」特集のトリをつとめています。ななちゃんのかいがいしい日常を誌面でもぜひごらんください~



写真

道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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みにゃさまのコメント

ナオコさん、本当にありがとうございます♪
倖せですね〜^_^2匹とも〜。縁というものが
あるんですよね。ナオコさんの家の前じゃなかったら、どんな事になっていたやら。
薬まで飲んで、一緒に生活をしてくれているご主人にも感謝、感謝です。同じ猫と生活している者として本当に嬉しい事ですし、共感出来る事がたくさん!
これからもずっとずっと仲良しで笑顔の絶えない毎日でありますように・・。

by りんりん 2014-06-17 18:55

会いに行ってみたいですね~(*⌒▽⌒*)

by こきり 2014-06-17 22:22

>りんりんさん

 そう、ほんとうに縁の不思議ですね~  命を救った兄弟から、コウスケ・ナオコご夫妻は、いま、お返しをいっぱいもらってるんだと思います。

by 道ばた猫 2014-06-17 22:29

>こきりさん

 ぜひ。お客さん大好きのきょうだいです。写真だと、なんとか見分けがつくんですけど、動いてると、なかなか(笑)。

by 道ばた猫 2014-06-18 08:13

ちびすけくんの方が黒目がちですね!でかまるくんは驚いたような表情(=^ェ^=)

猫嫌いの方が猫好きになったって話を聞くと嬉しくなります!
もっともっと猫好きが増えますように・・
・・猫は宇宙一可愛い動物に間違いないです!
うちの一番上は8歳ですが、保護した時から今まで、いつでもどんな時でも超可愛いです^ ^

by 名無し 2014-06-19 08:10

ちびすけくんの方が黒目がちですね!でかまるくんは驚いたような表情(=^ェ^=)

猫嫌いの方が猫好きになったって話を聞くと嬉しくなります!
もっともっと猫好きが増えますように・・
・・猫は宇宙一可愛い動物に間違いないです!
うちの一番上は8歳ですが、保護した時から今まで、いつでもどんな時でも奇跡のように可愛らしいです^ ^

by akiko 2014-06-19 08:11

>いつでもどんな時でも奇跡のように可愛らしい・・・本当にそう。すべての猫が本来そうなんですよね!!

by 道ばた猫 2014-06-19 21:12