フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:静岡県東部
●特徴的な海岸への取り組み
当会の事務局のある市町村では最初の取り組みで行った千本海岸のTNRだけではなく、特徴的な長い海岸線沿いに点在する現場にも取り組んでいる。
《小さな漁港》 23匹TNR 2匹引き取り譲渡
以前より年配の餌やり達が通っていたことは耳にしていたが、近隣の住民より行政に相談があったと言う。主に餌やりをしていた方が亡くなったため、以前より猫達を可哀想に思っていた方から当会に連絡があった。
まずは猫に関わっている方達や近隣の住民一人一人をあたり、協力要請。近年、小さな漁港は縮小が普通であるため、僅かなカンパのみで不妊手術に取りかかる。今回も不妊手術率を上げるため、2日連続の捕獲をしたが、残念ながら1匹がどうしても捕まらなかった。また、幼少期のヘルペスウイルスの影響で片目失明と怪我による断尾の2匹は譲渡適用とし、1匹はボランティアネットワークのベテランに託して譲渡をお願いした。
最初に相談を持ちかけてきた住民が、自分の管理する猫達の捕獲を引き続き進めているため、次のシーズンになる前にはすべての猫の手術を終え、継続した観察と取り組みを続けて行きたい。
《長年捨て猫や餌やり問題で揉めていた、観光地の岬》 16匹TNR
4年ほど前、当会が地域調査と調査捕獲をした現場だが、余りにも不特定多数の餌やりが存在したことや、現場にある施設の従業員が餌やりをしていただけでなく不妊去勢に反対だったため、一度はあきらめた場所。しかしながら年月が経てば状況も変化する。夏に捨て猫があったことで、餌やりの一人が当会の知人に相談してきたことをきっかけに、本格的なTNRの取り組みとそれに伴う行政への協力を進めた事で、話がまとまった。
施設管理者が行政だった為、手術に反対している従業員も今回ばかりは余計な口出しはしてこなかった。ここに関わる人達がなぜ手術に反対だったのかをたどると、隣の市から通ってくる有名な餌やりの獣医がここにも関わっていることが判明。
他の餌やり現場でも問題を起こしているのにも関わらず、現行の法律ではどうにもならず歯がゆい。
TNR当日、余計な邪魔が入らないようチラシやポスターなどの事前告知をしっかり行い、もちろん行政への報告を含め、今後も協働していくことを要請。もともと以前当会が調査捕獲した2匹を含めた18匹が過酷な岬の環境でなるべく落ち着いて暮らせるよう、引き続き働きかけていく予定。
●通常のTNR
《ある民家》 11匹TNR
一人暮らしの年配者が隣同士、助け合いながら餌やりをしている猫達。近くに公園があることや近所に不特定多数の餌やりが存在することから取り組みに躊躇したが、地域調査の結果、継続的な取り組みでクリアー出来る事が判明。近隣からの情報で、公園周辺の取り組み拡大が望めそうなため、手をつけることにした。この年配者達の管理猫が出産後で3匹の子猫がいる為、引き続き取り組みを進めて行きたい。
<ご支援くださっているみなさまへ>
日頃から当会へのご支援、本当にありがとうございます。
春から取り組んでいる多頭飼育崩壊前の現場もまだ取り組み途中です。行政のみならず包括支援センターや社会福祉協議会などとの連携により、崩壊の傾向がある現場を未然に防ぐ事が出来ています。崩壊させてしまってからより、ずっと多くの動物を助けたことになるはずです。
もちろん少数レベルでの捕獲は毎週行っていますし、その合間に丁寧な地域調査や行政との調整を行っています。数として結果を出すだけでなく、継続した取り組みにより、生活環境の向上や改善にも力を入れています。
この2年ほどは、遠くの市町村への支援などに取り組んでいましたが、今後当面は近隣の市町村の充実に力を入れていきたいと考えています。
上記以外にもエピソードは沢山あります。子猫のシーズンや、通常の譲渡活動も少ないメンバーで行っています。その為、ブログやネット環境での告知などで資金集めをする時間がありません。丁寧な活動を行っていることで取組件数が少なくなると同時に、現場での成功報酬型の資金集めに限界が来ています。それにも関わらず、多頭飼育崩壊前現場など、資金の賄えない現場は相変わらず増え続けています。
どうか皆様のご支援をもって、引き続き当会の活動を支えて頂けるよう、宜しくお願い申し上げます。
《不妊手術をしない餌やりが、顧問獣医の所に持ちこんだ子猫達。現在、育児ボランティアの元で離乳中》
「動物ノート」
doubutu-note.jp