みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.5は、譲渡会でひとめぼれしたという「ふう太」ちゃんのお話です。
我が家の宝物、ふう太。
4歳の男の子です。
出逢いは練馬のねこけんさんの譲渡会でした。
本当にビビビッ!というような一目惚れでした。
家に来た日
結婚が決まり、いちばんにしたことはペット可の物件を探すこと。
実家のマンションがペット不可であったこと、家族みんな猫が大好きだけれどアレルギー持ちの者がいたことで、子供の頃から猫との暮らしは私の夢でした。
いつ猫を迎えても大丈夫な環境が整い、初めから保護猫を、と決めていたので近所で譲渡会があれば覗いていました。
ぼんやりと、女の子がいいかな......とか、模様はこんな子が好きだな......とか、そういうものもあったのですが、数件目の譲渡会で出逢ったのは、私のそんな思惑とは何もかも違っているふう太でした。
産まれたばかりのところをカラスに狙われていて、健康状態も良くなかったため、兄弟たちと一緒に保護されたというふう太。譲渡会のときは生後10ヶ月でした。
別々に育ったという兄弟と同じケージに入っていたふう太は、緊張からかシャーシャー!と威嚇を続ける兄弟を、一生懸命毛づくろいしてあげていました。
その姿がとってもいじらしく、なんて優しい子なんだろうと、なんだか泣きそうになったのを今でも思い出します。
抱っこさせてもらうと、私の目をしっかり見つめて、ペロッと指を舐めてくれました。
「ああ、もうこの子しかいない!」
と思いました。
我が家にやって来てからも、新しい環境にもすぐに慣れてくれました。
ちょっとした仕草や何もかもがかわいくて愛しくて......主人も目尻を下げてかわいがり、夢が叶ってとてもしあわせな毎日でした。
遊んでいるところ
そんな生活も束の間、私が症例の少ない難しい病気を患い入院。
退院は実家に帰って何もしないで療養するなら、との条件付きで、我が家に帰ることはできませんでした。
1年間、薬の副作用と闘いながら、短時間だけふう太に逢いに帰る生活でした。
主人は私のこととふう太のこと、両方ひとりで面倒をみなくてはいけなくなってしまいました。でも、そんな主人にとってもふう太が心の支えになってくれていたと言います。
寂しがりやだからなるべく一緒にいてあげてくださいね、と保護主さんに言われていたのに、しあわせにするからねってこの子に約束したのに、と自分を責める苦しい毎日でした。
若くして自分が病気になるなど想像もしていなくて、自分の無責任さが許せなかったこともありました。
ふう太はそんな時でも、いつも私が帰ると嬉しそうに手や顔をペロペロ舐めてくれて、本当に優しい子で、猫と人はこんなに心が通い合うものなのかと驚かされました。
今は私の症状もすっかり落ち着き、主人とふう太とふたりといっぴき家族、とても穏やかにしあわせに暮らしています。
この子がいなかったら乗り越えられなかっただろうと思うことがたくさんありました。
さみしい思いをさせてしまった分も、うんとかわいがって大切にだいじに愛そうと思います。
ふうちゃん、いつもありがとう。
すましているところ
(ふう太/4歳 ペンネーム:こきあ さんより)
スタッフより
みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。
保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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ふう太ちゃん、とっても大切にされているのがわかります。
家に来た日の用意されたふかふかな敷き物におもちゃ
室内に置かれたムーミン家族たち
ご夫妻の穏やかな人柄を感じます
下のアルファベッドはお父さんお母さんの真ん中にいるふう太ちゃんのFかなと想像して、
とっても幸せな気持ちになりました(*´ω`*)
by めんめ 2018-09-29 14:03
猫さんは自分で行先を選ぶと言われています。
ふう太さんもご夫婦を支えるため、ママを守るためにおうちにきたんだと思います。
末永くお幸せに♪
by ターのまま 2018-09-30 07:59