みにゃさま、こんにちは。
今回は、訪問アニマルコミュニケーションにご応募くださったSさんのお宅に行ってまいりました。
いただいたご相談はこちらです。
保護猫2姉妹います。
三毛猫・推定4歳8か月の「バタ」と、茶トラ・推定3歳6か月の「りん」です。
妹の方がおしゃべりで、歩きながら「ふにゃふにゃ」というくらいのおしゃべりさんです。
夜になると、壁に貼っている猫ステッカーのある裏口の方を向いて「わお~~ん」と啼き続けます。
保護したのはボランティアさんで、違う市で保護されたりんを譲っていただいたので、外に未練があるとは思えません。
ドアを開けていても出ようとしませんし......(バタは隙あれば出ようとしますが)。
どういう理由で夜に啼くのかを知りたいです。
ステッカーを壁に貼ったのがりんちゃん1歳の頃。
以降、毎晩11時前後になるとなき始め、Sさんが12時に寝室に入ると諦めるようになきやみベッドに入ってくるとか。
なく理由がわからないのでおもちゃやおやつで気を紛らわせようとしてこられたそうですが、止むことはありませんでした。
そして不思議なんですが、とSさん。
私がSさん宅に訪問すると決まった日から、毎晩ではなく一日おきになくようになったそうです。
Sさんからお話を伺う私を、りんちゃんはまばたきもせず目をまんまるに見開いて見ています。
見張られているような気が......。
いつもはお喋りさんらしいですが、この日は全くお喋りはありませんでした。
りんちゃん
怖がられてもいませんし、隠れることもなく私を目で追っているので、ステッカーの前に立ち「これに向かってないてるのはなぜ?」と率直に聞いてみました。
ステッカーと私を交互に見るりんちゃん。
言いづらそうに、でも言いたそうに口がもごもごしています。
どれくらい時間が経ったでしょう。
「それ、わたしの......」ぽつりとりんちゃんが言いました。
この一言ですべての思いが伝わってきたので、「りんちゃんはこれを大切にしてるのね。りんちゃんのなのね」と言うと、少し恥ずかしそうに頷きました。
りんちゃんが生後1ヵ月の頃、りんちゃんのお母さんは車に轢かれて亡くなりました。
道路で無残な姿になったお母さんの横で泣き叫んでいたところを保護されたのです。
お母さんのおっぱいはミルクでぱんぱんに張っていたそうです。
(保護された頃のりんちゃん)
夜の11時、りんちゃんが眠くなる時間帯です。
おねむの時間が近づくと、お母さんに見立てたステッカーに向かって甘えているのです。
そこにお母さんは来てはいませんが、母と子のステッカーに自分を投影して甘えたかった思い、恋しい思い、寂しい思いをお母さんに伝えているのです。
「お母さん、なんであんなに早く逝っちゃったの? わたし寂しいよ」
「今日はね、こんなことがあってね......」
「お母さん元気? 私はこんなに元気。安心してね」
「お母さん。お母さん大好き」
りんちゃんは、毎晩お母さんといっぱいお話をしてお母さんを近くに感じて眠りにつくのです。
私の訪問が決まった途端に一日おきになったのは、これが子供っぽくて恥ずかしいから我慢をしたようです。私から目を離さないのは、心を読まれるのが恥ずかしいので読まれないよう目でガードしていたのです。
事情がわかると、気まずそうに下を向くりんちゃん。
「この子はうちにいてしあわせなんでしょうか?」とSさんは聞かれます。
もちろんしあわせです。りんちゃんはSさんが大好きです。大好きで感謝もしています。
ただ、産んでくれたお母さんに甘え足りなかったのです。
育ての母として、その思いに寄り添い見守ってくださいね。
天国に逝ったりんちゃんのお母さんも、Sさんに感謝していますよ。
ステッカーに向かってないている時は気を紛らわせようとせず、「お母さんとお話しておやすみするのね」と見守ってください。
剥がすと恋しい思いが無くなるわけではありません。思いはより募ります。
「漫画ピーナッツに出てくるライナスの毛布みたいなものなんですね」とSさん。
そうですね^^
りんちゃんはステッカーを大事にしているので、一緒に大事にすると喜んでくれるでしょう。
左がバタちゃん 右がりんちゃん
Sさん、りんちゃん、バタちゃん(今回は出番がありませんでしたがそのマイペースさで場を和ませてくれました)、ありがとうございました。
Sさんから後日談をいただきました。
その後は。。。
なき時間が短くなりました!
自分の気持ちを理解してくれると安心したのでしょうか、
以前はなき始めると声かけをしてもこちらに無反応でしたが
今は振り向いて「こっちにおいで」というとこっちに来ます!!
で、なきやみます(驚)
【お知らせ】
岩津さんがあなたのご自宅に訪問して、動物と対面でアニマルコミュニケーションを行い、その様子を当ブログ上で記事にさせていただきます。(プライバシーは守られます)
あなたも、岩津さんを通じてペットとコミュニケーションしてみませんか?
費用は90分以内¥8,000 +神戸からの交通費(実費) となります。(※交通費を除く全額が岩津さんのご厚意により動物愛護団体に寄付されます。)
詳細は、応募フォームをよくご確認の上ご応募ください。応募者多数の場合は抽選となります。奮ってご応募ください!⇒
応募フォームはコチラ。
※当選の場合はご応募から約1ヵ月以内にご連絡いたします。
※岩津さんへのお仕事の依頼や、お急ぎの方は岩津さんまで直接ご連絡ください。
お問い合わせ先はこちら⇒
animal communication & spiritual counseling
※こちらからお問い合わせいただいた場合は、猫部ブログの取材対象にはなりません。
連載が書籍になりました。
『
猫があなたに伝えたいこと』(イースト・プレス)好評発売中。
一部の電子書店にて配信が開始されました。
■配信が開始された電子書店(一部予約段階の書店もございます。)
・
Amazon Kindle
・
BookLive!
・
honto
・
楽天Kobo
・Apple
(iTunesのブック もしくは iBooksアプリのStore から)
・
紀伊国屋書店BookWeb
・
ebookjapan
写真
アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!
岩津 麻佳
2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。
HP
読んでいて涙が止まりませんでした。
わたしだったらステッカーを剥がしていたかもしれません。そうしなかったのは飼い主さんもなにか感じていたのかなと思ってしまいました。
保護された時のりんちゃんの瞳から今にも涙がこぼれ落ちそうで、切ないです
天国のお母さんとお話をして、夜はSさんのぬくもりに抱かれて、夢の中でおかあさんにあえるといいね、りんちゃん。
by あずにゃん 2017-05-12 13:36
保護された時のりんちゃんの写真に胸が締め付けられました。「わたしのママ死んじゃったの?」って問いかけるようなうるうるの瞳。汚れたお耳や体。ずっとお母さんを探していたんでしょうね・・・無事保護されて本当に良かった。Sさんもりんちゃんの心の声が聞けて、良かったですね。これからも大切に幸せにしてあげてください。岩津さんも切なかったでしょうね。素敵なお話、ありがとうございました。
by みゅうねこ 2017-05-12 14:25
私もうっかり電車で読んでしまい失敗・・・(涙)
愛しくて切なくて健気で可愛らしくて、そして人間のお母さんに愛されて幸せなエピソードですね。
おかあさんに会いたかったネオと重なって、じーんときました。
こんなに大きく立派な猫さんに育ってよかったね!!
by CHAAAA 2017-05-12 14:26
>あずにゃん様
保護された時の表情と比べると、今がどんなにしあわせかわかりますね^^
by 岩津 2017-05-14 15:40
>みゅうねこ様
Sさんに引き取られて本当によかったと思います^^
お読みいただきありがとうございます。
by 岩津 2017-05-14 15:44
>CHAAAA様
立派な大人の猫になり、りんちゃんとネオ君のお母さんはきっと誇らしく思っていることでしょうね。
by 岩津 2017-05-14 15:48
我が家の猫、助もしょっちゅう鳴くので、この記事を読んでその理由を深く考えさせられました。
元々甘えん坊で構ってチャンだったのですが、先週から同居していた黒猫のセナが自宅を飛び出し行方不明になってしまい、助は以前にも増して鳴くようになりました。
最初はセナがいなくなって寂しいせいかな、と思っていましたが、最近は食欲が減り、毎日のように嘔吐もするようになりました。
岩津さんのこれまでの記事をじっくり読ませて頂いて、その理由が「セナを捜すために時間を割きすぎて、助を蔑ろにしてしまっている」せいだと感じるようになりました。
自分にはそのつもりはなくても、この1週間は助と接する時間も減り、口を開けばセナの事ばかり。
いつも慌てたり、不安な様子ばかり見せてしまっていたように思い、とても反省させられました。
それと同時に、岩津さんとこれまでに紹介されたたくさんの生き物たちを通して、多くの事に気づき、考える機会を得られたことをとてもうれしく思います。
早速助としっかり向き合って話し合うこと、1日も早くセナを自宅に連れ戻し、セナともじっくり話し合えるようにしようと改めて決意しました。
今回の記事に限らずどれも気づかされることばかりで本当に参考になります、ありがとうございます。
by 小夜嵐 2017-05-17 17:16
ほとんどの子達が大好きなママとお別れして 新しい家族に迎えられていることを改めて考えています。
ステッカーにお母さんへの姿や想いを重ねていた何て切ないですね。
家に来てくれてありがとう、の気持ちで寄り添って行きたいと思います。
りんちゃんと ご家族のお幸せをお祈り致します。いつも、素敵なお話をありがとうございます。
by by チェリー 2017-05-20 00:22