フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:東京都千代田区
★地域猫の高齢化問題
千代田区では2000年より区内で、飼い主のいない猫の不妊去勢手術について助成金がでるようになりました。この成果として、全国に先駆けて現在4年継続して猫の殺処分ゼロを継続しています。
また初期の頃に不妊去勢手術を実施して地域猫となった子たちが、10歳以上の高齢猫になっています。今期は、こうした高齢の地域猫が「意識不明で行き倒れている」「具合が悪くうずくまっている」とれレスキュー依頼を受ける回数が大変多くなりました。
その多くが高齢猫に多い慢性腎不全でした。しかも医療を日頃から受けることのできない地域猫たちの場合、我々がレスキューして病院で診療をうけたときにはほとんどの猫が末期の状態です。人に慣れていない、末期の腎不全では、譲渡を希望する方もほとんどいないのが現状です。こうした場合は病院で有料にて治療をうけながら静かに命を全うするまで暮らすことになります。それでも、少ないケースですが最近では、末期の腎不全の高齢猫を家族の一員として看取りのため自宅にお迎えしたいという方も増えてきました。こうしたみなさんのおかげで、最期に温かい家庭での暮らしを味わうことのできる猫たちがいます。
末期の腎不全で保護された推定10歳の茶白の猫ちゃん
茶白ちゃんは「ニャーニャ」ちゃんとなずけられて家庭で暮らしています
★5月には、クラシックの大イベント「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015」内の千代田区ブースに出店参加
猫の活動をより多くの方に知っていただくためには、動物愛護イベントだけではなく、今回のようにクラシックという全く分野の違うイベントに来場される皆さんにアピールしたいと考えて参加しました。
飼い主のいない猫の問題について、ご存知ない方が多かったですが、みなさん、こちらの説明を大変よく聞いてくださいました。多くの方の反応として「全くそんなことがあるなんて知らなかった」「猫と暮らしているけれど、それでも知らなかった」といったお声が多く上がりました。やはり分野をとわず、多くの方に知っていただくことが、最終的には全国の犬猫の殺処分ゼロにつながると痛感しました。
我々のイベント参加に応援ゲストとして、千代田区の石川区長、ミュージシャンの宇崎竜童氏がかけつけてくださり、当会の香取章子氏を交えて猫についてのトークショーを実施。宇崎さんが大変な愛猫家でもあり、ご夫妻でもたくさんの飼い主のいない猫の命を助けていらっしゃいます。
トークショー
<ご支援くださっているみなさまへ>
いつも温かいご支援をありがとうございます。
地域猫の高齢化問題は、いち早く不妊去勢助成の始まった千代田区にのしかかってきた問題です。地域猫は、殺処分数を減らす有効な手段のひとつではありますが、問題を先送りにしていることも事実です。私たちは今後、この問題にどのように取り組んでいくかが大きな課題です。ひとつの案としては、末期の腎不全の猫たちが家庭で穏やかに一日でも長く暮らせるように、高齢猫の預かりと看取りボランティアを増やしていく考えです。私達は、先を見据えながらも、足元の活動を大切にし、1匹でも多くの猫と人が幸せに暮らせるように、活動を継続してまいります。
皆様の応援にボランティアは大変元気をいただいております。
これからも温かい応援・そしてご支援をどうぞよろしくお願い致します。
「一般社団法人ちよだニャンとなる会」
http:///www.chiyoda-nyan.org