毎年恒例「猫ねこ展」が、全国の猫好き作家の力作を集め、千葉県匝瑳(そうさ)市の松山庭園美術館で始まりました。
美術家の此木三紅大(コノキミクオ)さんが、自宅兼アトリエの一部を開放して作った、田んぼを見下ろす丘の上の美術館です。
猫好きたちには「一度は訪ねてみたい憧れの美術館」。
そして、一度訪れた人には「やみつきになる美術館」。
なぜって・・・ここには、猫が13びきもいて、広い敷地や館内を自由に歩き回っているのですから。
さあ、ご一緒に。
此木作品の石彫猫に座り、「ようこそ」と迎えてくれたのは、キンタロウくん(11歳)。ここに捨てられた猫でしたが、今では、その男前ぶりが人気の的。
最古参は、白猫ミーちゃんです。
14年前、敷地内に捨てられていました。
長いこと、受付嬢やサロンでの接待を喜んで引き受けていましたが、最近は、お歳のせいで椅子で寝入っていることが多く、接待は若い子に任せているようです。
「だって、会期中、触られ過ぎて疲れちゃうんだもの」と言ってます。
ミーちゃんの子、その1、チャムちゃん(12歳)。
シャム風美女です。
ミーちゃんの子、その2、トラくん(12歳)。
スレンダーな肢体をもつ、お客さん大好きオトコで、すぐにごろんごろんします。
ミーちゃんの子、その3、ハナちゃん(12歳)。
めったにお客さんの前に出てこない幻の猫。そさくさと行ってしまいました。
捨て猫だったのを持ち込まれたモモちゃん(5歳)。
同い年の捨て猫だったウーちゃん(オス・5歳)は、モモちゃんと姉弟のように仲良く育ち、持ち込まれた捨て子たちをモモちゃんが懸命に育てるのをそばで助けました。
モモちゃんが育て上げた子猫たちのうち、里子に出さずに手元に残したのが、黒猫の黒豆ちゃん(4歳)です。
都内から持ち込まれたノラの子、虎之介くん(2歳)は、美術館の通いスタッフをしている洋画家の家にもらわれ、、開館日だけ通ってきています。
画家のママが、2割増しにカッコよく描いてくれた虎之介くんの絵も、猫展に出品されています。
捨て猫だったモミジくん(2歳)は、木登り大好きな男の子。
福ちゃん(1歳半)も、元捨て猫。あごの下に珍しいやぎひげのある女の子です。
虎之介くんは、おうちに迷い込んできた瀬奈ちゃん(1歳になったばかり)という妹ができて、仲良く一緒に美術館に通うようになりました。
でも、瀬奈ちゃんは、美術館に着くと、モミジくんや同い年の智尾(ちび)ちゃんたちと遊ぶのに夢中になり、お兄ちゃんの虎之介くんは、遠くから可愛い妹のことを見守っているばかり。智尾ちゃんは、漆黒の女ヒョウのような、カッコイイ女の子です。町をさまよっていたところを保護されてここにやってきました。
さてと、これで個性的な猫スタッフ全員をご紹介できたでしょうか。
300点以上の猫作品を堪能した後は、どうぞ猫たちにまじって、丘の上で風に吹かれ、ひととき時間を忘れてのびのびしてください。
此木画伯もこう言っています。
「猫の絵を描いたり写真を撮ったり、それを見て楽しむ人がこんなに多いのは、みんな心の底でひそかに『猫になりたい』って思っているからでしょうねえ」と。
「いい作品とうまい作品は違う。いい作品には、情や歓びがある」とも。
今年も、情や歓びの詰まった猫作品がいっぱい集まりました。
ここは、猫を触りにくる場所ではなく、平和と美術と猫を愛しみ、はるばると猫になりにくる場所なのです。
今年は会期が長く、みどり滴る7月まで楽しめるそうですよ!
「猫ねこ展覧会2017」...7月30日まで。
松山庭園美術館
金・土・日・祝日のみ開館。10時~17時。7月は18時まで。
千葉県匝瑳市松山630
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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うらやましい~♡
13ひき、み~んな違う毛皮♡♡♡近くにあったら通いつめそうです。
TVでも雑誌でも拝見してますが、近い将来行ってみたい場所のひとつです。
マリコさん、楽しい記事ありがとうございました。
by ぺったんの母 2017-05-02 13:20
何時もどうもありがとうございます。
私は残念ながら、日本画家ではございません。洋画家の類だと思います。
とっても可愛く綺麗に写して下さり、嬉しいです。
虎之介は何処か炎症しているらしく
高熱を出し、美術館もお休みしていましたが
すっかり元気になり、明日から出勤致します。
瀬奈も、29日(土)に手を怪我したらしく
みるみるうちに腫上ってしまったので
日曜日はお休みしましたが
すっかり回復したので、明日から出勤致します。
新しいミニブック楽しみにお待ちしております。
by 虎之介母 2017-05-02 15:52
猫ねこ展覧会、今年も始まりましたね。素敵な案内状を頂きました。昨年にお邪魔した時は、福ちゃんやもみじくん、とらのすけくんはまだあどけない表情だったのに、みんな本当に大きくなりましたね。今年もみんなに会えるのを楽しみにしています。
by ふみちゃん 2017-05-02 20:47
>ぺったんのお母さま
言われてみれば、ほんとうにみんな違う毛皮! 三毛さんがいないくらいでしょうか。
性格も見事に違います。
by 道ばた猫 2017-05-03 08:43
>虎之介のお母さま
とんだ間違いを。日本画ではなく、洋画ですね。ごめんなさい。
虎之介君、熱が下がってよかったです。ミニブック、5日に届くようにします。
by 道ばた猫 2017-05-03 08:46
>ふみちゃんさん
虎之介・モミジくんはまだときとしてあどけないですが、ふくちゃんのどっしりっぷりったら(笑)。やっぱり女の子の方がすぐ大人びますね。今年もお楽しみください。私は連休後にゆっくりいくつもりです。
by 道ばた猫 2017-05-03 08:50
松山庭園美術館さん、わんにゃん倶楽部で知り、道ばた日記さんで過去のを読みましてこちらも「いつか是非伺いたい!」と思っていました。虎之介くん、かわらずイケメン猫ですね!もみじくんも可愛くてにこにこしてしまいます♪他の猫ちゃんたちも個性的で可愛くて会いに行きたくなります!
by とも 2017-05-08 00:44
>ともさん
美術館の猫たちは、みんなそれぞれ個性的で、猫って、どんな猫も芸術だぁ!って思っちゃいます。
半日のんびりできるので、いつかぜひ訪れてくださいね~
by 道ばた猫 2017-05-08 10:07
ご機嫌いかがかにゃ
by 黒田 好美 2017-05-09 02:27
>黒田好美さん
ぼくたち、あたしたち、毎日ごきげんだよ。
でも、ごおるでんういーくとやらは、いろんな人にカメラ向けられたり触られたりして、ちょっとつかれちゃった!
by 美術館の猫 2017-05-09 11:23
ボクの名前はsoraと言います。
おかぁさんは白猫ミーちゃん、チャムちゃんトラくん、ハナちゃんとは兄弟です。
みんな元気そうだね。
ボクも元気です!!この間、障子破りして怒られました。
人間のお母さんは時々遊びに行ってみんなに会ってるみたいです。いいなぁ~~
僕も会いたいです。
by sora 2017-05-11 00:42
>soraくん!
障子破りしたんだ~
ミーちゃんの子はみんな我が道を行ってるんだね(笑)。でも、みんなに負けず、幸せそうだね。
こんどいっぺん、里帰りしてごらんよ~
by 道ばた猫 2017-05-12 23:25
こちらの美術館でサイン頂いた者です!あの時はありがとうございました!(^_^)偶然お会いできたので嬉しかったです!初めて行ったのですが、とても素敵な所でした。地元にこんな素敵な所があったなんで…!また猫ちゃん達にも会いに行こうと思います!(^_^)
by Key 2017-05-16 00:31
こんばんは。
佐竹さんの日記を読み、松山庭園美術館お邪魔させて頂きました。のんびりしてて素敵な場所ですね。とにかく風が気持ちよかったです。
にゃんこさん達の絵も素敵でした。中でも漆黒の中のにゃんこに心奪われました。
13匹全部は会えなかったけれど、何匹かとは御挨拶出来ました。あの穏やかな庭園の中で蜂を追い掛ける子もいれば、窓ガラスの隙間でコッソリ寝てる子もいたし、みんなそれぞれのペースでのんびり過ごしていましたね。絵もニャンコ達もみんなイキイキしてました。ネコネコ展の開催中にまた行きたいですね。
佐竹さん有難うございましたm(__)m
by あいももここきなこの飼い主 2017-05-17 00:57
>keyさん
楽しいサロンでのひとときでした。
地元なら、またいつでも行けるから、楽しみですね~
猫展会期中は、新緑に、猫作品に、美術館猫たちに、サロンでの猫話。楽しみ4倍です!
by 道ばた猫 2017-05-21 13:28
>あいももここきなこちゃんのお母さま
猫時間を満喫なさったようでよかった~
私も、毎年心奪われる(作品の中の)猫に出会います。今年は「日向ぼっこ」と「真夜中ですが、おなかすきました」の猫さんがとっても気に入りました!
by 道ばた猫 2017-05-21 13:41
昨日、猫ねこ展に行ってきました
「ねこ」という共通項だけなのに、みんな違う顔、違う姿、違う表現❣️
たくさんのねこさんに囲まれているうちに、早くお家に帰って、我が家のねこさんをだっこしたくなっちゃいました
by せなにゃん 2017-05-24 00:13
>せなにゃんさん
ほんとうに! 100匹いれば100通りの巡り合い、絆、愛情、性格、表現・・・・。
私もせなにゃんさんとおんなじに、美術館の帰り道は、早くうちの子たちに会いたくなります(笑)~
by 道ばた猫 2017-05-24 19:21
こんなところに書くのはおかしいのですが、どうしたらいいのか分からず混乱しています。
松山庭園美術館に飼い猫を連れて行く年配の男性がいるのですが、エイズのオス猫をリードをつけているとはいえ、庭園にいる猫と普通に接触させているのです。
万が一、一匹でも猫エイズが感染したら、他の猫たちにも感染する可能性があるのです。
猫エイズだと知っていながら、猫を保護している飲食店へも猫を連れまわし普通に接触させている状態なのです。
何を考えているのか分かりません。
どうしたらいいのか分からないでいます。
by さかこ 2018-12-12 11:48