[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

たまの誕生日はいつですか？の質問に「えーと、今月のー、あれ？今日誕生日じゃない！？」と答える飼い主さん。途端にみんにゃが笑顔、拍手喝采のおめでとう！21歳ほやほやの猫又トリップは、ほのぼのとスタートです。

違った価値観からうまれるご長寿の秘訣

それぞれ一人暮らしをしていた松野姉妹がこの家に越してきたのは今から7年前。それは高齢の母親と同居が目的でした。姉のミキさんは「たま」と「とら太」（2012年没）を引き連れて、妹のエリさんは「どらみ」を引き連れ、ここに3人と3匹の新生活がはじまりました。


アメリカンショートヘアのたま（女の子）。本日21歳になりましたにゃー。


スコティッシュフォールドのどらみ（9歳・女の子）

猫同士の引き合わせはなんの問題もなく、順調なスタートでした。でもまさか人間同士の問題が発生しようとは......。それは姉妹の猫の「飼い方」の違いでした。例をあげると、
・1種類のキャットフードを食べさせたい姉 vs いろんな種類のフードを食べさせたい妹（どらみは味にうるさいとのこと）
・猫の機嫌を伺って接する姉 vs 必要以上にベタベタさわる妹

「妹は猫に甘すぎる！」「姉は猫に無関心だ！」ヒートアップするインタビューの中、私は冷静に考えてみた。姉妹の主義・主張は違えどもたまは立派に21歳、堂々たるご長寿猫です。ああ、このふたりのバランスが良いのかも。猫に無関心過ぎてもダメだし、過度にさわりすぎてもダメということなんだと思います。


ソファの横がたまのお気に入りの場所。


ふふふ。姉妹の言いあらそいを嘲笑っているよう。

おばあちゃん、マクドを食う

たまの朝は早い。午前4時に起こされるというミキさんは「モンプチ 15歳以上用 かがやきサポート まぐろスープ」を与え、また寝に入るのだとか。残りのメンバーの食事は午前7時、このときたまも触発されるように食事の場所へと向かいます。最近はいっきに食べずにちょっとずつ食べるスタイルに様変わり。1日の食事量はパウチを2〜3袋、現在の体重は2.5kg。


もぐもぐ。


たまを牽制するどらみw

松野家のように年齢差のある多頭飼いは各々の食事メニューが違うので注意が必要。それでもたまーにたまがどらみのフードを食べることがあります......。そんな光景を目の当たりにしたミキさんですが、怒るどころか「おばあちゃんがマクドを食べている感じ！」と嬉しそうに語ります。たまがまだまだ生きたい証拠だと笑って許しました。（このユルさがときに必要！）


この顔！まだまだやる気を感じまっせ！！

遠くで見守る母の存在

たまは21歳というご高齢ながらいままで大きな病気にかかったことがないという。取材を通してわかったことは姉妹の価値観の違った飼い方のほど良いミックス感や多頭飼い（比較検討できる・ほど良いストレス）の他あと1点、たまは「人間が大好き」だということ。それにはこんなエピソードがありました。

ミキさんは旅行が大好き。一人暮らしのときはペットホテルやシッターさんに頼むのはストレスがかかるだろうということで仲の良い友人にたまのお世話に任せていました。その友人はたまにメロメロにされ、挙げ句の果てには「ミキ、早く旅行に行って来て！」という始末！そんなに猫が好きなら飼えばいいのに？！という提案には一切耳を貸さずに「たまがいいの！」の一点張りだったとか。他人をベタ惚れにさせてしまうたまはいったいどんなテクニックを使っているのだろう？また、いまの家に遊びにくる友人たちの膝に乗ってみたり、電気工事でやってきたおじさんの鞄にもぐり込んで愛嬌を振りまいたりで、接待上手にも程がある！
でもこんなに人が好きなのはきっと人間に対して嫌な思いをしたことがないからなんでしょうね。


あたしゃー、誰でもウエルカムよ。

最後に、姉妹よりも誰よりも猫に甘かったというお母さんの存在も大きかったのでは。日中、働いている姉妹に代わって猫の面倒を見ていたのはお母さんだったからです。姉妹がそれぞれの暮らしで猫を飼ったのも、幼い頃から実家にいた猫の良い記憶、お母さんの猫好きからきているようで、その猫子育て術はどんなものだったのか気になります。残念ながらそれをいま聞くことは出来ないのですが、天国から2人の姉妹、3匹の猫のことをあたたかな眼差しで見守っていることでしょう。それもまた心強く、たまがご長寿である所以、今日という日に取材するのもお母さんの「ハッピーバースディ」というメッセージがあってのことなのかも。


たま、21歳の誕生日おめでとう。




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