みにゃさま、こんにちは。
今回は、訪問アニマルコミュニケーションにご応募くださったKさんのお宅に行ってまいりました。
いただいたご相談はこちらです。
初めまして、Kと申します。
丸3年一緒に過ごし、先日、病気で亡くした猫と、どうしてもお話がしたい、私の気持ちを伝えたいと思い応募いたしました。
私は、保護猫団体さんから2015年にお迎えした「ぐり」という名前の三毛猫を飼っていました。
多頭崩壊したお宅で保護されたぐりは、辛い経験をしたせいか性格は怖がりで臆病。触れさせてもくれなかったのですが、彼女のペースを大切に考え静かに見守っていました。でも本当は寂しいのではないかと思い、ふと立ち寄ったペットショップで出会った「チャイ」を新しく家に迎えたのです。
チャイは気が強くて甘えっ子。ぐり姉さんをライバル視して喧嘩みたいなことも度々ありましたが、奥ゆかしく芯の強いぐりは、チャイと仲良くしたくてずっと我慢していたと思います。
そして、ひと月たち、喧嘩もなくなり、ようやく仲良くなってきたかなとうれしく思っていた矢先、ぐりの体調不良がはじまり、病院での治療の甲斐なく亡くなってしまったのです。
ぐりは、仕事で忙しい日々の癒やしであり、そこにいてくれるだけで満たされた、とても大切な存在でした。
ぐりが居ないことがとても悲しくて、寂しくて、耐えがたい気持ちです。
チャイが来たことがストレスだったなら、心からお詫びしたい。
そして、もしも許されるのなら、また、ぐりと同じ魂を持った猫と暮らしたい。
今度こそ、喜びに満ちた時間を思い切り楽しみながら一緒に生きたい。
その想いが強くなるばかりです。
ぐりの気持ちに気付けなかった飼い主が言えたことではないかも知れませんが、とにかくもう一度ぐりに会いたいのです。
何卒、よろしくお願いいたします。
3年前の初夏。
猫の里親募集サイトを見ていたKさんは一匹の三毛猫ぐりちゃんに目が留まりました。
なんてかわいい猫なの!と一目惚れ。
すぐにシェルターに問い合わせたところ、かわいい猫なので問い合わせは多いのですが、人に慣れていないのでなかなか里親が決まらないとのこと。
当時のぐりちゃんの募集写真
ぐりちゃんに惚れこんだKさんは、私たちの暮らしの中にいてくれるだけでいい、触れられなくても抱っこできなくてもいいと思いお迎えを決めました。
お迎え初日。キャリーから出たぐりちゃんはKさん手作りケージにまっしぐら。
「ここはわたしの場所!」とでも言っているかのようでした。
Kさんの手作りゲージ
ぐりちゃん
お迎えからしばらくはKさんとの距離2メートルを保っていたぐりちゃんですが、3年目には50センチにまで縮まりました。
でも、ちょっとでも触れると飛び上がって驚いたそうです。
触れられないけど、抱きしめられないけど、そこに居てくれるだけでただただしあわせだったKさん。
そして今年の夏、ふと入ったペットショップにいたチャイちゃんを見て、この子がいたらぐりちゃんはもっと心を開いてくつろげるかもしれないと思い、チャイちゃんのお迎えを決めました。
チャイちゃん
ぐりちゃんは猫の仲間が増えたことを喜びチャイちゃんに近づこうとしますが、チャイちゃんは威嚇し喧嘩になることもしばしば。
お迎えから1ヵ月が経ち、ようやく2匹の仲が落ち着き、さあこれから家族としての暮らしがスタートするという矢先。
ぐりちゃんの様子がなんとなく優れずしばらく様子を観ていたのですが、ある時がくんと体調が崩れ、病院に駆け込みましたが既に施す手がない病状でした。
そしてあっという間に逝ってしまったぐりちゃん。
ぐりちゃんが亡くなって3か月。
ぐりちゃんは今どうしているのでしょうか。何を思って過ごしているのでしょうか。
写真を通して天国のぐりちゃんとお話
「わたしね、自分を責めてるの。」
ぐりちゃんに話しかけようとすると、ぐりちゃんからこの言葉が先に出ました。
Kさんと私の話を側で聞いていたようです。
「迷惑ばかりかけたから......。」
Kさんはそんな風には思われていないし、あなたに毎日をのびのび楽しんでほしかったのよと伝えると、
「うん、わかってる。でもできなかったの。辛かったの。」とぐりちゃん。
何が辛かったのか尋ねると、「何もかも。猫って大変よ。」と大きくため息をつきました。
飼育崩壊先での過酷な生活。人間に命を任せ、人間の生活にすべてを合わせるということ。慣れないといけないけれど慣れることができない葛藤......。体があった時の様々な瞬間の気持ちがなだれ込んできました。
ぐりちゃんにとって、まるで厳しい修行のような生涯。
彼女の性格や度量に対して、経験した様々な環境は受け入れることが少々難しく、良いこと悪いことのどちらに対しても合わせる心の余裕が持てなかったようです。
Kさんとの暮らしは彼女にとってしあわせなのですが、すぐに合わせられない、気持ちや好意に応えられないといった葛藤が常にありました。
大切にしてもらっているのに素直に受け入れられない。心の扉を完全に開けられない葛藤と悔しさ――。
「でもね、次の転生はね、決めたの。自由に生きる。自由を謳歌する。そしてまた会いに行くわ。」
ぐりちゃん自ら、Kさんが聞きたかった生まれ変わりについて話してくれました。
怖いことばかりで楽しいことがひとつも無かったのではというKさんの心配については、
「ううん、そんなことない。今思えばいい一生だった。わたしはね、堅実に生きたの。すべてに対して堅実だったわ。」
受け入れられない葛藤はあったけれど、その瞬間瞬間に彼女の精いっぱいでまじめに向き合っていた。
これは亡くなってから一生を振り返ってわかったことです。
「自分を責めている」という言葉から始まりましたが、ここでようやく彼女の表情は緩み笑顔が垣間見られました。
もう自分を責めてない?と尋ねると、
「うん。反省してたけどね。まずわたしは自分のことをがんばる。わたしね、Kさんもチャイちゃんも大好きなの。彼女(チャイちゃん)は太陽みたいよね。居るだけでそこがぱっと明るくなる。羨ましかったわ。」
チャイちゃん
「もう行くね。」と大勢の仲間たちがいる場所を見てぐりちゃんは言いました。
亡くなってすぐ天国に行ってはいましたが、反省するために仲間がいる場所を避けて一人で過ごしていたのです。
これからは仲間たちと過ごしながら、次に向けての準備をすることでしょう。
ぐりちゃんはKさんの気持ちを聞き、彼女自身の気持ちをすべて伝えることで心が通じ合い、ようやく区切りがついたようです。晴れ晴れとしたお顔のぐりちゃん。
これから新たなスタートだね、ぐりちゃん。
後悔を含まない「ありがとう」や「大好き」という言葉は、天国にいるぐりちゃんへの最高のエールとなります。
Kさん、いっぱいいっぱいぐりちゃんに伝えてくださいね。声は必ず届きます。
Kさん、ぐりちゃんありがとうございました。
Kさんから後日談をいただきました。
アニマルコミュニケーション後・・・最近の心境についてですが
ぐりが実はそばにいて、ニンゲンのやり取りをじーっと聞いていたのか、そして反省なんてしちゃってたのかと思うと申し訳ないような、いじらしいような気持ちになりますが、ぐりの言葉を聞くことが出来て良かったです。
あれ以来、とても心が落ち着いたというか、すっと心が軽くなり、今はいつかまた出会う「ぐり」との再会が楽しみで仕方がありません。
ぐりの猫生は修行。
そして、ぐりのひとこと。
「わたしは堅実に生きたの。」
なんて・・・なんてあの子らしい言葉かと。
これは、ほんとにぐりだ。ぐりなんだと確信しましたし
「次は自由に生きるの。」
は、真に胸に突き刺さった一言でした。
それからというもの、毎日チャイをネコ可愛がりしながら、同時にぐりへも「頑張れ!!」とエールを送り続けています。
まだかな?いつかな??とハラハラもしますがワクワクする気持ちのほうが大きいです。
次会ったときは、遠慮もなにもなくバーンと明るい天真爛漫なぐりなのかなと、とても楽しみです。
ありがとうございました!
■ LINEスタンプ→
あーちゃんとお馬界の仲間たち
第二弾ができました!→
あーちゃんとほんわか仲間達
■ Instagramはじめました→
asakacyama
【お知らせ】
岩津さんがあなたのご自宅に訪問して、動物と対面でアニマルコミュニケーションを行い、その様子を当ブログ上で記事にさせていただきます。(プライバシーは守られます)
あなたも、岩津さんを通じてペットとコミュニケーションしてみませんか?
費用は90分以内¥8,000 +神戸からの交通費(実費) となります。(※交通費を除く全額が岩津さんのご厚意により動物愛護団体に寄付されます。)
※なお、取材させていただくのは平日のみとなります。
詳細は、応募フォームをよくご確認の上ご応募ください。応募者多数の場合は抽選となります。奮ってご応募ください!⇒
応募フォームはコチラ。
※当選の場合はご応募から約1ヵ月以内にご連絡いたします。
※岩津さんへのお仕事の依頼や、お急ぎの方は岩津さんまで直接ご連絡ください。
お問い合わせ先はこちら⇒
animal & spirit communication
※こちらからお問い合わせいただいた場合は、猫部ブログの取材対象にはなりません。
連載が書籍になりました。
『
猫があなたに伝えたいこと』(イースト・プレス)好評発売中。
一部の電子書店にて配信が開始されました。
■配信が開始された電子書店(一部予約段階の書店もございます。)
・
Amazon Kindle
・
BookLive!
・
honto
・
楽天Kobo
・Apple
(iTunesのブック もしくは iBooksアプリのStore から)
・
紀伊国屋書店BookWeb
・
ebookjapan
「猫と飼い主さんのための癒しの音楽」CDがキングレコードさんより発売されました。 くわしくはこちら→
『猫のための音楽』と『飼い主さんのため音楽』を収録した、おうちdeリラックスCD
写真
アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!
岩津 麻佳
2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。
HP
わー胸がいっぱいになりました。
ぐりちゃん、次自由に生きるって思えたのも、ありのままを受け入れてくれたKさんと太陽のようなちゃいちゃんのおかげですね。
そして二人ともものすっごくカワイイ。
ぐりちゃんにとっても、今回のACはいいきっかけとなりましたね!すごい〜
by 豆柴茶トラのおじいちゃん 2018-10-26 14:38
>豆柴茶トラのおじいちゃん様
また会いに行く、最高に嬉しい言葉だと思います(^^)
by 岩津 2018-10-26 15:19
いっぱいいっぱいの人生。ありますね〜
人間だから、なんとかこなして来ましたが、飼い猫じゃ…大変だっただろうと思います。
自由に生きる。
しがらみだらけの人間にこそ、必要な言葉ですね。
一歩踏み出したって、誰も困らないものです(笑)
by Miki 2018-10-26 18:00
ぐりちゃんの言葉を読んで、まるで自分の人生のように思えました。ネコさんから教えられることって、本当に多いですね(^-^)
by さび茶風 2018-10-27 10:19
ぐりちゃんの健気さにきゅんとしてしましました。
ねこ=自由なんていわれるけれど、こんなに繊細で、天国に行ってまで反省していたなんて。
でもKさんの愛情を受け、前向きになれてよかったです。
今度こそ、Kさんのもとにきらっきらの自由な心で生まれ変わってね。
by あずにゃん 2018-10-28 11:22
>Miki 様
踏み出す一歩で世界は変わりますね(^^)
by 岩津 2018-10-28 13:26
>さび茶風様
猫は先生、いつもこう感じます(=^・^=)
by 岩津 2018-10-28 13:28
>あずにゃん様
十猫十色の性格、境遇ですね。
転生という希望を新たに持てたのは寄り添い続けられたKさんのおかげだと思います^^
by 岩津 2018-10-28 13:33
わたしも数年前。保護団体から三毛猫の女の子を1匹家族に迎え入れています。
ぐりちゃんが ただただ、可哀想。
とても精細な子なのに、なぜ性格もよく把握していない新しい猫さんを迎えたのか...。
そもそも、触れなくてもそばに居てくれるだけで幸せだったのでは?
3年目には50センチにまで縮まった距離。
さらに1年後、3年後には もっともっと。距離が縮まっていたかもしれないのに。
猫さんは環境の変化にとても弱いです。
人間からしたら些細なことでもストレスで体を壊してしまいます。
とくにぐりちゃんは繊細な子ですよね?
お友達に迎えるのはとても慎重にしなくてはいけなかったと思います。血の繋がった兄妹猫さんでもないなら尚更。
ぐりちゃん。生まれ変わったら
どうか自由に...
生きて。
by なつめ 2018-10-29 05:42
わたしもそう思います。
飼い主さんを責める気はありませんが
なぜ、お友達をお迎えしたかがわかりません。
ぐりちゃん、次に生まれかわったら
最初から幸せな猫生になるよ、きっと。
今いるちゃいちゃんを、後悔ないように
大事にしてあげてください。
by みか 2018-10-30 07:45
抱っこも出来ないし触らせても貰えないと、なかなか体調の変化に気づきにくくなってしまいますよね…
ぐりちゃんのお言葉から、猫にも生き難さ、という性格があるのだと気付かされました。いい事であろうとも、心が追いつかない、幸せの筈が、甘えられないことがある、と。お疲れさまでした、と、またね、の気持ちでいっぱいです。
(ぐりちゃん本人がKさんもチャイちゃんも大好きなの、と言っているのに、チャイちゃんをお迎えしたことを自己解釈で「かわいそう」と表現する方がいるのは残念です)
by みずむら 2018-10-31 16:50
皆さんがグリちゃんチャイちゃん含め全ての猫さんを大切に想われているのが伝わってきます。
猫さん一族は喜び誇らしく思ってくれていると思います^^
ブログの内容に対して率直かつ正直にご意見を書いて下さってありがとうございます。嬉しいです。
by 岩津 2018-11-01 12:29
自己解釈で「かわいそう」と表現する方がいるのは残念。
という方がいますが、何が残念なのでしょうか?
亡くなったぐりちゃんが 「大好きなの。」とほんとに思っている証拠はないですよね?
たとえ思っていたとしても。
新しい子を迎えてわずか1ヶ月あまりで
ぐりちゃんが亡くなったこと。
もちろん新しい子がきた環境の変化が
亡くなってしまった原因という証拠もないですが。
かわいそう。と思う方がいて当たり前だと思います。
わたしは保護猫ボランティア活動で
保護された猫達のお世話をしています。
相性の悪い子同士が同じ部屋になると
体調を崩してしまう子。環境の変化で体調を崩してしまう子は多いです。
ストレスが原因の病であっという間に...という子もいるのです。
人に慣れていない、触れない子でも
食欲や仕草、些細なことでも
体調の変化気づくことができる人はいます。
命を守ることは出来ます。
猫達 それぞれ 個性、性格は違います
その子にあった環境で、
愛し、共に生きてほしいです。
by ゆら 2018-11-13 21:03