リュウイチくんとアーちゃんの住む新築のおうちに子猫が2匹やってきました。
サンゴちゃんとパールちゃん。かわいい姉妹猫です。
リュウイチくんもアーちゃんもうれしくてたまりません。
ふたりにとって、猫を飼うのは、ずーっとずーっと夢だったのです。
だから、「子猫を見に行こう」と、パパに言われたとき、飛び上がる思いでした。
「見に行った日に、子どもたちがもう2匹にメロメロになっちゃって」と、パパは言いますが、
どうも、いちばんメロメロになったのは、パパのようなのです。
見に行ったおうちは、ミルクボランティアさんの墨田さんの家で、そこには小さな三毛3姉妹がいました。いちばん模様の濃い「めのうちゃん」はもう貰い手が決まっていました。
残るは、サンゴちゃんと、白っぽい真珠ちゃん。どっちもかわいいので、迷います。
パパが座ると、サンゴちゃんが足元から登ってきて、ジャンパーのポケットに入り込んでしまいました。
ノックアウトされたパパは、その場で「もらいます」と即決。
その後、墨田さんといろいろ話すうちに「姉妹でもらった方が、猫にとっても飼う方にとっても、いいのかなあ」と、1匹だけもらうつもりが、2匹もらうことに。
リュウイチくんとアーちゃんは「やったあ!!」だったでしょうね~
サンゴ、メノウ、真珠という仮の名前の付いた3姉妹、じつは、千葉県の川原に遺棄されていた7匹のうちの3匹なのです。
10月半ば、川原に7匹が遺棄されているのを釣り人が見つけ、東京の保護団体「ねこけん」が、片道3時間以上かけて駆けつけたのでした。
10月と言っても夜中は寒く、子猫が凍死する前になにがなんでも見つけなければと、夜明けまで懐中電灯での必死の捜索。
現地の人が目印に、子猫たちに青い段ボール箱をかぶせておいてくれたので、無事発見!といういきさつです。
生後まだ2週間くらいの子猫たちでした。毛色から、三毛姉妹3匹ととグレーきょうだい4匹の、2きょうだいと思われます。
子猫たちは、二人のミルクボランテアさんが引き受け、墨田さんちにやってきたのが、三毛3姉妹。
かぶせてあった段ボールの文字「財宝」から、サンゴ、メノウ、真珠と名づけられたというわけです。
さて、姉妹でもらわれることになったアーちゃんのおうちでは、新築に引っ越したばかり。
小部屋をひとつ、猫たちにプレゼント。
なぜなら、リュウイチくんもアーちゃんも猫アレルギーで、長時間は一緒に過ごせないからです。
サンゴちゃんの名はそのままに、真珠ちゃんはパールちゃんになりました。
パパとリュウイチクンとアーちゃんは、いろんなものを手作りして、猫たちを待ち受けました。
使っていた洋服ケースに、ステップを取り付けて猫基地を作ってやったのはパパ。
麻袋を使ったハンモックも、ロープを巻いた爪とぎも手作りです。
長ーい段ボールトンネルはリュウイチくんとアーちゃんの手作り。
ふかふかの猫用座布団は、、おばあちゃまの手作りです。
「お金を出して買うことは簡単だけど、工夫するのが好きなんです。月齢に合わせて、改良してやることもできますし」と、パパ。
みんなであれこれ工夫して子猫たちを待ち受けたことは、きっと家族のいい思い出になることでしょうし、「新しい家族を迎えて、一生面倒を見る」という気持ちをしっかり子どもたちに伝えられたのではないでしょうか。
「猫が2匹きて、毎日が楽しい」と、リュウイチくん。
「学校から帰るのが楽しみ。冬休みで、いつも猫に会えるからうれしい」と、アーちゃん。
猫アレルギーのふたりにとって、マスクをして1時間が限度らしいのですが、1日3回くらいは思いきり一緒に遊びます。
さて、最後の写真は、2匹にメロメロデレデレのパパ。
「恥ずかしい・・・」(リュウイチくん)
「ブログにこんな写真載ったら、学校に行けなくなる」(アーちゃん)
「載せてください」(パパ)
こんな仲良し家族に、2匹参入。愉しい冬休みを!
※今年も道ばた猫日記ご愛読ありがとうございました。
来年も、人と猫のいろいろな幸せのかたちを発信していきます。
新しい年が、もっともっと人と猫の共生の進む一年になりますように。
皆さまもどうぞよいお年をお迎えください。
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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新築の家に猫を迎えられていいですね。我が家も新築したてですが、猫は迎えられません。羨ましいです。それにしても(財宝)って、すごいですね。新しい命にぴったりの言葉ですね。名前の通りにいつまでも輝いてほしいです。今年も可愛い猫さんを紹介してくれてありがとうございました。優しい写真と文に何度も感動して笑って、泣いて、大いに楽しませていただきました。来年も楽しみにしています。どうぞ良いお年を。
by ふみちゃん 2016-12-27 15:33
川原に捨てられていた子達の天使のような眼差し・・・絶句です。ひどいことしますね。でも幸いみつけてもらって良かった。本当に良かった。とにかく不幸なニャンコ達がなくなる世の中になって欲しいですね。これからも見守っていきたいと思います。マリコさんこれからもほんわか温かいお話届けてくださいね。来年も楽しみにしています。みなさん、もちろんニャンコ達も良い年が訪れますように♡
by ぺったんの母 2016-12-27 15:42
私もひどい猫アレルギーでしたが、保護して一緒に暮らす様になってからだんだんとマシになり、いまではアレルギーも出なくなりました。お子様たちも少しでもマシになるといいなと思います。でも、あまり無理せずに...ひどいことをする人間もいれば、こんなに優しい人達もいる。悲しい涙と、嬉しい涙が出ました。
by しっぽまま 2016-12-27 16:04
家の中で飼ってくださいね。
by 名無し 2016-12-27 16:30
いえいえ、なんのなんの。
パパさんの写真が一番素敵ですよ!
恥ずかしくなんて、ないない。
パパさんが2匹と決断してくれたから「今」があるんだもの。
2匹とも嬉しそうだし、幸せそうな優しいおうちに行けて幸せだねー。
ご家族の温かい心に、年末の忙しさを忘れ、癒されました。ありがとう。
どうか、すべての猫さんたちが、穏やかで健やかでありますように。
by 素敵なお父さん 2016-12-27 16:32
あの時の財宝ねこさんのその後が知れてとても嬉しいです。
あの箱の会社は地元の企業さんなので、ねこさんたちをよくぞ守ってくれた!と感謝しています(笑)
こんなに可愛い子たちを捨てることができるのですね…悲しいですね。
でもいろんな優しい人たちの力でこんなに素敵なおうちの子になれてなんて幸運なんでしょう。
お子さんたちも優しくて可愛いですが、メロメロ加減がダダ漏れで、それを隠すどころか誇らしげなパパさんの愛らしさったら!!
慌ただしい年の瀬に暖かい記事をありがとうございます。
来年も楽しみにしています。 良いお年をお迎えくださいね。
by さりゅ 2016-12-27 17:35
うちの旦那さまもそれはひどい猫アレルギーでしたが、(白目がぶよぶよに腫れるくらい)今ではうちの愛猫のお腹に顔をうずめても平気になりました!笑
猫アレルギーは軽くならないと言われていますが、なんのなんの。
だから、お二人とも少しでも軽減して一緒に遊んであげられますように…♡
by まよ 2016-12-27 18:56
パパがメロメロに・・・猫飼いあるあるのひとつですね。
うちも最後まで猫を迎えることに抵抗していたパパが、1番メロメロ。
本気で遊んでくれるパパが好きで、我が家のボスということも認識しているうちのニャンコですが、なぜかパパとだけは一緒に寝ない。どうしたら一緒に寝てくれるかを試行錯誤しているパパのいじらしいこと、笑。
酷い猫アレルギーだったうちの次女、今じゃ一緒の布団で寝ても大丈夫になりましたよ。
無理ない範囲で、猫との時間楽しんでくださいね。
素敵な記事をありがとうございました。これからも私を嬉しくて泣かせる記事をよろしくお願いします。
by 桜さくら 2016-12-27 22:20
財宝て、鹿児島かどこかの焼酎の名前ですね(笑)
こんな可愛い猫たち、まさに財宝。
私も猫アレルギーでしたが、飼い始めたらいつの間にか治ってしまいました。
こちらのお宅のご兄弟もそうなりますように。
by かんたろう 2016-12-27 22:30
>ふみちゃんさん
いつも楽しみにしてくださって、ありがとうございます。
私も、ふみちゃんさんの打てば響くコメントを楽しみにしています。来年もよろしく。
by 道ばた猫 2016-12-28 00:49
>ぺったんのお母さま
ほんとうに、無垢な命をよくも簡単に野ざらしに遺棄できるものです。
捨てられた頭数が多かったことが、皮肉にも、温めあって体温をキープできたようですが。
by 道ばた猫 2016-12-28 00:56
>しっぽままさん
猫と暮らしていつのまにか猫アレルギーが治ったという話はよく聞きますが、リュウイチくんとアーちゃんも、無理せず、いつのまにかよくなっていたら、いいですね~
by 道ばた猫 2016-12-28 01:00
>名無しさん
あーちゃんちでは、脱走防止策も完璧で、普段は玄関すぐの小部屋にいて、お天気の日は2階窓際で日向ぼっこだそうですよ~
by 道ばた猫 2016-12-28 01:03
>素敵なお父さんさん
はい、とっておきの写真なので、最後にもってきました(笑)。
とっても素敵な親子関係だと思います~
by 道ばた猫 2016-12-28 01:06
>さりゅさん
捨てられたときは野ざらしでしたが、その後、ねこけんさんが到着するまでは、目印と保護のため、青い箱をかぶせ、重しをのせてくださった方がいたそうです。いろんな方のリレーで命が守られました。
by 道ばた猫 2016-12-28 01:10
>まよさん
旦那さま、猫アレルギーだったのに、おなかに顔をうずめられるように? それは、至福ですね~
猫愛がまさったということでしょうか。
by 道ばた猫 2016-12-28 01:14
>桜さくらさん
遊び相手と、一緒に寝る相手と分けてるってことでしょうか(笑)。
あーちゃんちでは、パパが猫部屋に入ると、猫たちが大ゴロゴロで寄ってくるそうです。
by 道ばた猫 2016-12-28 01:19
>かんたろうさん
飼い始めたら猫アレルギーが治ってよかったですが、
猫アレルギーなのに飼い始めたというところに、抗いようのない猫愛を感じます(笑)。
by 道ばた猫 2016-12-28 01:24
ちいさな命が助かって、こんなにたくさんの愛とおもちゃに溢れたお家に引き取られてよかったですね!
私も幼い頃は、猫が2匹いる祖母の家の玄関のドアが開いた瞬間から顔が腫れ上がって、洗面所へ直行して顔を洗って飲み薬を飲まなければいけないくらいのアレルギーでした。
でもどうしても動物が好きで、捨て猫を見捨てられず拾ってきては貰い手を見つけるということを繰り返しているうちに寛解。
いまは結婚して1ワン3ニャンの大家族です。3ニャンともレスキューさんが保護してくれた子ですよ(^^) いまも体調が悪い日は顔が痒くなったりもしますが、基本は平気です!お風呂に入るまえはモフモフすると決めてます笑 すぐ洗えば痒くならないので。
リュウイチくんとあーちゃんも、徐々に身体が慣れていってくれるといいですね。メロメロなパパ可愛すぎです笑
by まりか 2016-12-28 11:15
たくさんの方の愛情いっぱいのお話で、今回も心がぽかぽかになりました。猫たちのために動かれたみなさんお一人お一人にありがとうございます、と言いたいです。そしてたくさんの幸せが訪れますようにと心から思います
子猫が捨てられていたことは悲しくて怒りですが、助けられたさんごちゃんにパールちゃん、愛情いっぱいで幸せいっぱいですね!リューイチくんにあーちゃんもうれしそうでこちらまでうれしくなります。そしてパパさん、可愛い2匹とニコニコでとびきりの1枚ですよ♪
by とも 2016-12-29 07:51
>まりかさん
お風呂前のモフモフ。グッドアイディアでしたね!
1ワン3ニャンの大家族で楽しそう~。 仲良くよいお年を!
by 道ばた猫 2016-12-29 11:37
>ともさん
猫ブームでプラスだったことは、これまで「猫好き」は女性が多数と思われていたのに、隠れ猫好きの男性が「実は猫が大好きで・・・」と大っぴらに言えるようになったことでしょうか(笑)。来年もたくさんの猫好き男のみなさんが、猫を幸せにしてくれますように~
by 道ばた猫 2016-12-29 11:49
ねこけんさんのブログ拝見していてこの子たちの幸せそうな姿がみられて良かった。
こんなすてきなお家に家族に迎えられて!みんなしあわせ一杯の笑顔ですね。
他の方も書かれているとおり、猫アレルギーも自宅の猫から良くなる人も多いようですよ、マスクなしで一緒に過ごせる日が来ますように!そして佐竹さん、1年楽しく、時には涙し、たくさんの素敵なお話を読ませていただきました。
ありがとうございます。
また来年も楽しみにしています!!!
by あずにゃん 2016-12-31 09:55
>あずにゃんさん
ねこけんログの28日の、「共に生きる優しい心をもった仲間」という言葉は、こころに沁みましたね~
そんな意識を広めることが本当の猫ブーム。来年こそ。
by 道ばた猫 2016-12-31 13:26