[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2016年03月23日

子どものように、孫のように。

そう、誰だって最初は初心者。私も猫と暮らし始めたときは、右も左もわかりませんでした。今回、お話を伺った奥さまもそんなひとり。悪戦苦闘を繰り返し、子猫は成猫になり、そして気づけば猫又に。猫飼い初心者さん必読？！猫又の育て方とは？

今回ご紹介する猫又さんは、15歳の黒白猫「ピンガ」（男の子）。
ですが、その前に飼い主の伊藤芙佐子（いとう・ふさこ）さんにとって初めての飼い猫「トンガ」のお話から始めたいと思います。

突然の来客にも慌てることなく接してくれたピンガ。

伊藤さんが猫を飼い始めたきっかけは、離れて暮らす息子さんのSOSでした。ご近所トラブルで猫と一緒に暮らすことが困難になり、「実家で飼ってくれないか？」と懇願されれば、温厚でお人よしな芙佐子さんには断れません。そして、初めての猫「トンガ」との生活が始まりました。

「最初はどういうふうに飼えばいいのか、どういう食べ物を与えればいいのかさえわかりませんでした」と芙佐子さん。しかし、ご主人の経験や獣医さんのアドバイスもあり、徐々に不安は解消していくのです。

温厚な性格はそのままにされた障子にもあらわれる？

わしじゃないにゃー。

朝晩のごはんメニューを考えることやおもちゃを買えい与えてあやすことは、「人間の子どもを育てるのと一緒だ」と考えるようになってから、気持ちが楽になったと言います。気づけば「トンガ」との楽しい猫生活に変わっていたのでした。

トンガ（左）とピンガ（右）。名まえの由来は絵本のタイトルからという。

猫がやってくる家

「トンガ」を育て上げて3年、猫との生活にも慣れた頃に、のちの猫又「ピンガ」が伊藤家にやってきます。実は、猫飼いのうわさを聞きつけたご主人の上司から、「子猫をもらってくれないか？」と半ば強引に押しつけられたのが「ピンガ」だったそうです。「またイチから育てるのか......」と思った芙佐子さん、その日から初めての多頭飼いが始まったのでした。

残念ながら最初の猫「トンガ」は3年前に亡くなってしまってしまいました。（享年18歳）しかしトンガと入れ違うように、ご近所の方から「伊藤さんところで正式に飼ってくれないかしら？」と、今までご飯をもらいに来ていただけのそと猫「まめ」が新しい家族の一員になるから不思議です。そう、伊藤家は家族の意思とは関係なく不思議と猫が集まってくる家なのです。猫の口コミで広がったのかな？

和室と和猫、なんて素敵な組み合わせなんでしょう。

家族の役割

残念ながらピンガの後にやってきた「まめ」はわずか1年で亡くなり、いまは15歳のピンガだけの猫生活に。朝夕にウエットフードの缶詰（最近は「銀のスプーン」が一番のお気に入り）を与え、（ぺろりと食べるとピンガに甘いご主人がさらに補充します）、ドライフードも常備しています。

食生活でなんといっても欠かせないのがご主人の存在で、飽きさせないように色んなフードを買ってきては試すという好奇心と探究心で、ピンガの健康が守られているんだなぁとも感じました。なんとなく家族の役割ってどこのご家庭でも決まっているものなんですよね。

抱っこは奥様の役割なのかな？

穏やかな時間

ピンガの性格は、温厚そのもの。芙佐子さんも「ピンガに対して怒った記憶がない」というほどです。そして、それは飼い主の芙佐子さんのやさしさと重なるのでした。
ピンガは芙佐子さんとご主人の子どもとして、孫として、今日ものんびりと時間を気にしない時を一緒に過ごしています。そんな、穏やかな日々が最上の健康法なんですね！そんなことを考えながら撮った写真、どうか伝わりますように。