「この2月まで107歳のおばあちゃんが家にいたのよ」と聞いたとき、(ははーん、ご長寿の秘訣はおばあちゃんにアリだな)そう直感した私。おばあちゃんがこよなく愛した三毛猫みーちゃんは16歳の女の子、人間の年齢に換算すると80歳相当です。そんな猫も人間もご長寿家系なお宅に密着トリップ!
はじまるニャー!
猫好き一家に救われたみーちゃん
107歳までご存命だったおばあちゃんというのは多田和子さんの実のお母さんで、家に猫がいなかったことがないというくらいの大の猫好きでした。ある冬の寒い日、そんな多田家の塀に猫の親子がやってきたそうです。「こたつに入れてあげろ、ごはんも与えてやれ」そうおばあちゃんに言われた和子さんは窓を開け、茶色の母猫と子猫を3匹、計4匹の猫たちを迎え入れたのです。保護した猫たちを動物病院に連れて行き、母猫に避妊手術をするなど適切な処置を施してもらいました。しかし生後2〜3ヶ月だという3匹のうち、黒猫2匹は健康でしたが、三毛猫の衰弱はあきらかで、獣医さんから「もうダメかも」と宣告されました。それがみーちゃんでした。
元気な黒猫たちはほどなくして和子さんの友人の元で飼われることになりましたが、みーちゃんは感染症にかかっており、気管が弱く、他の猫とは隔離していたため里親探しが遅れていました。和子さんは一緒の部屋で過ごすうちに愛着がわき、いつしか里親を探すのを辞めました。子猫の頃の後遺症で今も和子さんの腕の中で「いびき」をかいて寝るみーちゃんですが、それがなによりも頑張って生きた証、とても愛おしいのだそうです。
おばあちゃんが育てたという私の勘は早々にはずれ。和子さんの手厚い看病があっての今なんですね。
規則正しい生活
おばあちゃんは朝昼晩と規則正しい食生活をし、90歳まではごはんの用意も自分でするような人でした。それにならってみーちゃんの食事タイムも規則正しく、朝昼晩とさらにお夜食の1日4回程度。朝と晩はパウチを1袋(ちょっと残し)、昼や夜食はおやつ感覚でカリカリを少量与えています。
ねむねむ。
人間も猫も食べることが基本、毎日同じ時間に食事を摂れていない私は......。反省します。
日課のブラシ。
気持ちいいわー♪
おい!なぜやめるのだ!与えすぎないのも大事?!
母は偉大だ
みーちゃん一家は和子さん宅に保護されてラッキーでした。ラッキーというよりも母猫に見る目があったのでしょうか、そもそも「子猫を頼む」とこのうちを選んで助けを求めてきたのかもしれません。みーちゃんが元気を取り戻すと母猫は消えるようにいなくなってしまいました。「悪いもの全部もっていったのかね」と和子さんがポツリ。その後、病気もせずに16歳というご長寿になりました。ちなみに先々代の猫は15歳、先代の猫は18歳まで生きたといいます。なんてご長寿家系!健康家族!!
おばあちゃんの規則正しい生活が娘である和子さん、みーちゃんの行動にも好影響をもたらしたことはいうまでもありません。やっぱりおばあちゃんがキーパーソン! 規則正しい生活って大事なんですね。おばあちゃんに大事なことを教えてもらいました。
わかったら早く帰れニャー!わがまま・自由もご長寿の秘訣だとか。
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猫又トリップライター紹介
ケニア・ドイ
1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。
http://kenyadoi.com
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みーちゃんかわいい。
いつも思うのですが、みんなご長寿猫さんに見えないくらいに若々しいですよね。
うちの次男猫は、赤ちゃんの時の猫風邪のせいで、涙目とくしゃみ鼻水が治りません。
みーちゃんが希望の星です。
これからも長生きしてね〜。
by ふ〜みん 2017-06-22 23:19
ふ〜みんさん
15〜16歳だとまだまだ若い感じがします。うちの2匹も猫風邪の影響かな?三毛は鼻づまり、クリームは涙目、鼻くそちゃんがたまります。
by ケニア・ドイ 2017-07-05 09:20