[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

みにゃさま、こんにちは。「アニマルコミュニケーター岩津さんに聞いてみよう」の第３回は以前、読者の方に募集したお悩みを岩津さんにアドバイスいただきます。

アニマルコミュニケーターって何？という方は、第1回をご覧くださいね。

埼玉県　ペンネーム「しまにゃん」さまからのご相談。

うちの白猫 ユキは耳が聞こえません。なのでしつけがちょっと大変です。耳の聞こえない子に何かを伝えたいときはどのようにしたらよいでしょうか？　ユキは時々耳をかゆがったりもしています。

もうひとつは、同居猫のソラがよく胆汁を吐いたりしますが、病院に行っても原因が分かりません。二匹とも元気なので心配ないと言われますが気になります。

本当に心配ないのでしょうか？　猫達も大切な家族です。私も動物の気持ちがわかるといいのにといつも思います。どうぞよろしくお願い致します。


ユキちゃん


ソラちゃん

岩津さんが2匹のお写真を元にユキちゃん、ソラちゃんとコンタクトをとってくれ、以下のように読み取っていただきました。

【ユキちゃん】
～しつけに関して～
「お母さん、全部わかってるよ。ただね、お母さんが困ったり焦ったり考えすぎたりしているのを見ると、そっちに気が向いてしまうの。お母さんの伝えたいことは、ソラ君に言うみたいに言ってくれたら分かるからね。」

～耳をかゆがること～
「お母さんが、私の耳が聞こえないことで困ってるみたいだから、聞こえないことがたまにイヤになっちゃうの。お母さんの声が聴きたい！って想いがつのると耳がムズムズするの。」

～ユキちゃんに何か希望があるか聞いてみました～
「おでこに優しくキスしてもらうと、お母さんの声が聞こえそうな気がするの。」と控えめに答えてくれました。

（まとめ）
ユキちゃんは、お母さんの表情を読み取ろうと、気を張り集中していることが多いようです。会話の途中に、「私は大丈夫」と何度か言っており、お母さんの心配や負担にならないよう気遣っているのを感じます。芯の強い女の子ですね。

しまにゃんさんが、「あなたの気持ちはしっかり通じてるよ。お母さんは分かってるよ。遠慮しないでなんでも言ってね。遠慮されたらお母さん、寂しいな。」と言ってあげたらユキちゃんは気が楽に、ほぐれてくると思います。

【ソラちゃん】
～胆汁を吐くことに関して～
胆汁ですが、ストレスとみえたので、「お母さんがソラ君の体のことをとても心配しているの。それで私に相談されたの。何か言いたいことがあったら言ってほしいな。」と会話を始めました。

ちょっと言いづらそうに、「でも、ユキちゃんが・・・」と困った、悲しそうな目で私を見ます。ここからは言葉ではなく、日常の映像を見せてくれました。

ソラ君はお母さんが家事をしている足元で、お母さんに甘えたくて見上げています。見上げていると、少し離れたところでその光景を見ているユキちゃんがいるのに気付き、はっとしてソラ君はその場を離れます。

どうやらソラ君は、「ユキちゃんを大切にしなきゃ。優先しなきゃ。」と常に一歩引いている状態のようです。お母さんはユキちゃんを大事にしている（ように見える）ので、「ぼくも"お母さんの大事"を大事にしなきゃいけない。ぼくは我慢するんだ。」と思って過ごしてきたようです。

ユキちゃんの視線や行動を気にしているので気が休まることはありません。ユキちゃんが寄って来ると、本当は一人でいたいのに、「お母さんの大事」だからと、我慢して寄り添っています。

次に、中にモノがぱんぱんに詰まった巾着袋の口をしばっている映像が見えました。袋の中身が入りきらなくなった時に、口を結ぶ為に中身を少し出す。それが胆汁です。胆汁は、ストレスがたまりにたまった時に吐いてしまうようです。

ソラ君に、「お母さんはあなたのことも大切に思ってるのよ」と伝えると「そうなの？」と腑に落ちない様子です。

ソラ君はずっと寂しい思いをして、我慢もして、自分を出さないように口をぎゅっと結んでいる状態です。心も体も辛い。私から、しまにゃんさんがソラ君を大切に思ってると伝えましたが、半信半疑です。

（まとめ）
まずはじっくりソラ君と向き合う時間を取って、お話して下さい。「ユキちゃんへの気遣いをありがとう。我慢しなくていいのよ。」と、ごめんねと感謝の気持ちを込めて伝えてあげてください。

ソラ君はユキちゃんを嫌いなわけではないので、しまにゃんさんの気持ちが伝われば、もっといい関係になるでしょう。

以下、岩津さんのセッション後の、ご相談者 しまにゃんさまからのコメントです。
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見ていただいた結果が、私も何となく思っていたことと近かったのでとても驚きました。

ユキは時々聞こえているんじゃないかと思うこともあって、聞こえないのを忘れて普通に話しかけていますが、危ないことをしたときは厳しすぎたかもしれません。これからはソラと同じように伝えようと思います。

おでこにキスは、実はよくやっていますが、あんまりやりすぎてしつこいのがイヤなのかなと思ってしまいました。「優しく、そっと」するようにします。

ユキに対しては、ちょっと心配症のところがありまして、確かにユキは私の顔をじっと見ることがよくあります。これからはもっとおおらかに接するようにしていきます。


ソラに関することは本当に驚きました。実際にあるんです。ユキはたいてい私の近くにいますし、ソラは鳴いて訴えることがほとんどなく、甘え下手というか遠慮がちと言うか...。本当に遠慮していたんですね。反省です。

ソラは、おもちゃで遊んでいてもユキが来ると譲ってしまうなど、遠慮がちな子です。ユキにベッタリでユキが嫌がるほどしつこく追い回す時期もありましたが、いつもユキを気にかける優しいお兄ちゃんという感じだったので、私もつい出かけるときなど「ユキのことお願いね」などと言ってしまっていました。これからは気をつけたいと思います！

ソラは、家族の誰かがトイレに入るとついて来て甘えます。トイレという個室の中限定なので、ユキの存在を気にしてるのだと思い「ユキに遠慮しないでいつでも甘えていいんだよ」と声をかけたこともありました。ソラに伝わるまで何度でもかけてあげたいと思います。


実は、はじめ猫は一匹のつもりでシェルターへ見に行きました。娘がソラを気に入り、私がユキを気に入ったため、2匹とも家族として迎えることに決めました。なので私がユキ担当、娘がソラ担当のような感じもあり、私は確かにユキに構うことが多かったかもしれません。

もちろん、区別していたわけではなく家族全員、ユキとソラが大好きです。これからは、ソラに伝わるまで何度でも言い続けます。２匹とも平等に、今まで以上に愛情をかけ声をかけて行きたいと思います。見ていただき本当にありがとうございました！！

（編集部より）
これからもご家族みんなでおしあわせに暮らしてくださいね！

なお、岩津さんのアドバイスは精神面からのアプローチですので、何らかの症状が出ている場合は必ず獣医師さんにも診てもらって下さい。

次回は、先日フェリシモ本社で行われた「第10回　保護猫の譲渡会」に来ていただいた時のことを岩津さんにお話しいただく予定です。お楽しみに！

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