岩津さんに聞く!
2016年05月27日
みにゃさま、こんにちは。
今回も、アニマルコミュニケーションにご応募くださった方のお宅にご訪問してきました。
いただいたお悩みは以下です。
我が家は、主人と猫2匹、犬1匹の家族です。
そのうち、一番最後に迎えたネコ「それいゆ」について知りたいことがあります。うちの子たちはみんな里親募集で縁があって迎えた子です。
最初にうちに来た黒白ネコ「りゅんぬ」と次に迎えたイヌ「りんたろう」はうちに来る前の様子が分かっているのですが、「それいゆ」だけはどういう状況にいたのかが分かりません。
それいゆちゃん
今年の2月末、譲渡会からそのままうちにトライアルで来ましたが、風邪を引いていて、うちに来た時から病院通いです。
元気に走り回ってご飯もたくさん食べてはいますが、2ヵ月以上下痢が続いていて、たまに微熱があります。体重もあまり増えていません。どこか痛いところがあるのか、ストレスはないか(ストレスでウィルスが悪さして病気がひどくなることがあると聞いたので...)が知りたいです。
あとは、犬と猫との関係で、お互いどう思っているのか...です。りんたろうは中型犬でうちに来た時から猫よりも大きく、まだ幼いのもあってガツガツ向かっていきます。猫たちの方はされるがままですが、こちらもストレスがたまっていないかと心配です。
玄関に入るや否や、まだ9ヵ月のあどけなさが残るワンちゃんのりんたろう君が、「家族を守る」という本能のままにワンワン吠えています。
この声で愛されて育っていることが瞬時にわかりました。自己防衛や恐怖ではない、家族のみんなを守るための声が家じゅうに響き渡っています。
「りんたろう君はえらいね」と言うと、吠えながらも寄ってきては私たちの手や足をぺろりと舐め、「ようこそ!」とうれしそうに言うチグハグな行動に思わず笑ってしまいました。
りんたろうくん
エネルギーの塊のようなりんたろう君は運動量が多く必要な体です。毎日2、3時間山で走り回ってちょうどいい位でしょうね。
Kさんは山のすぐ側にお住まいなのでお休みになるとお山で存分に遊んでいるとか。この日もお山で3時間遊んだ後だったので、ひと通りの番犬の役目を終えるとお腹を見せてぐーぐー眠っていました。食べて、寝て、遊んで、守って、愛されて。最高の暮らしですね。
長女のりゅんぬちゃん。
なんとも言えない深い青に金色が差し込んだ美しい目。「きれいな目をしてるのね」と伝えると、「うん。これはね、お母さんにもらったの。」とうれしそうに、そして得意げに教えてくれました。
りゅんぬちゃん
警戒されている様子がないので、近づいてご挨拶に握手をしました。なんて柔らかくて触り心地のいい毛でしょう!うっとりしているとにこっと笑ってくれました。犬のりんたろう君をどう思っているか聞いてみると、「あの子は大切にしてあげないとね。」と落ち着いた口調で一言。姉というよりはお母さんに近い気持ち、母性を感じます。Kさんが心配されているようなストレスは無く、温かい心でりんたろう君に接しているようですよ。
一方、末っ子のソレイユちゃんは警戒心でいっぱい。
あいさつをしましたがお返事はなく、ベッドの下で私をじっと見つめています。このまま見つめあうのもなんなので、私は床にごろんと横になって、時間が許す限りそれいゆちゃんが心を開いてくれるのを待つことにしました。
とても繊細な性格であることは黙っていても伝わってきます。なぜ自分だけが嫌な病院に連れて行かれるのか分からないようで、それゆえ心から家族の一員にまだなりきれていない様子です。
警戒心や恐怖でなかなかお話が進まない時、話題を変えたりお話とまったく関係のない行動を取ってを距離を縮める方法を取る場合があります。
今回のようにごろんと横になったり、一人で遊んだり、歌を歌ったり独り言をつぶやいてみたり...
ポイントは、「あなたのことは気にもしていませんよ」という態度を取ることです。
ガチガチにガードしている相手に話しかければ話しかけるほど、そのガードは強くなります。上記のようにアプローチ方法をころっと変えると、「あら? 私のことはもういいのね。ホッ。」 「え? この人どうしちゃったの?」とふとガードがゆるむことが多々あります。
自分を守るためのガードなので、自分に目や心が向いていないことが分かると安心してもらえることがあるのです。もちろん時間をかけて関係を築いていくのがベストですが、出張コミュニケーションのように時間に限りがある場合はこういう方法を取る場合もあり、この方法でもダメな時はお話は諦めます。扉をこじ開けるような無理は決してしません。
作戦のつもりで横になりましたが、ポカポカ陽気で気持ちの良い日だったので、私は本当に(ちょっとだけ)寝てしまいました。
すると、「あの人、初めて来たうちで寝てる...」とそれいゆちゃんの声が聞こえてくるではありませんか!その声ではっと目覚め、「失礼、失礼。私ね、いつもこんな調子なの。どこでも眠っちゃうのよね。」と言うと、「信じられない...」と目を見開いて私を見ています。
私に興味が向いたところで、「ねえねえ。ソレイユちゃんもこれぐらいくつろいだらどう? ずっと様子を伺って周りを気にして暮らすのしんどくない?あなたも家族なんだから。私なんて初めてのおうちでこれよ。」と言うと、ソレイユちゃんの目にわずかですが笑みが見えました。
「ここのおうちに来てあなただけ隔離されたり、病院に連れて行かれたのは仲間はずれでもなんでもないのよ。あなたの病気を一日でも早く治して健康な生活を始めるためだったの。あなたの病気はパパやママにとって急なことだったからちゃんと説明する余裕が無かったんじゃないかしら? あなただけ病院に行くのも、お姉ちゃんとお兄ちゃんは病気じゃないから病院に行く必要がないのよ。病院は病気を治しに行く所。あなたに健康になってほしいのはあなたと末永く一緒にいたいからなの。あなたと末永く一緒にいたいのは何でかわかる? あなたを愛しているからよ。」
唇を噛みしめて私の話を聞くソレイユちゃんに、「私の伝えたいことわかってもらえる?」と尋ねるとゆっくりとうなずきました。
「ソレイユちゃんが病院は怖くて痛いところだって思ってるのも、パパとママはわかってるのよ。大切なあなたが怖い思いをする度にパパとママも同じように心を痛めてるの。代わりになれるものならなりたいとさえ思われてる。ぜんぶぜんぶあなたを愛しているからなのよ。」
Kご夫妻の思いを伝え、「聞いてくれてありがとうね」と話し終えると、固く閉じられていたはずの心の扉は少しですが開き、光と風がソレイユちゃんの心に入ったように感じました。
フランス語で「太陽」という意味のそれいゆちゃん。そして「月」という意味のりゅんぬちゃん。お昼は全てを照らし生かす太陽の光、夜は無条件に何をも優しく包み込む月の光。そして、一家の守り神のようなお役目をしてくれているりんたろう君。いつも光に満ちて守られているKさんご一家。なんと心強いことでしょう。
ありがとうございました^ ^
Kさんから後日談をいただきました!
岩津さんに来ていただいた日の夜、アドバイスに沿ってみんなで集まっての家族会議をしました。
それいゆをなぜうちに迎えたのか、どうして病院に行くのか、それいゆが早く治るように皆で協力して欲しいこと、それいゆは家族だからもっと甘えていいことなどを話しました。
それいゆは途中で部屋を出て行きそうになりましたがちゃんと最後まで話を聞いてくれました。
すると、次の日からそれいゆは積極的に私たちに甘えて来るようになり、それまで何日も声を聞かない日もあったのに、よくおしゃべりするよ うになったのです。今はものすごくヤンチャ娘になりました!
りゅんぬは長女として留守を守って貫禄が出てきましたし、りんたろうはご飯をモリモリ食べて体重も増えました。やっとみんなで家族になれたような気がします。
この度はお忙しい中来ていただき本当にありがとうございました。
太陽と月の名前をもつにゃんこ姉妹。性質を見抜いたかのようなネーミングにうなづくばかりです。やんちゃなりんたろう君とともに日々たのしい暮らしになりますように!
by あずにゃん 2016-05-27 15:36
太陽と月、にゃんとも姉妹の性格を見抜いたかのようなネーミングにうなずくばかりです。かわいい弟のりんたろう君と一緒にたのしい日々になりますように。それいゆちゃんも本当に良かった。たくさん甘えてかわいがってもらってね。
by あずにゃん 2016-05-27 15:40
最後のお写真のそれいゆちゃん、尻尾くるん、とってもイキイキした可愛い表情ですね。
りんたろうくんも、りゅんぬちゃんも、お目々が全てを物語っていて、とても心温まりました。
私も動物さんたちには、人にするのと同じように、思いや理由など全てを 心を込めてお話するようにしています。コミュニケーションは本当に大切だなぁ・・・と、いつもしみじみ思います。
サビ猫さんは体がとても丈夫で奥ゆかしい猫さんと聞きます。
きっとこれから末永く、Kさんの側で幸せに過ごしてくれることと思います。
どうぞいつまでもお幸せに・・・ (*´▽`*)
by あき 2016-05-28 00:09
>あずにゃん様
ステキなネーミングですよね(^^)
美しくて感動しました。
by 岩津 2016-05-29 19:50
>あきさん
目にはすべて、そのものが表れますね(^^)
点と点がコミュニケーションで繋がって線に、輪(和に)になるのかもしれませんね。
by 岩津 2016-05-29 20:18
麟太郎くん 元気そうで何よりです
彼の兄弟犬 力郎とそっくり
by 笹井史生 2016-06-06 11:42
とてもかんどうしました
by み-ゆ 2016-06-28 17:42