みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.12は、たくさんの人の繋がりで助けられた「きらら」ちゃんのお話です。
私は、小学生の登下校を見守る仕事をしています。
ある朝、仕事を終えようとした時、近くの会社の方が毛布に包まれた仔猫を持って来ました。
「市役所に電話したら、『10時になったら保健所に電話してください』と言われたのですが、それまでどうしておけば良いですか?」と......。
どうやら、私が制服を着ているので、聞いてみようと思ったみたいです。
その仔猫は、両目がつぶれたようになっていて、涙がボロボロ出ていました。
「深いダンボールに入れておけば逃げられないとは思いますが、保健所に行ってしまうのは可哀想ですね。でも、うちには1匹猫がいて、もう1匹は無理だし。どうにかしてあげたいのですが......」
その方は、私がどうにもならなくて悲しそうにしていたので、「大丈夫、スミマセンでした」と仔猫を連れて会社に戻って行ってしまいました。
その時、私はうちの保護猫を譲ってくれたKさんを思い出しました。
Kさんは、個人でTNRをしています。
そこで、その場でKさんに電話してみました。
Kさんは、今、忙しくて大変なのですが、もし私が何日か預かれるのならなんとかしてみると言ってくれました。
私は急いでその会社に行き、仔猫を連れて帰りました。
すぐ病院にも連れて行きました。
仔猫は生後3週間ぐらい。
目はウイルス性のものであまり良い状態ではなく、治っても白濁が残るかもしれないと先生には言われました。
私は先生にケージを借り、薬や目薬をもらい、仔猫を連れて帰りました。
名前が無いのは可哀想だからと、友人がキラキラ輝く目になるようにと願いを込めて「きらら」と名付けてくれました。
それから毎日、病院に通いました。
先生は、薬や注射の実費以外は全部無料にしてくれました。
目が少し良くなって来た頃、Kさんからもうすぐ迎えに行けると連絡をもらいました。
そして、ちょうどその連絡があった日、名付けた友人がきららを見に来ました。
友人は、「私は、その目あまり気にならないわ。猫が欲しい人がいるから聞いてみるね」と言って帰りました。
そして、その日のうちに、猫が欲しいと言っていた方がきららを見に来て、「うちの猫にしても良いですか?」と言ってくれたのです。
ちょっとしたきっかけで、きららに素敵な家族ができました。
Kさんは、「人が猫を選ぶのではなく、猫には飼い主を選ぶ事ができる力があると私は信じていて、赤い糸はどこかにあります」と言います。
きららの赤い糸は、そこにあったみたいです。
目は完全には治らないかもしれません。
でも、それでも良いと言ってくれた素敵な家族です。
きららは、最初に助けた方、Kさん、病院の先生、名付けた友人、新しい家族――、と沢山の人の繋がりで幸せになりました。
私は、小さな命を諦めなくて良かったと今でも思っています。
(きらら/4ヵ月 ペンネーム: ずずくんより)
スタッフより
みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。
保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(
After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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ちら
きららちゃん、家族ができてよかったです。
保健所に電話って、出来ないですよね、本当に
by ペンギン 2018-11-17 08:25
きららちゃん、新しい家族ができてよかったです。
保健所に電話って、やっぱり出来ないですよね
by ペンギン 2018-11-17 08:26
きららちゃんの寝姿ったら♥
踊りおどってるみたいニャ♥
とってもカワユイにゃり~(^^)
by にあ 2018-11-17 16:00