自宅前の停留所からバスに揺られること10分。そこに「カフェ・ギャラリー ねこまる茶房」はありました。
まさに灯台下暗し!猫又トリップスタートです。
猫カフェみたいなカフェ
こちらは俗にいう「猫カフェ」ではないのですが、オーナーが飼っている猫たちがまれに1階に降りてきて接客をするという、猫好きには嬉しい構造となっております。
この日は取材ということで特別にカフェスペースに猫を降ろしてもらったのですが......。
ニャーニャー!(離せー!)
茶トラの「きなこ」(16歳・女の子)はちょっと機嫌が優れないよう......。
早々にお帰りになられました。がーん。そして二度と姿をあらわすことなく......。
オーナーの丸山さんは先に紹介した茶トラのきなこ16歳(女の子)とムギワラ柄の「モモ」19歳(女の子)の、2匹の高齢猫コンビと暮らされています。過去に一緒に暮らしていた猫たちもみんにゃ15歳を越えて虹の橋を渡っていったといいますから、自他ともに認める「猫又ブリーダー」の丸山さん。今回どんなお話が飛び出すのか?まずは食事のことからお伺いしていきます。
お、噂をしているとモモが2階から降りて来たみたいです。
「ごはんはさっき食べたでしょ?」モモをやさしく諭す丸山さん。
モモの無言の圧力は続きました。頑張って訴え続けました。
【結果】ミルクを獲得!
スキップ♪しながらそそくさと帰っていきました。がーん。
丸山家の食事
19歳モモの現体重は2.6kg。だけどすごい量のごはんを食べるようです。食事のタイムテーブルを聞いてみると、9時、12時、17時、23時の基本4回。それに日によってですがこの時間帯以外にも2食はさむことがあり......。ということはですよ、60gのウエットフードを1日で6袋!?それを1匹でペロリと平らげるというから驚きです。
それなのに体重が増えない理由はなんでしょう?その答えは「出す量もすごい」ということ。高齢になると便秘になりがちとよく耳にしますが、快便のモモは胃腸の働きがより活発なんでしょう、「よく食べ、よく出す!」それがモモの健康であるゆえんです。
また「水」もよく飲むのだとか。わがままな性格で自分は人間だと思っているモモは流水を好みます。この日もキッチンのシンク(高さ80cmはある)に自ら飛び乗って「水出せー!」とわがままを発揮してくれました。食欲旺盛、快便、運動神経良しの3拍子揃ったモモは私が見た中でも最強の健康優良猫です。
そのうち人間の手を借りなくても蛇口を閉めるようになるのでは?!
私じゃなくてもそう期待しますよね?!
一方、16歳のきなこの体重は4.3kg。もちろん2匹は同じタイミングで食事を摂るので、きなこもモモと同じ量を食べています。そうなると1日
最大12袋?!箱買いするフードがすぐになくなってしまうというのも納得です。最近、食べる量がモモより少ないといいますが、いやいやそれで十分でしょう!
2匹の猫はカリカリよりウエットフードが好みで、しかもやや固めのゼリー状のウエットフードの方が、食い付きが良いとのこと。このことからも歯がしっかりしていることが伺えますね。
15歳は当たり前という感覚
モモは丸山さんが人生で初めて保護した猫で、初めて猫と生活するきっかけを与えてくれた猫。近所の神社の植え込みから「ミーミー」と聴こえて来る泣き声、それを探すと泥だらけの子猫が震えていました。いまここで自分が見て見ぬフリをすれば猫は死んでしまうだろうと腹をくくり、保護したことで丸山さんの猫生活がスタートしました。
当時は猫にまったく興味がなく、猫に関係のない仕事をしていた丸山さんでしたが、猫の魔力に引き込まれ、その結果4年連続で子猫を保護! 今では猫雑貨を扱う通販サイトを運営し、猫好きが集まるカフェまでオープン。ひょっとしてモモが丸山さんを突き動かしているのかも?あとに保護した猫よりも最年長のモモが長生きなのはそういうことなのかも知れません。
かわいい顔して!
次はなにを企てている?モモと丸山さんから目が離せません。
自ら保護して育てた4匹すべてが15歳を迎えた丸山さんとお話していると、猫が15歳(以上)まで生きるのは当たり前のことで、それはとてもカンタンなことのように聞こえてきます。でもそこに特別な飼い方は結局見当たらず、しいてあげれば「丸山さんがキラキラしている」ということ。それが猫にも影響しているのかな?人間が健康であること、ストレスなく人生を謳歌することが猫を長生きにさせる?モモにやらされているともいえるかな?
今回はそんな猫に動かされる人間という、妄想をしてしまいました。
また次回をお楽しみに。
カフェ・ギャラリー
「ねこまる茶房」
ケニア・ドイ ファースト写真集『
ぽち
ゃ猫ワンダー 』(河出書房新社)好評発売中
写真
猫又トリップライター紹介
ケニア・ドイ
1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。
http://kenyadoi.com
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宇宙一可愛いモモちゃん、最強の健康優良児だなんてもはや無敵ですね♪
飼い主がストレスなく健康に暮らしていること。
これは終生飼育の意味でも重要だし、猫又への条件でもあるんですね。
嬉しいコラボ、ありがとうございました!!
私のブログでもご紹介させてもらいましたー(^_^)v
by cheeco 2015-07-16 23:38
cheecoさん、ご近所を探せばまだまだいるかも知れません。猫又が!次行ってきます!
by ケニア・ドイ 2015-07-25 08:05