岩津さんに聞く!
2015年03月13日
みにゃさま、こんにちは。猫部スタッフMです。
今回は、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」でみにゃさまからご支援いただいている、認定NPO法人『TSUBASA』さんの保護施設「とり村」を岩津さんと訪問しました。
TSUBASAさんは日本では非常に珍しい飼い鳥の保護団体で、様々な理由から飼い主さんと一緒に暮らすことができなくなったインコ・オウム・フィンチを保護し、新たな里親さんを探す活動を行っています。犬や猫と同じく、鳥と暮らす人は年々増加の一途をたどっており、10年前と比べると数倍にもなるそうです。
ところが、鳥は飼いやすいという誤った認識で飼うと、かなりの長寿(小型で10年程度、中型や大型だと50年も!)や鳴き声、咬むなどの問題行動で飼いきれない人が手放すということが各地で起こっているそうです。かくいう私も鳥さんがそんなに長寿であることや飼い方によっては問題行動が起きるなど、犬や猫と同じ悩みをかかえるとはまったく知りませんでした。
TSUBASAでは保護だけでなく、飼い主さんと愛鳥さんが終生、幸せに健康に暮らしてもらうために、飼い鳥の適正な飼養に関する情報の提供、学びの場を日本全国で展開しているそうです。
ご自身もコザクラインコを飼っている鳥さん大好きの岩津さんはいつにもまして興味津々です。
入るとすぐに看板鳥のシロちゃん(27歳)が歌を歌ったあと、スリスリと身体をこすりつけて熱い歓迎をしてくれています。こんなに鳥が感情表現豊かだとは知りませんでした!
こちらはドッグランならぬ「バードラン」。一般の飼い主さんが我が子を連れてきて、飼い主さんの交流や鳥の社会化(鳥同士、鳥と人と)の勉強をするのだそうです。へー、と感心してしまうことばかり。
こちらは鳥が運動できる広いスペース。現在120羽ほどいる鳥たちは交代でここで遊んだり、来訪者とふれあったりします。私たちがお邪魔した時は大きなオウムたちの時間でした。
スタッフの方の手にちょこんと止まるアオメキバタンの葵ちゃん(5歳)はやんちゃ盛りの子でした。
バックヤードにもいろんな鳥たちがいます。
どの子もケージの前を通りかかるとじっと目を合わせてくれてかわいいのです。
オカメインコ勢揃いの図。
治らぬ病気を抱えた子も愛情をもって終生飼育されています。
さて、岩津さんはこの「とり村」で鳥たちとどんな会話をし、どんなことを感じたのでしょうか。
(岩津)
まず、鳥の特徴的な性格や傾向をご紹介します。天真爛漫、好奇心旺盛、ユーモラス、お喋り好き、愛情深い、寂しがりやです。皆さん、「崖の上のポニョ」はご覧になりましたか? ポニョの素直でまっすぐな性格や、何か楽しいことはないかと目をキラキラさせている姿は、鳥そのものなんですよ。
鳥の大きな魅力としては、姿かたちや歌声の美しさ、お話やダンスができることでしょうか。鳥類は人間と同じようにリズムが取れる生き物です。ちょっとおんちだったり、自己アレンジが加わることもありますが、堂々と歌い上げてくれますよ。TSUBASAさんの鳥たちも、ダンス付きの十八番を披露してくれました!
そして、鳥と言えば、恋と愛。
人間と同じように恋をして愛を育み、家族を持ちます。恋愛模様もおもしろく、一途にアタックし続ける子、あきらめの早い子、とりあえずアタックしてみる子等、鳥それぞれ。
うちの近所にいる若いカラスの男の子の告白を目撃したことがありますが、恥ずかしくてなかなか告白できずもじもじ。しかしながらお相手の女の子も好きだったようで、告白してくれるのを恥ずかしそうに待っていました。告白後に2羽とも顔を真っ赤にして(私には真っ赤に見えました)寄り添う姿に心なごみました。
パートナーは生涯変わらないそうです。そしてパートナー選びに妥協はしないとか。「つがい鳥」と言うように、いつも一緒。痴話げんかもよくしますが、すぐに仲直り。そのアツアツぶりは、見ている方が恥ずかしくなることもしばしば。愛し合い、助け合い、寄り添い、お互いの為にその生涯を送ります。これは私たち人間の根っこにある、人を愛したり、人の為に役に立つことに喜びや幸せを感じることが、鳥そのもののように思えます。野生では群れの生活で、つがい、家族、仲間と常に一緒にいる生き物ですから、愛情深い性格にはそれも影響しているのかもしれません。
TSUBASAさんの「とり村」の鳥たちは、笑顔で歌って踊って甘えて、それはもう大歓迎してくれました。しかし中には、その場を去ろうとすると目の奥に垣間見えていた寂しさがあふれ出し、
「もう行くの?行かないでよ。お願いだからもう少しだけ。」
と私の指をぎゅっと握りしめる子もいました。そして目が合うと、「寂しい」と小さな声でつぶやく子、甘えたり大きな声を出すことで、その寂しさや不安のすべてをさらけ出してくれる子もいました。
「猫のしあわせとは」の回にも載せましたが、鳥たちも皆、愛し合い信じあえる相手(家族)を求めています。愛し、愛されることで大きな安らぎを得ることができるのです。TSUBASAの職員、ボランティアの方々は、皆さんそれを知った上で愛情深く、意識高く毎日のお世話をされています。そして、新しい家族という次につなぐため、または法律の関係で一生涯をここで過ごす子たちのために日々活動しておられます。一対一の愛情を求めていることを理解した上で、鳥へのあふれる愛情を割り切って、プロとしてお世話をされることに頭が下がります。
鳥も、人もみんな一緒に幸せになれますように。
鳥が飼えなくなる原因などをTSUBASAスタッフの方に聞いていると、問題は犬猫と似ていることに気づきます。まずは飼う前に正しい知識を得てから飼うこと、一度預かった命には責任を持つことが必要です。
「とり村」は動物園のようなレジャースペースではありませんが、真剣に鳥を飼ってみたい人は実際の鳥と触れ合うことで事前に知識を得ることができます。また、何かお手伝いしたい方はボランティアやスポンサー制度、物品の寄付で支えることもできます。ご興味ある方はTSUBASAさんのウェブサイトをご覧になってみてくださいね。
私の家にも、オウム居ますよ♪
可愛くて、毎日ラブラブです。
たくさんの人に、鳥の魅力を理解してもらいたいです。
by rain 2015-03-13 20:43
>rain様
いいですね、オウムさん♡
鳥さんとは「ラブラブ」な毎日が送れるのも大きな魅力ですよね。
by 岩津 2015-03-14 11:45
こんばんわ。
フェリシモさんで、鳥の話題を扱ってくれてうれしいです。
うちにもオカメがいます。
本当に、感情豊かでかわいいです。
犬・猫と一緒ですね(^-^)
鳥の保護活動って貴重なので周知してもらいたいですね!
フェリシモさんでも是非 鳥部を☆
by こはくまる 2015-03-14 23:03
>こはくまる様
猫部さんで鳥に関して取材でき、私も嬉しいです。
ほっぺた膨らましてすねたり、きらきらな目で笑ったり、鳥たちは想像以上に表情・感情豊かですね。
鳥部もできたら素敵ですね!
by 岩津 2015-03-15 11:02
私も、中学生のころヨウムを飼っていました。当時はトリのお医者様がいなくて、病気を治してあげられず、亡くなってしまいました。
この子は最初の飼い主さんに虐待をされていたのを、知り合いを通してうちに来た子でした。
長生きさせてあげられなかったので、申し訳なさでいっぱいです・・・
トリ達の保護活動がもっと広がればいいですね。
スタッフの皆さま頑張ってください。
by みかりん 2015-03-22 09:10
>みかりん様
ありがとうございます!
by 岩津 2015-03-24 12:34
岩津さん、こんにちは。 とり村で、シロちゃんの熱烈歓迎を受けられたのですね。シロちゃん、可愛いですよねぇ。賢い上に、凄い甘えん坊で。 オオバタンのトキちゃんには会われましたか?極度の羽根抜きによって、裸のような姿になってしまったトキちゃん。スタッフの皆さんの愛情で、今はとても元気にしていますが、その姿同様、心の傷はまだまだ癒えていないのではないかなと感じられる事が、垣間見られるのです。初めて会った時も、初対面にも関わらずとてもフレンドリーに振る舞ってくれて、本当にいい子だなぁと思いましたが、去り際、窓越しに、黙ったままじっと此方を目で追う様は、切なくなるものがありました。 トキちゃんは、身体も大きいし年齢的にも上の部類のはずなのに、他の大型インコ〜オウムを怖がり、びくびくしているような所もあります。 とり村で、そうした鳥さんは、トキちゃんだけではありませんが、自分には一番気になる一羽です。トキちゃん、岩津さんに会って貰えたかな?癒して貰えたのかなぁと、気になりました。
by maurice 2015-03-31 02:02
>maurice 様
こんにちは。
トキちゃん、会いましたよ。私からお話はしましたが、引っ込み思案で来てくれることはありませんでした。
でも、はにかんで嬉しそうにはしていましたので、何度か通えば仲良しになってもらえるかもしれません。仲良くなれることを楽しみにしています(^_^)
by 岩津 2015-03-31 11:59
昨日、久しぶりにとり村に行き、トキちゃんにも会って来ました。トキちゃんのケージの窓には、トキちゃんの事が大好きな、クルマサカオオムのクルトンちゃんがべったりと張り付き、トキちゃんに声を掛けようと近付くと、威嚇されてしまいました。ところが、トキちゃんは、此方の事を覚えていてくれたのか、スタッフさん曰く、トキちゃんは此方に好意を持っているようだと。で、クルトンちゃんはそれが解るから、余計嫌って威嚇するのだと。ええ〜、ホントに?トキちゃん、ありがとう! と、そこに、どうしよう、どうしようと、もじもじしながら、ヨウムのクウちゃんがやって来ました。賢いけれど、ちょっと神経質な傾向もあるヨウム。そんなヨウムのクウちゃんは、ずっと以前から仲良くなりたかったのですが、なかなかなれませんでした。それがこの日は、来訪者が少なかった事もあって、じっくりゆっくり語り掛けながら、クウちゃんが近付いて来てくれるのを待っていた所、やっとの事で腕に乗ってくれ、その後は、クウちゃんの方から追い掛けて来てくれる迄になりました。そのクウちゃんが、すぐ側にいる目の前で、「トキちゃん、覚えていてくれて、ありがとうね。トキちゃん、元気?」等と話し掛けていました。そして、追い掛けて来てくれたクウちゃんにも、「クウちゃん、今日は、クウちゃんと仲良くなれて嬉しいよ。」と告げて、頭を撫でた所、かなり強く(出血する程)指を咬まれてしまいました。いやぁ、頭悪過ぎ。無神経甚だしいとは、この事でした。咬まれた指を見ながら、その事に気付き、クウちゃんに詫びました。トキちゃんにも詫びました。 そうこうする内、クウちゃんが片足を上げ、クイクイと腕に乗りたいという仕草をしたので、そっと腕を足の前に出すと、普通に腕に乗ってくれました。落ち着いた様子で、少しすると、頭撫で撫でを求めてくれる程でした。 うちの、オカメインコのらんちゃん♂も、他所の鳥さんの事を、可愛いとか褒めたりすると、たちどころに解ってしまい、直後に指を出すと、ガブガブに咬まれてしまいます。 彼方此方に、こうして色々な鳥さん達と会いに出掛ける事自体が、らんちゃんに対して不誠実なのだろうか?と、そんな事も、考えてしまいました。
by maurice 2015-05-10 01:16
>maurice様
もてもてですね!
かわいい嫉妬のようですね^_^
by 岩津 2015-05-12 20:34