みにゃさま、こんにちは。
今回は、訪問アニマルコミュニケーションにご応募くださったSさんのお宅に行ってまいりました。
いただいたご相談はこちらです。
自宅で飼っている猫についてご相談したいです。
名前:おゆ 性別:男 年齢:4歳
私に対する猫の行動がかなり荒っぽく、困っています。
産まれて間もない頃、夫が近所で拾ってきて今まで育てています。
初めは夫が一人暮らしをしながら飼っていたのですが、途中で結婚し、二人と1匹で一緒に住み始めました。
かなりやんちゃな猫ではあるのですが、私への行動が特に荒っぽいです。
しかも、夫がいるときはすましていますが、私と二人の時めがけて噛みつき、ものすごい興奮をしています。
歳を取るとましになるかな~と思って受け止めていましたが、エスカレートしている感もあります。
攻撃に対して流す、叱る、遊んで気を紛らわす、話しかける......など思い付くいろんな方法を取っていますが、これといって効果が見られません。
猫の声を聞いていただき、私ができることがあればやりたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
玄関を入るとすぐに、たたたっとおゆ君が奥から出てきて「ようこそ!」と出迎えてくれました。
ほんの少し緊張していますが、緊張よりわくわくが上回っているようにも見えます。
リビングに移動するとわくわくが増し、私の周りをぐるぐる回ったり匂いを嗅ぎながら「一緒に遊びたい」という気持ちが高まっています。
と、椅子に座ってSさんご夫妻のお話を聞く私の足元におゆ君がじゃれながら甘噛みをしたのです。
少しびっくりしたので、「やめて。痛いのは好きじゃないの」ときっぱりアイコンタクトで伝えました。
傍から私の表情を見ると全く笑顔のない、怖い顔かもしれません。
おゆ君は「ちぇっ、つまんないの」とすぐにじゃれるのを止め、猫部取材班の女性Nさんへと向かいます。
Nさんはおゆ君がじゃれて甘噛みをしても「やめて」とは言わず、足を動かすことで甘噛みを避けています。
おゆ君はどこまで自分の遊びが許されるのかここで探っていましたが、Nさんは受け入れてくれるので甘噛みがエスカレートしていきました。
余談ですが、ご依頼を下さったSさんのお名前はさとこさん。
猫部取材班のNさんもさとこさん。「もしかして、さとこ好き!?」と笑いが起きました。
が、笑ってすまされないので私が呼ばれたわけです......(笑)
Sさんに対するおゆ君の行動を見ていると、家族として受け入れているのが伝わってきますし、ご主人を取られたというような嫉妬は微塵もありません。Sさんが大好きです。
ではなぜ攻撃するのでしょう。
Sさんはご依頼文で「攻撃」と書かれていますが、おゆ君のSさんへの行動は攻撃ではありません。
おゆ君は妹(Sさん)と遊んでいるだけなのです。
与える側の思いを受け取る側が同じように思ってくれるとは限りません。
人間関係でもこういうことはありますね。勉強になります......。
Sさんは今までに、私のようにきっぱり拒否をされたことがないのかもしれません。
噛まれている時に「やめて」は言われていますが、噛まれながらではなくお互いの動きを止めて、100%「私は噛まれたくない」という気持ちで目を見て「やめて」と言うことはされていないのではないでしょうか。
目を見てやめてと言いながらも、「拒否するのはかわいそう」「少しくらいなら良いんだけど」という気持ちがあるとやめてはくれません。
100%の本気であることが重要です。
こんこんと叱る必要は無く、きっぱりはっきり伝えます。
私がおゆ君に言ったように「痛いからやめて」の一言だけで伝わり、やめてくれる猫もいます。
「あなたたちには毛があるけど、私たち人間は皮ふを覆う毛がないから痛いの」と理由を伝え皮ふを比べて見せて、やめてくれた猫(犬、鳥)もいます。
一度伝えただけで二度と噛まない子もいますし、遊んで興奮してうっかり噛んでしまうこともあります。
うっかりの場合は、「この前話したよね」と同じことを伝える、の繰り返しです。
自分でも「うっかりやっちゃった」と分かっているのでこの一言で反省します。
反省して落ち込んでいる姿を見るのは辛いものですが、「かわいそうだから......」と気を許すと100%で伝えた甲斐がなくなります。
そして、感情に任せて怒っては伝わるもの、残るものはありませんのでご注意を。
怒るではなく、伝えるのです。
Sさんとは違うお宅ですが、この方法で噛まれなくなった方が、じゃれることがなくなった猫に対して寂しい思いが募り、その思いが伝わってまた噛まれ始めたというケースもあります。
話はSさんに戻りますが、おゆ君にとって絶対的な存在はおゆ君を拾ったご主人。
ボスでありお父さんです。
後で家に入ったSさんは妹分と思っているようです。
保護された頃のおゆ君
妹分になるのか、お姉さんやお母さんと思うのかは、その人の性格や家族間の関係で左右することがあります。
怒られたら怖い、絶対的な存在のご主人におゆ君は甘噛みはしませんし、わがままも言いません。
おゆ君が遊び疲れてうとうとしている時に、Sさんはおゆ君におもちゃを見せて誘ったり、体に触れたりしている光景がありましたが、「仕方ないなあ」とおゆ君は眠い目をこすって遊び始めました。
Sさんは時間ができたので遊んであげようと思われているかもしれませんが、おゆ君にとってはかわいい妹の要求に応え、仕方なく遊んであげている状態です。
ここでも思いの受け取り違いがありますね。
おゆ君はボスであるご主人に「遊んでほしいなんて言えない」と遠慮しているところもありますので、ご主人の方から遊びに誘うと喜びますよ。
Sさんとの遊びも大好きですが、男性の遊びはまた違った部分があるでしょう。
もう一つ気になったのが、おゆ君が運動不足で遊び足りていないということです。
生まれつき運動量が多い活発なタイプなのでしょう。
ダイナミックな動きや全身を使った遊びは人間相手では難しい場合もありますが、ラッキーなことにSさんのお宅は内部をいじっても構わないそうなので、ご主人が「キャットウォーク作ろうか!」とおゆ君に話しかけておられました。
縦横に走るなど、思いきり動ける場所があると運動不足解消になりますね。
運動不足も重なり、甘噛みや興奮がエスカレートしていた可能性もありますので、環境を変えることでおゆ君も、Sさんも気持ちが楽になり、更に気持ちの良い関係になるといいですね。
同居する動物と人との関係ですが、大人の人間であるからと言って必ずしも動物に対してお父さんやお母さんである必要はないと思います。
Sさんのように妹であってもいいでしょうし、パートナーでも素敵ですね。
人間側がお父さん・お母さんのつもりでいても、本当は動物の方が父親のように人間を守っていたり、母親のように愛で包んでいたりということも多々あるんですよ。
Sさんから後日談をいただきました。
岩津さんが来られる数日前から、おゆの様子が今までと少し違っていました。
じいーっと私を見つめてきたり、なんだか妙に神妙な様子なのです。
何より、いつも夜寝るときは夫の傍らに寄り添っているのですが
どこかでひとり隠れて寝るのです(朝になってクローゼットの中から出てきました)
今までこんなことなかったので、
「おゆも岩津さんが来ることが分かって、ちょっとドキドキしてるのかな?」と思いました。
岩津さんとの対面の後は、おゆにも、私にも変化が現れました。
たぶん今まではお互いに「こいつはいつしかけてくるか油断ならん」
と警戒しあっていた状態だったのだと思います。
私の気持ちに余裕ができたことが、おゆに伝わっているように感じ、
ちょっかいをかけてくる頻度も格段に少なくなりました。
たまに飛びかかってくるときは、私も他のことを置いて遊びます。
今まで「めんどくさいなあ」と思いつつ片手間に相手していたときは
いつまでもしつこく噛んだりしていたのですが
全力で遊ぶと案外おゆはすぐ満足して、あっさり離れるようになりました。
先日、夫とキャットウォークをはりきって作りかけたのですが
予想外に壁に穴が開かず挫折!(おゆはその様子も始終観察していました)
気を取り直し、ボックスを段々に置く等、他の方法を模索中です。
おゆ、ちょっと待っててね......
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写真
アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!
岩津 麻佳
2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。
HP
おゆくん!良かったね!優しいご主人に保護されてSさんに出会えて幸せですね☆
小さかった、おゆくんはどんなに不安で心細かったことでしょう。
本当に良かったと心から感謝します。小さな命を大切に想う気持ちがもっと
あればと願います。おゆくんのように暖かいひとの手で守られますように☆
by チキママ 2017-06-11 22:51
>チキママ様
あたたかい人の手、あたたかい猫のこころ。
世にあたたかさがもっともっと広がりますように(=^・^=)
by 岩津 2017-06-13 08:53
本当に、お話ししてみないとわからないことですね❗まさか飼い主さまも、妹扱いされてるとは、思ってもみなかったのでは⁉
by 由紀子 2017-06-15 01:33