ものつくり作家のおうちの猫3週めは、サビ猫のごはんちゃんです。
「ごはん」ちゃん。
インパクトのある名前ですね! 食いしん坊ということがバレバレです。
そう、ごはんちゃんは、ノラ生まれ。獣医さん経由の里親募集で、もらわれてきたとき、ガツガツとご飯を食べていたことから、この名前がつきました。
ごはんちゃんの名誉のためにいっておきますが、熟年のいまじゃ、ガツガツだなんてそんなことはまったくないそうです。
ごはんちゃんのおうちのお母さんは、猫をモチーフとした、陶器や、布や羊毛フェルトのバッグやお人形などを創作している「猫作家」の嶋田美智子さんです。
14年前に子猫のごはんちゃんをもらい受けたのは、ガラス工房に就職したばかりだった、お嬢さんの明日香さん。
2年ほどごはんちゃんと暮らしましたが、ご結婚で暮らすマンションが猫不可だったため、実家猫となりました。
お母さんの美智子さんは、工業デザイン科を卒業。
若い頃の職業は、なんと、警察官!
結婚し、子どもたちに手がかからなくなった頃、剣道の腕を買われて、近くの剣道教室の先生や中学校の郊外指導員もすることに。
そんな日々、心の中には「40から何かを始めたい」という思いがあったそうです。
そうしてジャスト40歳で学び始めた陶芸。
布や羊毛フェルトの猫小物を作り始めたのは、「好みの猫雑貨になかなか出会えなかったから、自分で作っちゃえ、と思って」だったそうです。
数年前に、長年続けてきた中学校の剣道指導員をやめる時、生徒たちの前でこんなことを言いました。
「先生には、3つの願いがあります。それを叶えるために、がんばります」
3つの願いとは、「剣道7段をとること」「自宅工房でカフェを開くこと」「もっとちゃんとした作品を作ること」。(3つ目はその場で言わなかったそうですが)
自宅工房「アトリエねん猫」月に10日のカフェを始めたのは、2年半前。剣道さばきの「えいやっ」とばかりに、1つ目と2つ目の願いをかなえた美智子さんを、ごはんちゃんは、そばでずっと見てきました。「うちの母さん、やるでしょ」と言いたげなお顔です。
「陶器の絵付けや人形の顔は、どうしてもごはんに似てきますね」と、美智子さん。
ごはんちゃんのまん丸な目や、味のあるまだら模様が、作品にいきいきと映し出されています。
「テンデイズカフェ」は、毎月1日~10日まで(途中、都合で閉店の日もあり)、開きます。
よく旅をするアジアの料理が多く、12月のランチメニューは、ベトナムの汁なし麺「カオラウ」やベトナム風お好み焼き「バインセオ」です。
庭に増築された、陽光が降り注ぐアトリエを開放しての楽しいカフェです。
ごはんちゃんは、人見知りのところもあるので、自分でドアを開けて出て行ってしまうかも。
ギャラリースペースには、美智子さんの作品がカラフルに並んでいます。
以前、フェルトのポットカバーを購入していかれた方から、「うちの猫が気に入ってしょっちゅう寄り添っています」とこんな写真が。
猫さんも寄り添う、美智子さんの猫作品の温かさ。
そして、あきる野市のギャラリー、ネオ・エポックで12月9日まで開催中(月曜定休)の「KNITandCAT展」には、こんな美智子さんの作品が出品中です。
おまけの猫話。
美智子さんのお宅には、ある寒い日にやってきてアトリエに居着いたオス猫「鮎太郎」がいて、ごはんちゃんとも仲良くやっていたのですが、
カフェ開設のための工事後、家出をしてしまいました。
探し回っても見つからず。
お寿司屋さんから、丸々とした鮎太郎が出てくるのに美智子さんが遭遇したのは、かなりたってからのことだったとか。
■ Ten dayz cafe・・・東京都羽村市富士見平2-2-9
ランチ予約は、042(555)2204まで。
12月のカフェオープン日は、
「
アトリエねん猫のブログ」にて、ご確認ください。
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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なんて個性的な名前と、毛柄なんでしょうか。そして、なんて可愛らしい。作品も素敵ですね本物のねこさんからも愛されるなんて、猫を愛する気持ちが伝わるんですね。
by ふみちゃん 2018-11-27 13:15
ごはんちゃん!ごはん~って鳴くにゃんこのお話かと思いました(笑)。サビ猫さんは憧れのにゃんこです。ドアも開けちゃうし、賢そうで大好きです。にゃんこのコースターかな~?欲しいです♡そばにあったらなあ・・・・
by ぺったんの母 2018-11-27 17:18
>ふみちゃんさん
さび猫さんは、温厚で賢い子が多いですね~ ごはんちゃんは、ドアだけでなく網戸もガラス戸も開けてしまうそうです。
by 道ばた猫 2018-11-27 23:59
>ぺったんのお母さま
19歳まで生きた、うちのすーちゃんは、おとなしくて賢くて優しくて、他の子に一歩譲る、よくできた猫さんでした。サビ猫は「性格が最高」説を私は唱えます。イジワルな子も好きですけどね(笑)
by 道ばた猫 2018-11-28 00:14
ごはんちゃんなんて、も~プリチー♥な
お名前にゃんだから~♥
すると、お食事タイムは
「ごは~ん、ゴハンよ~」と
なるのかニャン(^^)
あ…アタマの中が、ごは~んゴハンと
リフレインニャ~(°∇°;)
by にあ 2018-11-28 01:24
ごはんちゃん!かわいいお名前ですね!
食べものの名前をつけると、食べることに困らない、と聞いたことがありますが、
ごはんちゃんは、ずっとのお家でいつでも美味しいごはんが食べられるようになったんですね!
ちなみに我が家のサビ猫もよく食べ、元気いっぱいです。痩せて小さかったので「プティ」と名付けましたが、
改名しないといけないくらい(笑)ふくよかになりました。
by あべんぬ 2018-11-28 10:39
>にあさん
ごはんちゃんに負けず、ニアさんのコメントも、いつもプリチーです~
うちにも、明け方に「ごは~ん」って起こすのがいます(笑)。
by 道ばた猫 2018-11-28 11:32
>あべんぬさん
そうなんですね! 食べ物の名をつけると食べることに困らない! そういえば、取材した子の中に「まんぷくちゃん」って保護猫さんもいましたっけ。プティちゃんは、改名するとしたら「グラン」ちゃんかな(笑)。
by 道ばた猫 2018-11-28 11:36
うーん
これは本猫も悩ましいなあ(^_^;)
これをドラキーに当てはめると?
ドラキー!
ドラキーの時間だよ!
さてそろそろドラキー作らなくっちゃ!
みんなドラキー出来たわよ~
「ごはん」ちゃん
うぬぬぬ??
( ̄~ ̄;)ウーム …
「鮎太郎」め(^_^;)
それで家に戻ってきてくれたの?
明らかに丸々ってのは
寿司ネタやんけ(^_^;)
by ドラ猫マスター 2018-11-28 17:53
>ドラ猫マスターさん
うちなんて「菜っ葉」ですからね、「菜っ葉、しなびてるから捨てなきゃ」・・・ぎくっ。
丸々鮎太郎は、「鮎太郎だよね」と確かめられても、素知らぬ顔だったそうな。鮎太郎め(笑)。
by 道ばた猫 2018-11-29 01:35
ごはんちゃん♪なんて健康的で素敵なお名前!ほんとだ、絵付けのお顔や人形のお顔、ごはんちゃんですね(*^_^*)可愛い!!羽村市ですね、少し遠いですが行きたいなー!カフェで食事しながら作品を色々みたいです。ごはんちゃんも会えたら会いたい!!そして鮎太郎くんのお話、面白い~!丸々した姿(笑)元気そうで幸せにちゃっかり暮らしていそうでそれも良かったですね♪
by とも 2018-11-29 20:28
>ともさん
鮎太郎くんは、自分で人生を作るオトコなのかも(笑)。
Ten dayz cafe 私もまたゆっくり行ってランチしながら、作品見るつもりです~
by 道ばた猫 2018-11-30 09:05
ごはんちゃん、ドアを開けようと伸び上がった姿が、うちのさび猫そっくりです。
by さび茶風 2018-12-19 00:17