わんにゃん支援活動
2014年09月20日
みにゃさまこんにちは。フェリシモ猫部スタッフです。
フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体のひとつ「動物ノート」さまより活動レポートが届きました。
(実施期間:2013年9月~2014年2月末)
(実施場所:静岡県東部 及び 福島県飯館村)
● S町多頭飼育崩壊現場
きっかけは行政が作った一枚のポスター。9月「処分される猫を一匹でも救って下さい」という文面に問い合わせをするも最初は、役場及び保健所からは「もう手がつけられず何も出来ないほどこじれている」とのこと。高齢の餌やり数件の絡んだ案件で、当事者本人達が殺処分を望んでいると聞き、あきらめかけた・・・が小さい猫達だけでもと、年明けにかけて4匹をレスキューし里親につけた。
その後、地元のボランティア達から要請を受け、独自に地域調査。行政も餌やりさんもかたくなな現場に何度も足を運び、不妊手術と処分でないやり方を説得。2月末まで胃の痛くなる訪問を繰り返す。出産が始まるぎりぎり直前の3月初めのプロジェクト実施に向け、準備をした。(結果、3/2~3日にかけ30匹全頭の不妊手術を済ませ、処分を阻止した。地域猫に向け現在も地域訪問継続。)
S町高齢者による多頭飼育崩壊現場の猫達。調査に入った当初は、40匹近くの猫達がたむろしていた。2年前から保健所が介入していたものの、手がつけられなかったという。自治会からの苦情が有った為、餌やりさん達が自暴自棄になり、全頭処分の話しが進んでいた。
● I港多頭TNRプロジェクト
このところ力を入れているのは、新しいボランティアさんの為の援助。日頃個人的におつきあいのあるボランティアさんからS港の状況を聞き、12月に入って資金とTNR(捕獲・手術・戻す)の協力を申し出る。まだまだ経験の少ない新しい活動家には、資金力も企画力もない。そこで当会が資金提供をし、活動の進め方から行政への活動報告まで「活動実績を提供する」と言う主旨で、細かく連携。本来は妊娠の心配のない年明けすぐと言う事で協力獣医への働きかけなど行っていたが、経験の少ないボランティアさんでは予定外の遅れが生じたのも無理はない。2月末まで細かな打ち合わせに集中。大きなプロジェクトが2週続くという緊急事態だったが、何とかギリギリ3月プロジェクト実施に持ち込んだ。
パートナーである新人ボラさんの判断ミスにより多くを堕胎しなければならなかった事を、辛い教訓として今後に生かして欲しい。(結果、予定していた資金提供と獣医の協力は得られなかったものの、出産1匹を除く42匹の全頭TNR成功。詳しくは次回の活動報告で・・・ )
I港にある餌やりさんの給餌小屋内部。初回同行調査の時の猫達の給餌風景。酷いフードで養われている為、健康状態も決して良いとは言えない。近隣に住む男女数人の餌やりさんがまるでペットの様に扱うが、不妊手術に応じない為、毎年多くの子猫が生まれては死んでいる。不法建築物に閉じ込められた猫達もおり、糞が積み重なっていた。
●里親譲渡会
「犬部わんわんお助け隊」
とほぼ毎月、譲渡会をコラボ。多少遠い所でも、しっかりした聞き取りと訪問を繰り返す。動物の寿命や里親さんの状況まで考慮し、精査した譲渡先を心がけている。 ( ※迷子犬として保健所に保護され処分に回されそうな犬を引き取り、里親につけているグループ )
●スペイイヤー千本プロジェクト他、基調活動
TNR活動に終わりはなく、新しい猫の流入があれば間髪おかず不妊手術をする。それを繰り返す事により早いスパンで不幸な猫を減らす事に繋がる。タイミングを逃せば猫はあっという間に増え、せっかくの活動が元の木阿弥になりかねない。情報共有するうえでも猫に関わる人達との連携は大切。正直、猫に関わる個性的な人達の信頼を勝ち得るのは並大抵の努力ではない。千本においては特にそう言える。
昨年末ホーディング(猫を集めてしまう)現場の餌やりさんが亡くなった事で、そのコロニーの里親に出せる猫達をレスキューしたり、TNRしたりするのも餌やりネットワークのおかげ。フードやのみ取り剤の提供などを通して、餌やりさん達と微妙な関係を築いている。この四年間の成果は、のべ手術数の半数が健康に生息という数字によって明らか。夏までには行政に、詳しい活動報告を提出する予定。
捨て猫防止も大きな課題の為、このシーズンは防止看板の設置も行っている。
千本松林内にあるホーディング現場。昨年、餌やりさんが亡くなってしまった30匹近いコロニー。自宅近所から猫を連れてきてはここでお世話して居た、完全な捨て猫現場。里親譲渡の協力を申し出てもそれに応じず、典型的なアニマルホーダー。酷い管理者が亡くなった事で、増加を防ぎ、譲渡のためのレスキューやTNRも済んだが、残された奥さんが給餌に来るものの、毎日ではない。 見かねた他地域の餌やりさんに、当会がフードとのみ取り剤の提供をする事で猫達の命を支えている。
●その他
TNR 211匹 ・ 犬譲渡 1匹 ・ 猫譲渡 15匹 ・ 保護犬 7匹 ・ 保護猫 112匹
<ご支援くださっているみなさまへ>
基調活動についてはこれまで通り、定期的な地域調査と追加捕獲が続きました。国が行う動物愛護管理推進計画も2013年度でちょうど節目となり、行政への活動報告も、TNRが不幸な動物を救う活動として非常に有効である事を示した形となりました。
前回ご報告の予告通り、行政持ち込み動物を具体的に減らす為、保健所と連携・情報交換しながら現場廻りする手法は、当初懐疑的であった行政の方達にも少しずつ認められてきたのを実感致します。一件一件時間をかけて不妊手術まで持ち込む作業は5年という長い歳月をかけて、やっと定着してきました。
ご報告の期間が2月までの活動・・・とあり、ちょうど3月の2大プロジェクトの結果報告が次回に回りますが、実際TNR(捕獲・手術・戻す)はそれぞれたったの約2日間。多頭TNRを捕り漏れなく行う当会のテクニックが、難しい場所の猫達を救う事に繋がっています。が、実際は2月まで水面下での説得や準備に長い時間と労力を費やしました。もちろんどちらも、手術費用を支援して下さった皆さんのおかげに他なりません。本当に有り難うございました!
動物ノート
http://doubutu-note.jp/