みにゃさまこんにちは。フェリシモ猫部スタッフです。
フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体のひとつ「ちよだニャンとなる会」さまより活動レポートが届きました。
(実施場所:東京都千代田区内)
★大規模工事現場で保護された仔猫
5月の東京は、連日、スコールのような大雨に繰り返し見舞われていました。
飼い主のいない猫のメス猫が出産してしまった、という通報があり、母猫が出産しそうな場所をくまなくさがし、聞き込みを行い、ついに仔猫がいる現場にたどりついたのでした。
大雨があがった直後で、仔猫がいるスペースは水がながれこみ、1匹の仔猫が水に浮かんでいるのが見てわかります。生後5日目の仔猫ですので、人間が助けても育ちあがる可能性も低く、まして母猫がそばにいるので母猫に育ててもらうのが本来の姿。しかし、ここ連日のスコールのような大雨。また雨がふれば仔猫達の命が危ないということで保護を決断したのでした。
すぐに動物病院に搬送。やはり水に浮かんでいた1匹は、すでに低体温で亡くなりました。その後も3時間おきに看護師さんが人工哺乳、排せつ介助を行い、お世話をしてくださいました。
生後14日目。病院を退院し、ボランティア宅での人工哺乳がはじまりました。24時間、寝ることもままならない状態です。母親代わりとなって仔猫を必至で育てあげ、無事に成長しました。
工事現場で生後わずかで保護された赤ちゃん仔猫たち
上:人工哺乳等、お世話を受けている様子
下:生後1ヶ月。無事に元気に育っています
★猫の遺棄事件
千代田区では全国に先駆け、猫の殺処分ゼロを実現・継続しています。こうしたこともあり、千代田区に猫を遺棄しにくる人も増えています。
9月のある日、4匹の生後2週間程度の仔猫が遺棄されていました。公園管理の方が10分ぐらい目を離したすきのできごと。人間用のミルクが添えられていました。
4匹は炎天下に遺棄されていたため脱水や下痢、真菌などの症状がみられましたが、すぐに病院に搬送されて10月後半には優しい里親さんにお迎えいただきました。
遺棄された仔猫たちも、医療をうけて元気に!
★英国大使館で失明している猫を保護
推定年齢10歳。失明していると思われる猫が保護されました。カラダには、カラスやタヌキ等に噛まれた傷があり、保護時はかなり衰弱していました。すぐに病院搬送されて治療を開始。1ヶ月以上の入院となりましたが、高度な医療のおかげで無事に退院となりました。10歳の猫、障害を持っていることもあり、里親さんが見つかるかたいそう心配されましたが、「是非、この子を迎えたい」という方があらわれて家庭の猫になりました。
左:右目のわずかな視力しかありませんが、やさしい里親さんに恵まれて大好きなお布団にうもれて幸せを実感中。
右:英国大使館で保護された直後
★今後の展望
千代田区内では2020年の東京オリンピックに向けて、再開発が急ピッチで進んでいます。これまで地域猫が生息していた駅の植栽がすべて撤去され、猫たちは行き場を失いました。このままでは交通事故にあうのも時間の問題と考え、人になれていない推定5,6、歳の成猫たち4匹を保護。半年から1年かけて社会化をおこない、里親さんを見つけていく考えです。
さらに再開発の場はひろがり、今後も、譲渡の難しい成猫の保護は増えていくものと思われます。仔猫にくらべて社会化に時間のかかる成猫の保護には、人手、お金がたくさんかかりますが、都心の課題として取り組んでいきます。
<ご支援くださっているみなさまへ>
いつもご支援、ありがとうございます。飼い主のいない猫を保護・譲渡するためには、手厚い医療を欠かすことができません。多くの動物病院の先生方にご協力いただいておりますが、失明、皮膚病、交通事故など、医療費がかかるケースが増えています。しかし、医療を受けることで、退院後は、家庭の中で幸せな生活を幸送ることができます。この猫たちの様子を見ると、多くの方にご協力いただきながら、日々、活動を継続していきたいと思います。これからもご支援、どうぞよろしくお願いします。
「ちよだニャンとなる会」
http://chiyoda-nyan.org/