実施場所:秦野市内と近隣市
野良猫対策を主に活動させていただきました。
5月から10月までの不妊去勢手術数(119匹)。仔猫の保護数(34匹)となりました。
猫を捨てる心無い人間によって、仔猫は皆、ノミ・ダニが寄生しており、お腹にはコクシジュウと言う厄介な寄生虫もいたり、猫風邪で目がクシャクシャだったり、耳ダニがいたりで健康状態は最悪です。
介護の甲斐なく亡くなってしまった子もおりました。心のリスクも負っております。
それでも、4匹を救って下さった里親さまや、兄弟離れ離れにするのは忍びないと、2匹の里親様になって下さった方々のお蔭で、小さな命を救うことができました。
またエイズに罹っている子もおり、里親探しは至難の業ですが、「折角縁あって家へ来た子です。どんな境遇にも負けず、最期まで大切に飼わせて頂きます。」という、嬉しいお便りをいただき感謝の気持ちで一杯です。
高齢認知症宅ヘ通われているヘルパーさんから、2匹のヨークシャテリアの保護依頼がありました。
行ってみれば、暗くって密閉された部屋に2匹が高齢者のベットの上で吠え立てていました。
高齢者は全く犬の世話などお出来になりません。
家族は遠くにお住まいで、週に1回程度、犬の世話に来られていたそうです。犬の日々の管理(フードやトイレなど)や散歩は全くなく、皮膚病が酷い状態でした。
女の子も手放して欲しいという説得に対し、家族は、「母親が寂しがるのでメスは残したい。」と、応じてはもらえませんでした。
この男の子は噛むということも聞いておりましたが、高齢者から引き取り、獣医さんへ入院させるまで、どこを触っても噛む事は一切なく、性格はとってもいい子でした。
自由になれなくてストレスが一杯溜まっていたのでしょう。
右肢を上げて歩くため、健康チェックと一緒に検査していただきました。アキレス腱が切れたままにされたのが原因で、手術をしても完治するとは言い切れないとの事で、手術はやめました。
肢はビッコでもジャンプも出来ます。お散歩もいじらしいほどに歩きます。
1ヶ月間、獣医さんの元で皮膚病の治療方々預かっていただきながら、本当に幸せにしてくださる里親様を必死で探しましたが、女の子には里親希望が殺到しましたが、肢が悪いからでしょうか男の子には殆ど応募がありませんでした。
そんな時、猫3匹と犬1匹がいる借家住まいの若い方に獣医さんは譲渡してしまいました。
当会が動物を譲渡する際の条件についてお話をさせていただき、何とか返して頂くことができました。
その後、当会でしばらくの間保護した後、横浜へトライアルに出してみましたが、「この子は元気すぎて先住犬と相性が悪くストレスになるのでお返しします」と、戻されてしまいました。
何度も転々とさせてしまい、本当に可哀想な思いをさせてしまいましたので、もう当会で看取るしかないと覚悟していた時、この子の過去を良く理解し深い愛情をかけて下さるという奇特な飼主様(お子さんが3人の5人)に巡り合うことができました。
「今はすっかり落ち着いてくれています。家族で公園などにお散歩に行ったり、先住猫さんとも仲良く賑やかに家族の一員となって生活しております。」との嬉しいお便りをいただき、保護して良かった!と、思っています。
<今後の展望>
3年後には神奈川県動物保護センターが新しく生かす施設に建て替えられることになりました。
最近は、「人と動物との共生社会実現」という言葉を良く聞きます。しかし、人とペットが暮らすには何が一番大切なのか。一定の知識は絶対に必要ですし、正しい環境、理解と関係の維持、心理、栄養、健康面と言った事に配慮をしてあげてこそが、共に暮らせる条件だと思っています。
ペットを可愛がる飼主さんがある一方で、飼主の身勝手で捨てたり、放りっぱなしにしたり、保健所送りにする背景には、主には不妊去勢手術の徹底が成されていないことが動物を不幸にしています。
今後私たちは、感情ある動物たちと、どう絆を結んでゆくのかが大きな課題になると思います。
人間だけが癒されるのではなく、動物愛護から「動物福祉」を考え、動物にどうしてあげることが幸せなのかといった事を社会に問いかけることは、人にとっても優しく住みやすい社会につなげられると思っています。
<ご支援くださっているみなさまへ>
この度、皆様方からのご支援で、お蔭をもちまして不幸な動物を救うことにつながっております。
途中で手放される犬や猫たちは、殆どが病気・ケガなどのリスクを負っております。
治療費もかさみます。活動資金が無ければ動物を救うことは難しい事です。
動物との関わりは、お子様や青少年の頃から必要と言われており、今後は生徒さんとの交流を深め動物を飼ったら最後まで責任を持って飼っていただく必要性を広めて参りたいと思っております。
この度は誠にありがとうございました。今後も何卒よろしくご支援をお願い申し上げます。
「相模どうぶつ愛護の会」
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