[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

店の名付け親は猫

神奈川県藤沢市に店を構える「ガッティーナ」はマニアックな輸入車を扱う中古車店。店名のガッティーナはイタリア語で「小さな猫ちゃん」という意味で、当時イタリア車が好きだったオーナーの酒井悦郎さんが3ヶ月の小さな三毛猫をもらってきたことに由来します。

そんな店の名付け親（?）となった三毛猫の名まえは「キリ」、現在16歳。
きれいな瞳が印象的な女の子でした。


噂通りの美人猫。


店の常連客は「キリたん♡」と呼んでいる。

店をオープンしてから看板猫として活躍してきたキリたんですが、8歳のとき、酒井さんを悲しませる悪いニュースが......。

盲目になったキリたん

それは突然のことでした。
今まで平気で上り下りしていたキャットタワーの上で「ニャーニャー」となき叫ぶキリたん。酒井さんは抱きかかえて床に降ろします。次にキリたんは歩いて「コツン」と壁にぶつかりました。「目が見えない？」と心配になった酒井さんは、キリたんを病院へ連れて行きます。

診断の結果は失明しているとのことでした。
原因がわからない、思い当たる節がない酒井さんはぼう然と立ち尽くします。
しかし獣医さんはこうも言いました。

「猫は目が見えなくても大丈夫ですよ。」

その言葉に救われ、信じ続けた酒井さん。失明以降、キリたんは看板猫を卒業して家猫となりましたが、不便さを感じさせない猫生活を送っているそうです。


今は非常勤の看板猫に。出会えたらラッキーだ。


久々のお仕事、頑張るニャー！

キリたんの食事メニュー

朝にロイヤルカナンの「エイジングケア」をスプーン1杯、酒井さんが仕事に出掛ける間際にもう1杯、帰宅してから1杯という具合です。カリカリの風味がなくなるのを避けるために、なるべく小出しで与えています。キリたんは視覚がない分、臭覚には猫一倍うるさいらしい。
現在の体重3.4kg。


今日は特別、まかないめし！


「そとで食べるごはんはおいしいニャー。」わかる！その感覚わかるよ！

この連載がはじまって6回目ですが、共通していえることがあります。登場する猫はみんな「歯がきれい」だということ。そして、「カリカリが好き」だということです。酒井さんも歯石が付きにくいという理由でカリカリを与えていました。
これは長寿に関係あるかも！？


猫草食べる？


看板猫も歯が命！

いやしをあたえてくれる猫・キリたん

酒井さんが疲れて家に帰り、ドカっとソファーに座る。すると、キリたんがお腹の上に乗って首をペロペロなめはじめます。それで酒井さんの疲れは、イッキに吹っ飛ぶのです。
猫を飼うものだけが味わえる、至福の時間ですね。



酒井さんが大事にしていることは、臭覚に訴えかけるようなごはんにすること、水をこまめに入れ替えること、日当りの良い場所を確保することの3つ。
目が見えないこと、高齢猫であることへの工夫は特にないといいます。
キリたんが若々しくいられる理由は、そんなシンプルなことの繰り返しから生まれていたのですね。



私も撮影中にキリたんの目が見えないことをすっかり忘れてしまっていました。
表情豊かなのは、元看板猫で数多く接客してきたからでしょう、人当たりがソフトで心地良いです。


この日、取材の噂を聞きつけて、キリたん目当てに常連客が店に集まってきました。

今回、私は長寿猫の「歯がきれい」という共通事項を見つけました。人間も猫も歯が大事だと感じています。
ということで、みにゃさま、ご家庭で猫の歯磨きを！無理なら動物病院で歯石除去などデンタルケアを忘れずに！それが健康、もっと言えば猫又への道だと私は思います。


まだ2つに分かれてない。


疲れたから寝るニャー。
キャリーバックも三毛猫柄でした。


「余計なものを見なくていいから、きれいな瞳をしているのかもね。」
と冗談まじりに言った酒井さんの言葉は私たち猫飼いに勇気と元気を与えてくれる。

撮影協力／ガッティーナ
www.gattina.net

フェリシモ猫部スタッフより：
ケニア・ドイさん撮影による「キリたん」の特製ポストカードを、2/19～3/4渋谷ヒカリエシンクスのフェリシモ猫部期間限定ショップで販売しています。販売額の一部は動物保護のために寄付されます。
お近くの方はぜひお立ち寄りください。



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