[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

春まだ浅き頃訪れた陽子さんのおうちは、
南房総・館山市の小さな山の上にありました。



わあ、何てきれいな青い目！の猫さん。リーちゃんという名ですって。



ケージの中でぬくぬくとしている茶トラさんは、茶トラなのに「クロ」ちゃんという名前だそう。



日当たりのいい窓辺では、三毛猫さくらちゃんさんと灰色マコトくん。



おお、デーンと巨体の白猫さん。チロちゃんだったっけ？



大きなベッドの上には、おとなしそうな茶トラさん。お名前・・・忘れちゃってごめん。



白黒の「チュピ」ちゃんは、ビビりで隠れようとしています。



このミケちゃんは、アメちゃん。ミケさんは、もう1匹「ミケ」ちゃんがいますが、どこかでお昼寝中。



「誰なの？」とトンネルベッドから顔をのぞかせたのは、チャーちゃん。



窓辺では、さくらちゃんのペアがいつのまにか変わって、キジトラさんが、陽子さんに甘えています。
陽子さんちの猫は、総勢13匹！
名前を覚えきれませんでしたが、広い部屋の中には、絶好の隠れ場所や昼寝場所があって、天井に近い棚の上で頭だけ見えていた猫さんも何匹か。

13匹は、去年10月、長崎からはるばる、南房総へやってきました。
勤務医のお父さんの転勤に併せてです。

陽子さんは、栃木県に住んでいた時にも、アメリカ在住のときも、ずっと犬猫の保護活動に関わってきました。
結婚して長崎住まいになってからも。

「テレビや雑誌では、『野良猫の楽園』などとうたわれる長崎。でも、実際に暮らしてみると、いろんな思いで必死に生き延びているノラがたくさん。避妊去勢と餌やりを14年間続けました。休んだのは、一日だけ。その日は、吹雪でどうしても前に進めなかったんです（笑）。1匹ずつ家に連れ帰り、１3匹になりました」

旦那さまは、いつも黙って理解してくださっていたそう。

館山に引っ越してくるときは、さあ大変！
バンの中に大きな手作りケージを設置して、朝8時に長崎を出発。
ちょっと休憩をはさんだだけで、夜明けの2時に館山に着きました。

日当たりのいい2階の「猫のお部屋」は広々。
13匹はみな仲良しで、ストレスフリーに暮らしています。



猫草だって、いつもどっさり。



「えーと、13匹みんな紹介しましたっけ。リーに、クロに、さくらに、マコトに、チロに、アメに、ミーに、ミーちゃんに、ミケに、チュピに、クーちゃんに、チャーちゃんに・・・・あれ、1匹足りないわねえ。誰だろう。あ、いましたいました、モモちゃんです！」



黒キジのモモちゃん登場。



「猫のお部屋のボスは誰なんですか？」とお聞きしたら、旦那様がすかさず、こうおっしゃいましたっけ。
「彼女（陽子さん）です」と。

窓辺で、さくらちゃんとマコト君が語り合っているようです。
「長崎から車に長いこと乗せられた時は、いったいどこに連れてかれるのかと思ったよ。引っ越したとたん、台風に見舞われて大変だった。でも、南房総は、長崎と同じくらいあたたかくてとっても過ごしやすいね。みんなでのんびり長生きできそうだね～」

陽子さんの娘さんも、お孫さんたちも、みんな揃って大の猫好き。
夏休みにここに滞在するときは、猫たちとフィーバーの至福の日々を過ごすそうですよ。

陽子さんは、旦那さまとよくこんな事を語り合うそうです。
「外猫の暮らしは、国や地域でずいぶん違う。今の日本ではまだ、個人の保護活動は、広い砂浜で一粒の砂を拾うようなもの。どこの町で暮らす猫でも、みんなに気にかけてもらってしあわせな一生を過ごせる社会に早くなるといいね」


※コロナ自粛解除後も、引き続きしばらく南房総猫シリーズを続けます。

---

「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。


『寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。


『猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。


『里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。


『しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化！