サバ白の「ティート」と、キジ白の「ルチア」は、仲良し兄弟です。
このおうちにもらわれてくる前は、保護主さんのおうちで、おうちが見つかるのを、きょうだいで待っていました。
保護されたのは、九十九里に近い町。
母猫とはぐれたのか、捨てられたのか、、幼いきょうだい3匹で、道ばたをさまよっているところを保護されました。
そのうち、1匹は弱っていて、助かりませんでした。
譲渡先募集の写真を見て、申し出てくれたのは、近隣の町に住む、りゅうせいさんとかのんさん。
18歳と19歳の初々しいカップルです。
ふたりとも、猫が大好きで、実家にも猫がいたので、去年二人で暮らし始めたときから、「猫と暮らしたいね」と、いつも話し合っていたのでした。
2匹を迎えたのは半年前。
まだ、2匹はまだほんの子猫でしたから、かのんさんは、2匹の育猫ノートを、迎えた日から書き始めました。
2匹がやってきた日の、ノート。
食べたご飯の分量などのほか、
「ルチア イタリア語で優雅な光 ティート イタリア語で守護者」
「ルチアは怖がりで好奇心旺盛 ティートはマイペースでくいしんぼう」
などと書かれています。
「やってきたその日に、ティートは私のそばで寝てくれて、ルチアも夜中に気がついたらそばにいて、やさしい子たちだなあと思って、感激しました」と、かのんさん。
育猫ノートは、今日にいたるまで、びっしりと文字で埋まっています。
「毎日毎日、ゼッタイに今日と同じ日はありませんから。いろんなことをしでかしますから」
りゅうせいさんもかのんさんも、写真が好きなので、2匹の写真をよく撮ります。
「猫と暮らして、写真がいっそう面白くなりました。どんなときの2匹も可愛いです」
猫写真は、飼い主さんの撮る写真が、猫もリラックスしてて、愛情がこもってて、最高。
今より幼い2匹の寄り添う寝姿。「いとしい」って思いが込められた、とってもいい写真ですね!
かのんさんは、猫たちにとって、いたずらをしたときは叱るけど、よく遊んでくれる優しいママ。
ルチアくんは、すぐにゴロンゴロンして甘えてしまいます。
「ティートのほうがちょっと体も大きくて、お兄ちゃんキャラなんですけど、じつはルチアがそばにいないと探し回る寂しがりやなんですよ~」
部屋の中には、大きなキャットタワー。
これは、遊びがいがありそう。
2匹の特技は、おもちゃを投げると、犬みたいにくわえて持ってくること。
だけど、取り合いにはならないのですって。
お仕事から帰ってきたりゅうせいさんは、待ち構えていた猫たちのお相手を。
毎日毎日、「可愛い、可愛い」を繰り返しているのだとか。
2匹がご飯を食べる食台も、りゅうせいさんの手作りです。
そんなパパを2匹も大好きで、2匹揃っての毎日のお見送りとお出迎えをけっして欠かしません。
今回の取材、昨年秋に、お二人が私の写真展示会場に来てくれて、「保護猫を兄弟で迎えたばかりなんです」というお話を聞かせてくれたことが縁でした。
若いお二人ですが、そこかしこに確かな温もりが感じられるお住まいでした。
女手一つで育ててくれたお母さんを中学生の時に亡くしたりゅうせいさんにとって、
かのんさんは、助け合ってこれからの人生をを共にするかけがえのない家族。
そして、迎えたやんちゃな2匹も、かけがえのない新しい家族で、終生の家族にちがいありません。
りゅうせいさんが20歳になったら、おふたりは籍を入れる約束だそうです。
ティートくんとルチアくんがこう言ってるみたいでした。
「ルチアは、優雅な光となって照らし、ティートは守護者となって、パパとママを守るんだ。そして、二人に負けないように、僕たちもずっとずっと仲良くするもんね~」って。
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
Instagram
良い写真ですね。愛情と信頼関係がなければ絶対に撮れないと思います。
名前も、また素敵です。まだまだ若いパパとママと、一緒に幸せな年をかさねていってほしいです。
by ふみちゃん 2019-03-12 13:20
兄弟猫たちも、若い二人も、かわいいのう。
これから家族の歴史を一緒に作っていくんですね~~。
by 花粉症の猫 2019-03-12 13:31
お二人の猫愛が溢れています。よく今の若い子は・・なんていう人がいるけれど私は今の若い人たちはとてもやさしいし、まっすぐで、がんばり屋さんな子が多いと感じます。保護猫活動などをしていると、頭も心も硬いのは逆に大人の側だと感じることもたくさんあります。
パパさんもイケメン♪で、猫好きで、こんなわかいご夫婦がとても大切に猫と暮らしてるのがわかり、とてもうれしいです。
ルチアとティートは亡くなった兄弟の分までしあわせになっているんですね。
by あずにゃん 2019-03-12 13:39
とってもあったかい気持ちになります。
「若いから」「若いのに」良くも悪くもそう言われていた頃を思い出します。
おふたりの優しさは「若さ」とは関係なく、持って生まれ育んできたものですね。
「幸せなねこが2匹増えた」だけじゃなくて、読んでいる私たちも幸せな気分にしてくれる…それがこのブログの素晴らしさです。
(と涙ぼろぼろで書いてます)
by 16にゃんず 2019-03-12 22:27
>ふみちゃんさん
猫写真って、撮った人がその猫をどれほどいとしいと思っているか、が一番大切な気がします。
かのんさんの写真、すてきですよね!
by 道ばた猫 2019-03-13 01:20
>花粉症の猫さん
そうです、そうです。
これから、たっぷりと家族の歴史を。うらやましいなあ(笑)。
by 道ばた猫 2019-03-13 01:23
>あずにゃんさん
たしかに、頭が動脈硬化のひとが牛耳ってる場面は、たいへん。
猫を相手に、頭のストレッチしてほしい(笑)。
by 道ばた猫 2019-03-13 01:27
>16にゃんずさん
「若いから」「年だから」「女だから」「時間ないから」
みーんな、自分らしくきもちよくやさしく生きてる人には、関係ないですよねっ。
by 道ばた猫 2019-03-13 01:33
「りゅうせいさん」
と
「かのんさん」
より
「ティート」
と
「ルチア」
の方が
”ハイソ”
な名前ではないか(^_^;)
知り合いの娘が古典的な
「ももこ」
なのに
イヌの名前が
「マーガレット」
ってのにはびっくりしただ(^_^;)
優雅な光と守護者かあ
それにひきかえ
ドラキーって。。。
またニックネーム改名すっかな(^_^;)
by ドラ猫マスター 2019-03-13 20:12
おかあさんの愛を受けついだように
やさしいりゅうせいさん♥
そんな彼といっしょに愛を紡ぐ
チャーミングなかのんさん♥
そしてふたりの
あふれる愛に導かれて
きゃわゆいきゃわゆい
ティートくんとルチアくんが
やってきたんにゃネ~(^・^)
お月さまを照らすお日さまのように
お互いがお互いを輝かせ、
ホントにまぶしいばかりニャ~✨
クサかろーがナンだろーが、
やっぱり「愛こそすべて」にゃのだ♥
♪ラ~ブラ~ブラブにゃのだ♥
by にあ 2019-03-13 22:45
>ドラ猫マスターさん
いやいや、(見てないけど)ドラキーさんは、ぴったりかと(笑)。
そういえば、日ノ出町の駄菓子屋さんの、元ノラ三毛の名は「フランソワ」だったなあ~
by 道ばた猫 2019-03-14 08:58
>にあさん
棚にはりゅうせいさんのお母さまの写真が飾ってあって、「そこなら私たちをよく見える場所かと思って・・・」というかのんさんの言葉が忘れられませんでした。
by 道ばた猫 2019-03-14 09:01
わぁ!愛らしい猫2匹の姿にほっこりします~♪ここにも写真からたくさんのハートマークがみえますね(*^_^*)
by とも 2019-03-15 07:28
兄弟猫って、こんなにも似るものなんですね。色味が少し違うだけで、柄までそっくり。私も姉妹でもらえば良かったかな…と、後悔してます(^-^;(さびと黒が居たのです。)
年齢がどうあれ、猫を愛する人に悪い人はいない!と思っていますので、ティートくんとルチアくんは、ずっと幸せな猫生を送れますよ~。
by さび茶風 2019-03-15 18:48
>ともさん
仲良し兄弟で一緒に飼ってもらえるなんて、幸せですよね~~
そして毎日「かわいい、かわいい」って言ってもらって。
by 道ばた猫 2019-03-16 02:54
>さび茶風さん
知り合いのミルクボランティアさんは、きょうだい飼いをいつも勧めるそうです。その方が飼い主も楽なんですって。血がつながってなくても先住さんと仲良くなる子もたくさんいますしね。
by 道ばた猫 2019-03-16 02:59