みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.7は、動物病院で里親募集されていた「むぎちゃん」のお話です。
むぎとの出会いは、とある動物病院でした。
飼うなら保護猫と決めていて、飼う決心もいよいよついた私。
自宅に近い動物病院を検索していたら、偶然里親募集のブログを発見し、すぐに電話をして会いに行きました。
個人宅のベランダに迷い込んできた2匹に、後から付いてきたのがむぎ。
保護したお宅では、マンションの規定で2匹しか飼えないため、一番小さなむぎを里親に出すことにしたそうです。
写真一番右
病院へ来たのは生後6~8ヵ月。
シャーシャーのパニック状態で、処置も全て麻酔をして行っていたそうです。
撮るだけでも怯えてたそう
そんな状態なので、すぐに抱っこしたり遊んだりは出来ないだろうし、慣れるのに何ヵ月か何年かも分からない、と先生はお話してくれました。
会いに行くとケージの奥に隠れて、動かずジーっとこちらを見ていました。
私は悩む間もなく「里親に立候補してもいいですか」と先生にお願いしました。
ここで怯えながら迎えを待つくらいなら、うちで慣れるまで、ゆっくり過ごせばいいと思ったのです。
先生も保護主さんも快諾してくれ、むぎがうちに来ることが決まりました。
私の前では怯えて微動だにしないむぎ。
うちへ来て一週間が経った頃、手を伸ばすと威嚇と強烈な猫パンチが始まり、私の手はキズとアザだらけになりました。
夜泣きも始まり、それからは耐えるしかなかったです。
このままでいいのか分からなくなって、心が折れそうになったとき、部屋を離れた私の後をむぎが付いてきていました。
写真を見た先生の言葉に涙が出そうになりました。
「むぎちゃん本人ができる限りの愛情表現をしてくれているんですね」
どうしていいのか分からないのは、むぎも一緒なんだ、と。
それからは気持ちが楽になって過ごすことが出来ました。
このまま二人きりよりは遊び相手がいたほうがと思い、半年後にもう一匹迎い入れることに。
むぎは踏まれようが威嚇されようが、何をされても一つも怒りませんでした。
私には近付いただけでシャーシャー言うのに(笑)
この頃から私の足元で寝たりすることも
むぎが私のところへやって来て一年半。
だいぶリラックス出来るようで、無防備に寝たり、部屋中を好きなように過ごしています。
強烈な猫パンチはなくなり、シャーシャー言うこともほぼなくなりました。
ただ、いまだに抱っこは出来ません。
今までの過ごし方が間違っていたかな、他の人だったら抱っこしてるのかな、と考えることは今でもあります。
触れる時間が短いせいで、小さな病気も見逃してしまうかもしれません。
そこは後悔するかもしれませんが、うちへ来てくれたことは感謝しかありません。
出窓がお気に入り
外で過ごすより、うちはずっと安全だから。
これからものんびり一緒に過ごそうね。
(むぎ/もうすぐ2歳 ペンネーム:つる さんより)
スタッフより
みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。
保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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むぎちゃんが後をついてきていたなんて~泣けます。むぎちゃんが信じて止まない飼い主さま、いつか抱っこ出来るといいですね!
by ちぷさん 2018-10-13 13:52
むぎちゃんはキジトラさんだから、警戒心が強いのかも?うちのキジトラも最初は同じでしたよ!2年目くらいから甘えん坊になりましたよ。ゆっくり見守ってあげてくださいね。
by 砂名 2018-10-13 15:15
出窓で寝ている写真、リラックスしてますね~。
足としっぽがはみ出てて、可愛い!
うちも来たばかりの頃は、夜泣きがひどくてつらかったけど、徐々に慣れていきました。待っていれば、むぎちゃんの方から近づいて来るような気がします。
by さび茶風 2018-10-13 18:24