みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.11は、保育園で保護された「ちょび」ちゃんのお話です。
私は保育園で働いています。
4年前のある日の午後、同じ職場の先生が「猫好きだよね?ちょっと来て!」と私を呼びました。
ついていくと、そこには2ヵ月足らずと見えるほんとに小さな子猫が人の足に擦り寄り、抱っこしてとよじ登る姿が。
その先生は「子供たちと散歩してたらついてきて......。でも、保育園には連れて帰れないから公園の端まで連れて行って走って帰ってきたけど、猫も走ってついてきてしまって......」と困り顔。
連れて帰りたい!そう思ったものの、今すぐ飼える環境にはなく少し迷いました。
すると、私が本当に迎え入れるつもりなら、その環境が整うまでの間だけ代わりに世話をすると名乗り出てくれた先生がいました。
おまけに、その日の午後、名乗り出てくれた先生はわざわざ早退し、子猫を病院に連れて行ってくれたり、身の回りのお世話用品を買い揃えたりしてくれたのです。
そして、急なことにもかかわらず、ご家族を説得して子猫を連れ帰ってくれました。
それから半月ほどして、その子猫はようやくうちの子になりました。
初めの頃は、なれない環境に落ち着かず、暴れ回り、噛みつき、引っ掻き......で、私の手は見るも無残な傷だらけに。
今までも何匹も猫を飼ってきましたが、どの子も人懐っこく、膝に乗ってきたりスリスリしてきたりと甘える仕草をしてくれたのに、この子は全くしてくれない。
この子と相性悪いのかな?
このままずっと慣れてくれないのかな?
そう思い、気が沈む日々を数ヵ月過ごしました。
でも、そんな中でも少しずつ距離は縮まっていきました。
ご飯の催促の時には擦り寄ってきたり、寝る時には距離はあるものの、足もとの決まった場所に来たり、仕事に行くとなると噛んできたり(笑)。
今思うと、甘える術を知らなかったのかもしれません。甘えたいけど、何をどうしたらよいかわからない......。
そんな感じだったのかもしれません。
そして早いもので4年の年月が経ち、今に至ります。
4年経ちましたが、いまだにそんなに甘える子ではありません。
ただ、いつもそばに座っています。
そして表情は本当に穏やかになりました。
ただそばに居るだけで、私の癒しの存在です。
出会ってくれてありがとう。
(ちょび/4歳5ヵ月 ペンネーム: Yさんより)
スタッフより
みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。
保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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猫は居てくれるだけで、完璧な存在だなぁといつも思います。ちょびちゃんが穏やかな表情なのは、Yさんのそばが安心出来る場所だから。
本当に見ているだけで癒されますよね~。
by さび茶風 2018-11-10 21:41