フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:福島県内 主に原発事故20k圏内 川内村.葛尾村.川俣.飯舘村.郡山市.三春町
1.犬舎プレゼント
東日本大震災から今年で8年目、被災地葛尾村で今も自宅待機をしているMさんのお宅の犬2匹、母親のななちゃんと息子のクロ君がいます。仮設住宅(三春)からほぼ毎日、おじいちゃんとおばちゃん、時々息子さんでご飯をあげに通っています。
私達も月に2~3回くらい給餌支援で訪問しています。私達の車が到着すると元気に吠えます。母親のななちゃんは近くまで行くと大きな体で体当たり・・・こちらが構えてないと後ろに飛びます。そしてしばらくはなでていないと落ち着きません。息子のクロ君はクールに・・・ご飯やおやつの準備を始めるとしょうがないな~と近づいて来ます。
Mさんのお宅は一昨年の秋頃に自宅と小屋を解体しました。その小屋にクロ君が普段良くいました。近くに犬小屋はありますがそこにいる所をあまり見たことがありませんでした。
スタッフと相談して新しい少し大きめの(ななちゃんはおでぶで体が大きい為)犬舎をプレゼントしてはどうかと?飼い主のMさんに連絡をして許可を頂き、早速準備を始め雪が降る前になんとか設置をしたいと思いました。
11月19日準備が整いボランティアさんと飼い主さんにも手伝って頂き、防寒防風に強い?ちょっぴり大きい新しい犬舎が2頭分設置できました。
新しい犬舎を設置できましたななちゃんクロ君も出来上がりを見てます。
設置の途中雪もチラチラ降ってきて、何とか本格的に寒くなる前に設置が終わり、飼い主さんにも、ななちゃん、クロ君にも喜んで貰えたかなと思いました。後日訪問した時は犬舎の中でご飯を食べ暖かそうな毛布を飼い主さんが入れてくれていたので安心しました。
ななちゃんクロ君訪問しました。雪の中犬舎の前で迎えてくれました。
2、レオ君のご帰還
昨年の8月に私達の不注意でシェルターの網戸を破り、保護猫4匹が脱走しました。
その後3匹は翌日の朝までに保護することができましたが、どうしても1匹レオ君(シャム風、当時約4ケ月)だけ保護できませんでした。チラシを撒き、情報が来た所に直ぐに行き捕獲器を設置、偶然捕獲できた野良猫さん達も不妊手術をしました。また仔猫は保護して譲渡会に参加したりと3ケ月くらいはほぼ毎日近所を捜索していました。
ところが当時のシェルター(アパート)を取壊すことになり。引越し先を緊急に探すことになりました。
やっと引越し先も決まり11月3日に引越しが済みましたが、元のシェルターよりかなり遠くなり、その後の捜索が出来ずに2018年を迎えました。どこかで親切な方に出会い元気で居てくれたらと願いながら。
そして2月11日、元のシェルターから約5Km離れた所にお住まいの方から連絡があり、レオ君捜索のチラシを見てそっくりな猫が昨年の夏から隣のおばちゃんの所にご飯を食べに来ています・・・・と。直ぐ話しを聞きにスタッフと行き脱走した時期、シャム風、そして去勢手術をした時に右耳の先端のVカットをしていたのが決めてとなり、間違いなくレオ君と判断できました。
その連絡をくれた方は、動物が大好きな家族の奥様Eさんで犬を1頭飼育していました。健康の為に毎日歩いているとのことでした。その日はたまたま別のコースを歩き電柱(一応許可を頂き)に「猫探しています」のチラシを見てあれ~と気がつき、一度自宅に戻りましたがチラシを見に再度ご主人と戻り、両側の電柱に貼ってあったチラシを1枚持っておばあちゃんに見せ、「間違いないね」と確認して連絡を下さいました。本当に凄い偶然が重なり、レオ君にたどり着きました。
話によるとレオ君はおばあちゃんの所にご飯を食べに来るオス猫2匹と行動を共にしていました。おばあちゃんに懐いて抱っこもするらしいとのこと。
捕獲器では警戒をして又別の所に逃げてしまう可能性もあるため、おばあちゃんに御願いをしてキャリーバックに入った所で再度連絡を頂く事にしました。待つこと3日間、2月14日の朝一で連絡がきました。そしてワクワクドキドキのご対面。狭いキャリーバックに入れられ窮屈そうにしてレオ君がいました。間違いなく大きくなったレオ君でした。
レオ君はその後直ぐワクチンと血液検査をしてエイズ、白血病共に陰性、風邪ひとつ引いてない超健康体で私達のところに戻ってきてくれました。本当におばあちゃんとEさんご夫妻に感謝してもしきれないほどです、有難うございました。
レオ君はシェルターでは、2日間くらいご飯を食べずに、新聞やひいてあるマットを食いちぎりずっと鳴いていたようですが3日目くらいから徐々にご飯を食べ、体に触れても怒らず、スリスリしてきました。シェルターの猫達にも威嚇もせず、キャットタワーの上から外を見ていました。外がやはり恋しいのかな~と・・・・。人なれも十分してきたので譲渡会にも参加しました。
3月に一度トライアルに行きましたが、ずっと鳴いて可哀想との事で戻りました。4月、昨年まで実家にいた猫さんにそっくりですと譲渡会に来て下さった方のところで只今2度目のトライアル中、今のところとても順調です。
レオ君ガンバレ・・・絶対に幸せになろうね
レオ君トライアル先にて、今回はゆったりと落ち着いていました。
3.32匹の猫さんの手伝い
今年の1月から行政の相談窓口を通じて、郡山市のご家庭で完全室内飼いの32匹の猫の相談がありました。
相談内容は家庭の事情により猫を全頭手放したいとの事。
相談窓口の方も自宅を訪問して猫が家中に沢山いてビックリしたとの事。また担当者の方達は猫の飼育経験が無い為、如何すればよいのか分からず、ネット等で調べてアニサポに問合せ、相談がきました。詳しい相談内容を聞いたところ、未手術、未ワクチン、未血液検査でここ2~3年で急激に増え怖くなった。また諸事情で金銭的にもかなり厳しいとの事。
私達も始めての相談内容の案件で、相談窓口の担当者の方と何回もメールや事務所で打ち合わせをしました。
①家庭訪問
相談から約2ヶ月が経過、諸々の事情があり3月初旬に相談窓口の担当者の方達とスタッフで訪問をしました。
②現状確認と要望(相談内容)
飼育環境が思っていたよりかなり酷く、人間も猫達もかなりマーキングや糞尿の臭いが厳しい中で生活をしている。
32匹の猫さんの自宅、あちこち沢山猫さんがいます。
猫達があまり静なので(元気がない)体調があまりよくない?全頭不妊手術、ワクチン、血液検査をやはりしていない。(但し現在猫にお金をかける余裕もない)
出来れば全頭譲渡をしたい。
③アニマルライフサポート福島がお手伝いできること
◎これ以上不幸な猫達を増やさない為の全頭不妊手術の実施手伝い(血液検査を含む)
◎譲渡会に参加できる猫の参加手伝い
◎猫の適正飼養の指導、飼育環境の改善の為の手伝い(お金をかけずに工夫して)
◎上記を実施する為の費用と支援物資の協力御願いを相談窓口の皆さんと行う。(譲渡会時のバザー開催、募金活動)
◎飼い主の責任としてかかる費用の負担金を努力して支払いをする、譲渡できない猫は終生飼育を必ずする
以上のことを踏まえ32匹の猫さんが、今の環境より少しでも良い環境で過ごせるようにお手伝いを始めました。
④途中経過
・現在オス猫を中心に不妊手術と血液検査を約16匹終えました。血液検査の結果は
陰性6匹 エイズ2匹 白血病8匹でかなり厳しい結果でした。
陰性の猫2匹を再検査し結果が陰性の場合はシェルターで保護、躾と人馴れをさせて譲渡会に参加しました。1匹トライアルが決まりました。エイズ陽性の雄猫さん1匹(手術済)も預かりボランティアさんの元で人慣れさせ譲渡会に参加しています。
・飼育環境は猫さん全頭と家族の方達(3人)が同じ空間に居る為、手術と血液検査が済んだ猫さんは未検査の猫さんと分ける為ケージに入れて飼育を始めました。
32匹の自宅のガレージを整理し陰性、エイズの手術済猫さん達をケージごと引越ししました。
ゲージ飼育にしたことで猫さんは馴れるまでストレスでしたが今は大分落ち着きグルーミングをして猫さん自身の臭いもかなり取れて綺麗になりました。猫の居場所もなんとか確保して陰性の猫さんとエイズの猫さんは移動しました。
これから約半数のメス猫の不妊術、血液検査、と風邪引きの治療をしながら1匹でも多く新しい里親さんの元で幸せになってくれるよう募集をし、相談窓口担当者さん、協力動物病院さん、飼い主さんと協力して頑張りたいと思います。
<ご支援くださっているみなさまへ>
いつもご支援頂き有難うございます。私達の活動も早7年目に突入しました。この半年は今までにない嬉しかったことや悲しかったこと、そして今非常に大変な案件を抱えて地味に前に進んでおります。32匹の案件は思うところは沢山ありますが、猫さんには罪はありません。
何とか多くの皆さんに、白血病でも、エイズのキャリアでも、猫さんたちは発症しなければ生きられます、ご理解のある方に是非里親さんになって頂きたいと願っております。これからもスタッフ、ボランティアさん達と体力と、時間とお金が続けばもう少し頑張りたいとおもいます。
これからもご支援賜りますよう宜しく御願い致します。
「アニマルライフサポート福島」
http://alshukushima.jimdo.com/
疑ってますか。
by 高橋敦 2018-11-06 19:04