[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

寿司職人と猫は絵になることを発見。 寿司屋さんの大将、森一（しんいち）さんとチャンタくん。



東京都新宿区中井、下町の雰囲気がただようこの商店街に目的のお店「白雪鮨（しらゆきずし）」はありました。腹がへっては良い写真が撮れぬ！ということでランチのにぎりをぱくつきながら看板猫「チャンタ」くんのお話を伺おう。うん、折角だからそうしよう。ニコニコスタート、猫又トリップ！


「まぁ、食べて行きなさい。うちの鮨はうまいよ。」とイカ耳で。

これが長寿メシなのか？！

キジトラのチャンタくんは22歳の男の子。家がお寿司屋さんということで、「ははーん、さぞかし新鮮なお魚を毎日食べているからでは？だから長生きなんでしょ？」という私の安易な推測はややはずれ、メインはキャットフードでどのご家庭とも大差はありませんでした。ただ、好物は「煮ホタテ」「煮イカゲソ」と変わっていて、「やっぱり！」と推測が当ったことを喜ぶよりも、驚きを隠せない自分がいました。というのも前に取材した17歳の高齢猫（6月10日公開）もこの「2つ」の食材を好んで食べていたからです。（生のイカは猫のNG食材で煮ても消化に悪いと聞いていたのに......。）ひょっとしてこれが私の探していた「長寿メシ」なのか？！いやいや、時期尚早！この件はこの先も調査を続けます！


でもやっぱりメインはこちら。チャンタくんが飽きないように数種類を常備しています。

お店では煮物も定番メニュー。その仕込みをしていると、どこからともなくやってきて大将におねだりするチャンタくん。ホタテは砂糖と醤油でしっかり味を付け煮こみます。そのにおいは誰でも簡単にわかると思うのですが、イカは塩で茹でるだけ。それなのにイカをボイルしていることを嗅ぎ付けてやってくるのは、嗅覚が他の猫よりも優れているからかも？！
鋭い嗅覚とご長寿の関係性は新しい発見なんですが、それよりも気になったのは「味の濃いもの」を好むということ。 「味覚」は猫又を越えて人間に近づいているのか？！あきらかに塩分過多だけど、それをものともしない体の構造は生まれつきのものなのか、それとも慣れなのか......。


元々はアウトドア派。6kgもあった体重はいまは2kg台後半。それでも周辺のボスとしてにらみをきかせています。見た目は子どもみたいだけれど。


あれ？サクラ猫？かと思ったのですが、聞いてみれば猫同士のケンカで出来た傷なんですって！

地元のアイドル

「こんにちは。」
この日も地元の方々がチャンタくんを見つけては挨拶をかわしていきます。その光景は、わざわざ遠回りしてこの通りを選ぶ人もいるのでは？！と思えるほどの数で、地元のアイドルとしてまだまだ現役で活躍している様子が伺えました。


みんにゃになでられるからツヤがいいんですね！

さて散歩が終われば、定位置の自転車カゴへ。チャンタくんのお昼寝タイムが近づいているようです。


ボクにはまだ看板猫としての責務があるのにゃ！


でも、ウトウト......


"グー"と同時におかみさんがねぎらいに。そしてお店は休憩時間へ。

とにかく人が大好き。触られるのも抱きかかえられるのも人の膝に乗るのも大好き。寝る時はもちろん飼い主の美由紀さんの隣で。

チャンタくんは元野良猫で、静岡県の三島市から美由紀さんの元へやってきました。保護されるまで人間に対して嫌なイメージを抱かなかった環境も功を奏して、優しい保護主さんと迎え入れてくれた美由紀さんとご家族（白雪鮨は家族経営）、店のお客さんに至るまでとても大きな愛に包まれ、地域に見守られながらここまで元気にやってこれたんだなぁと感じます。現在抱えている病気がないというのがその証明なのかな。


そのとき自転車が！運転手の股から猫。やっぱりチャンタくんは猫股なんですね！というミラクル！！

年齢的にもお店の外にチャンタくんがいないと「あれ？まさか......？！」と心配するファンの方もたくさんいるみたいで、まだまだその期待に応えたいというチャンタくんはきょうも定位置でファンサービス、看板猫としての責務を全うしていることでしょう。
長生きの秘訣はファンに愛され、ファンに尽くす。こんな思いがチャンタくんの中にあるのかも知れませんね。


みんにゃ、来てねー。もう！看板猫の鏡ですね！



【取材協力】
白雪鮨／しらゆきずし



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