岩津さんに聞く!
2014年10月24日
みにゃさまこんにちは。
今回は、新人猫部部員Bの飼っている猫さんに関するお悩み相談です。
11年間持ち続けたトラウマとは何だったのか。岩津さんにコミュニケーションしていただきました。
うちで飼ってる「すずちゃん」は11歳の女の子です。
家族の前ではのびのびと元気に過ごしているのに、家族以外の人が近づくだけで極度に緊張してしまい、身体がブルブル震えるほどになってしまいます。
もし人に慣れたら穏やかに過ごせるのかもしれないので、緊張をほぐしてあげたいと思っています。それともあまり無理に近づけないほうがいいのでしょうか?
あと、すずは室内で暮らしていますが、よく外を眺めたり、時々いつの間にか家から抜け出すことがあります。やっぱり外が忘れられないのでしょうか?
(以下、岩津さん)
いただいたお写真を基にコミュニケーションを取りました。
すずちゃんは、「あの人が来るかもしれない。」と心配と恐れの表情で外を見て言いました。あの人って誰?と尋ねると、大きな手が母猫の元にいる子猫のすずちゃんをつかみ、引き離し、捨てた映像を見せてくれました。
この手の持ち主が、「あの人」です。すずちゃんは、今でもはっきりとあの日のことを憶えています。
「お母さん、お母さん」と泣きじゃくり、寒い道を一人ぼっちで歩き、ようやく見つけた温かい人。
拾ってくれたBさん一家を家族と思い、感謝する一方で、「またあの人が私をつかまえに来るかもしれない。また引き離されるかもしれない。」という恐怖が脳裏を離れることはありません。そして、今もあの人と暮らすであろうお母さん猫のことが心配でなりません。
酷なようですが、もう来ないということを伝えるために、私はあえてこう伝えました。
「その人はね、育てられないと思ったからすずちゃんを捨てたの。育てられない、必要ない子の元にその人が来ることは二度とないの。すずちゃんのお母さんだけが大切だったのかもしれない。」
すずちゃんはしばらくうつむいていたかと思うと突然、「お母さん、お母さん!」とわんわん泣き始めました。「怖い思いをしたね。寂しかったね。ずっと我慢して辛かったね。」と抱きしめていると、すずちゃんは11年間分を泣いたように感じました。
家族以外の人が怖いのは、「あの人」ではないかと思っているからです。
特に、母猫と引き離された時の「手」が怖くてたまりません。お外を見ていたり脱走するのは、遊びたいのではなく、あの人がいないかを自分の目で確認したいのです。
すずちゃんには、もう2度とあの人は来ないと私からは伝えましたが、Bさんご一家からも、「すずちゃんは私たちの家族。私たちが守っているから安心して。すずちゃんと私たちはずっと一緒。」と伝えてあげてください。
来客時は、「今日は親しい友人が来るの」などと、これから来る人がどんな人なのかを説明し、可能ならばすずちゃんを抱っこしてお客さんを紹介したり、お話して過ごしてください。
Bさんご一家の愛情ある配慮はすずちゃんに伝わり、安心につながるでしょう。すずちゃんは感謝して暮らしていますが、辛い記憶は消し去ることはできません。しかし、ご家族の愛情と安心に包まれることにより和らいでいきます。
心穏やかで安らかな毎日が過ごせますよう、願っています。
コミュニケーションを終えてのBさんご一家の感想です。
猫部部員Bさんより
岩津さんにコミュニケーションしてもらわなければ、私の知らないすずの過去のお話は聞くこともなかったと思います。生まれたての小さなカラダで、私の家の前にやってきて、大きな声で、「ミー!ミー!」と鳴いていたことを思い出しました。
生まれて間もないころに辛いことを乗り越えてきたすずを誇らしく思います。今では、元気でおてんばな女の子になって、家族の一員として?虫退治などしてくれていますが...!いまは一人暮らしをしていてすずに直接会えませんが、次会うときには、「この家に来てくれて、ありがとう!」と心の底から伝えたいと思います。岩津さん、ありがとうございました!
Bさんのお母様より
コミュニケーションの後は家の中を走り回ったりなど元気な姿をみせながら、すずも何か安心したのか家の中で穏やかにすごしています。つらい過去があったことを知って、ますますすずを愛おしく思います。この子を守ってあげられるのは私たち家族だけ。大切な家族の一員です。すず、これからもよろしくね ♪
「アニマルコミュニケーター 岩津さんに聞いてみよう」コーナーは隔週金曜日更新。
次回は、11月7日(金)の予定です。
うちの子たちも小さい身体で人の手により親か引き離され、捨てられた後にカラスに襲われ怪我を負い、人の手により救われ我が家にやってきました。
すずちゃんや我が家の猫たちのように、心に重く辛い記憶を持ち続けた沢山の子たちが、穏やかで楽しい幸せな記憶で心をいっぱいにして過ごして欲しいです。
by くま 2014-10-24 14:22
私も3年まえの春に親から子供を4匹離し ショップの方にお渡ししました...
あの日の事は一生忘れません
あの子たちが すずちゃんのように思っていませんように...
心やすく暮らしていますように...
本当にごめんなさい ヒト ナッツ みかん マロン...
by にゃこ 2014-10-24 18:35
以前、ある方のブログで、日比谷公園にいる猫達の中に
新入りの可愛い茶トラの仔猫ちゃんが居ました。
その子は親から引き離されて、日比谷公園に棄てられたようですが
ビックリしたのは、その仔猫の表情でした。
5~6枚の写真をアップしていたのですが、お空に向かって明らかに「お母さ--ーーん!!!」
と叫んでいる様な表情だったり、目を閉じて泣いている様な表情をしていたのです。
言葉をつけるとしたら「グスン(涙)w」という言葉が似合う表情だったのですw
私はその時、仔猫がこんなに悲しみを表情で表せることに 本当にビックリしました。
ちなみにその仔猫ちゃんは、当時少し風邪をひいていたので、公園の猫のお世話をしている
ボランティアさんに病院に連れて行ってもらい、その後、里親さんが見つかったので
今は大切にどこかのお家で飼われているようですけどね♪(=^・・^=)
どんなに生まれて間もないちっちゃな子でも、「怖い」だとか「淋しい」だとか、
そんな気持ちも ちゃんと感じているのだと思うと 本当に切ないですねw (/_;)
動物と接する時は、人間と同じように何でもわかっているのだから、
失望させる様な事の無い様に接しなくてはいけないんだな・・・と、改めて思った次第です。
by 紅お蝶 2014-10-24 21:16
>くま様
怖い思いしたんですね。
飼い主さんの愛情で、いつからでもしあわせで心安らかな暮らしはできるはずだと信じています(=^・^=)
by 岩津 2014-10-25 10:13
>にゃこ様
産んでくれたお母さんの温もりは、人間のこころの温もりで同じ安らぎを感じられると思いますよ(*^_^*)
by 岩津 2014-10-25 10:16
>紅お蝶様
動物は人間のように涙をぽろぽろ流したり、大笑いしたりしませんが、私たちと同じようにわんわん泣いたり、家族を恋しく思ったりしています。
こころは一緒ですね。
by 岩津 2014-10-25 10:22
すずちゃん、お母さん大好きだったんですよね・・・。小さいながら胸の中でずっとずっとしこりとして
残っていたのかと思うと・・胸がしめつけられます。でもBさんのお宅でこんなに温かい想いで育てていただいてる・・ってすずちゃん、倖せだよ・・。たくさんたくさん愛情をもらってね!
by りんりん 2014-10-26 10:44
>りんりん様
大好きなお母さんが心配で、ずっとずっと思い続けていたようですね。
こんな思いをしている動物が少しでも減ってくれたらと願っています。
by 岩津 2014-10-30 12:04
読んでいて、心が痛くなりました。お母さんと引き離される光景が目に浮かびました。。
我が家の猫も、家族以外に懐かず、他の人が来ると隠れてしまいます。
もしかしたら同じ理由なのかも。。。
猫にも繊細な感受性があるのだと改めて思いました。
これからも、沢山の愛情を注いで育ててゆきたいと心から思いました。
by こずこず 2014-11-01 10:36
>こずこず様
猫さん含む多くの動物は、私たちと同じように豊かな心を持っています。
こずこずさんの猫さんは、ご家族の深い愛情に包まれ暮らしていてしあわせですね(=^・^=)
by 岩津 2014-11-06 11:11