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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

お知らせ

2014年08月06日

秋冬KrasoでCHIE SHIRAISHIブランドの商品がデビューします 1

新発売に先駆け、イラストレーターの白石チエさんにインタビュー
第1回 チエさんとネコ

東欧の絵本を感じさせるような、どこかノスタルジックな世界を描き続ける白石チエさん。
@Bookportの表紙絵を描いていただいたのをきっかけに、その絵の魅力に夢中になった猫部部員の思いが重なって、オリジナル商品を企画する運びとなりました。

Kraso2014秋冬号でデビューするのを前に、白石さんの人となりや作品世界をご紹介します!

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〈〉白石さんにとっての猫〈〉


─ 猫をモチーフにした作品が多いですけど、猫、お好きなんですよね。
白石) そうですね。うちの実家に一時、10匹くらいいました。


─ それはすごい!
白石) 猫だけじゃなくて、小さいころから家にいろんな動物がたくさんいたんですよ。犬とかインコとかハムスター、うさぎ......あとウリ坊も。


─ ウリ坊、かわいいですよね。でも、なぜお家に?
白石) 実家は山の裾野なので......。ある日、ウリ坊が迷いこんできて、走り回ってたところを、近所のおばさんが「ちょっと、白石さんとこでつかまえてーっ」て。

それで、うちのおじいちゃんがつかまえて、オリに入れてイモをあげたりして保護したんです。3日間だけいっしょに暮らしました。


─ 親イノシシが取り返しにこなくてよかったですね。猫を飼われたのは、いつごろから?
白石) ほかの動物と比べて、猫との出会いは意外と遅いんです。小学校4年のとき、土手に捨てられていた2匹の捨て猫を家に連れて帰ったんですけど、飼えないと反対されました。

それで、近所の子どもたちと作っていた秘密基地みたいな場所で、こっそりミルクを運んで内緒で世話して。でも、そのうちおじいちゃんに見つかって「もういいから、うちに連れて帰りなさい」と。

ねこイラスト2.jpg

─ いいですね、やさしい、おじいちゃん。
白石) それが猫と暮らすきっかけだったんですけど、それからは何匹いたかわからないくらい、ずっと猫がいました。

なかでも思い出深いというか、印象深いのがクロというオス猫。田舎の家だったし、当時の猫はけっこう出たり入ったりが自由で、気づいたらクロが帰ってこなくなってて......。どうしてるのかなと思っていたら、中学の帰り道、畑でハーレムをつくってるところにばったり遭遇したんです。


─ すごい。びっくりしますね、飼い主としては。
白石) ええ、首輪はたしかにクロのだし、名前を呼べばリアクションはしてくれました。だけど、彼はもう別の生き方をみつけてしまったんだなあと。なんか妙に納得させられてしまって......そのままだまって別れました。



白石チエさんの歴代猫
歴代ネコ.jpg


〈〉絵を描きはじめて、そして描きつづけて〈〉


─ 絵を描きはじめたのはいつごろからですか。
白石) 保育園くらいから描くのが好きで、それが結構じょうずに描けていたので(笑)、まわりからよくほめてもらえて。ほめられては伸びて、またほめられては伸びての繰り返しが「今」につながった感じです。


─ 画風というか、現在の絵のテイストになったのはいつごろですか。
白石) やはり絵を仕事にしたいという夢があって、美術の専門学校に進学したんですけど、そこでは2年生になると、卒業制作に向けて自分の表現を突き詰めていく授業があるんですね。だけどやりたい雰囲気はあっても、どう表現すればよいのかつかめなくて。

そんなとき西宮市大谷記念美術館のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展に出かけて、そこで海外の絵本イラストを知って、こんな表現の世界があったのかと、とても衝撃をうけました。なんか、毒のあるドロっとした感じがすごくしっくりきて、そこから自分なりに試行錯誤を重ねました。



ボローニャ2.jpg

─ ただただ、かわいいだけの世界はお好きではないんですね?
白石)はい、もともとマンガも好きだったんですけど、『行け!稲中卓球部』(古谷実/講談社)とか『浦安鉄筋家族』(浜岡賢次/秋田書店とかあそこらへんが好みで。


─ なんか意外(笑)。白石さんの描く絵は、かわいいのに重厚感があって、暗いのにファンシーさがあって......たくさんの世界が交錯しているのに、あたたかい安定感がありますよね。
白石)  絵を描くうえで、色の組み合わせに一番気を遣っているんです。まとまりやすくするために、だいたい3~4色くらいに色味をおさえて、そのなかで配分を決めていくようにしています。



ねこイラスト1.jpg

─ 絵を描くのが嫌になることはありますか?
白石) あります。しょっちゅうです。まっ白い紙が怖くなるときがあるんです。何も思い浮かばなくて、落書き程度に描いてみてもそこから発展しない......そういうのが時々あります。締め切りが近づくといつもなんとか描けるので、そういうときはあきらめて寝ちゃうことにしています。


─ それでも続けるのはそれだけ魅力があるということ?
白石) もうこれしかないというか、ここまでずっと続けてきたことでもあるし。これからも、いろんな分野に挑戦して、そしていつか仕事場で、猫を2~3匹飼えるようになれるといいな。がんばって絵を描いて、養ってあげられるようになりたいです(笑)。


第2回に続きます

白石チエさんプロフィール

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1982年生まれ、山口県防府市出身。現在は大阪在住。フリーのイラストレーターとして作品を発表しながら、デザイン会社へも勤務し、挿絵などの商業イラストも手掛けている。主な仕事に、関西のショッピングモールの広告ポスターやチラシ、英語教材絵本、イベントDMなどがある。
自作の雑貨を兵庫県立美術館ミュージアムSHOPなどで販売するほか、原画展なども開催している。海外の絵本に強く影響を受けたノスタルジックな雰囲気の世界観が魅力。
http://chie55.web.fc2.com/about.html


お知らせ
この秋、白石チエさんの原画展が開催されます!

「白石チエ 原画展」

猫をモチーフにした猫だらけの展示です。
2014年10月7日〜10月19日 ※10/14は定休日です。
場所/CEDOKzakkastore (チェドックザッカストア)
お店HP→http://www.cedok.org/

白石さんの在廊日時については、白石チエさんのブログでご確認ください。
http://ameblo.jp/chie198255/
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