[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

その猫はもう、しっぽが分かれはじめていた。これが猫又なのか......。

動物病院でスカウト

うちの猫・こじろうの治療を終えた動物病院の待合室。隣りの席に座っている女性に私は声を掛けました。「その猫ちゃんは何歳ですか？」
「もう18歳なんです。」とやさしく応えてくれたのは飼い主の千江さん。

自然とつぎの言葉がこぼれる私、「猫の写真を撮らせてもらえませんか？」
まさか自分が動物病院で猫をスカウトするなんて（笑）。

「日当り良好」のうたい文句がぴったりな千江さんのお部屋は、南向きの大きな窓から太陽の光がさんさんと降りそそいでいて、さらに床はホットカーペットも敷いてあります。そんな暖かさに包まれてすぅすぅー寝ている白猫がご長寿猫のチビオくん（18歳・男の子）です。


さて、起きるかな？（汗）


起きないようなので、お話を先にうかがいますね。

寝る寝る寝る

ベランダに身をひそめ小動物を狩ってきては家族に見せにくるという......、やんちゃな幼少期を過ごしたチビオくん。少しは運動をした方がいいだろうと千江さんはおもちゃを買ってくるのですが、いまは全く遊びに興味がないそうです。


ご覧の通りです！

いまから6年前、「よく食べるのに痩せていく・甲高い声でなく」などの症状で千江さんは動物病院へ駆け 込みます。そこでチビオくんは「甲状腺機能亢進症」と診断されました。現在も朝晩投薬して病院にも毎週通っています。高齢の猫に多いと聞いたことがある甲状腺の病気、じぶんも含めて飼い主の注意が必要ですね。


前脚。


後ろ脚。足腰はしっかりしています。


そろそろ起きますか？


キョトン顔とはまさにこのこと。
チビオくんおはよう。

チビオくんの食事メニュー

好き嫌いがはっきりしているチビオくんの最近のお気に入りはモンプチの牛肉缶とシーバのカリカリ。療養食はすぐにあきて続かないそうです。
現在の体重は2.7kg、昔は6kg近くあったのになぁと千江さんはつぶやく。


あっ！シーバのカリカリ！


「タオーン（シーバはおいしいよー）」チビオくんは甲高い声でないた。

包まれて

千江さんのお姉さんが生後2ヶ月のチビオくんを実家に連れて来ました。そのころの千江さんはまだ実家暮らしで、多いときは猫が10匹もいたという猫大好き家族のもとでチビオくんは育ちました。

玄関に客人が来ると「ニャー」とないて知らせてくれる優秀な番猫だったそうです。でも人を見た瞬間に奥へ逃げるという、人見知りする猫でもありました。
シニアになって千江さんと引っ越しすること2回、家が変わっても客が来ても、いまでは堂々としたものです。


（あなたどちらさま？なにかくれるの？）

千江さんが就寝のときはチビオくんも一緒にふとんの中へ入ってくるそうです。
日中は太陽の光に包まれ、夜はふとんに包まれ千江さんの愛情に包まれ、素直に甘えても応えてくれる人がいる。

いまのチビオくんが必要としているもの全部、千江さんが叶えてくれる。
これがご長寿の秘訣なんじゃないのかな。


（きょうはお越しいただきありがとうございます）
そんな風に言っている気がした。こちらこそありがとう。




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