ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2020年07月06日

「Perro Dogs Home(ペロ・ドッグズ・ホーム)」さまの活動レポート(2019年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所: 東京都、神奈川県、およびその隣接県

2019年10月27日にPerro Dogs Homeの13回目となる「運動会」を開催しました。
「運動会」というのは、当会を卒業した保護犬とその飼主(里親)様にお集まりいただいて、貸し切りのドッグランでゲームを楽しむ催しです。
会の発足以来、雨で中止となった1年を除いて毎年1回開催しています。

祈るような気持ちで里親様に送り届けた犬たちが思う存分ランを駆けめぐる姿を見るのは楽しいものでした――と過去形で書いたのは、今年の運動会ではその趣がすっかり変わっていたからです。
もちろん大はしゃぎで飛んだり跳ねたりの子もありますが、むしろひっそりと佇んだり、そろそろと歩く老犬の姿が目立ちました。

運動会の規模も小さくなりました。過去には100頭を超える犬の参加が当たり前でしたが、今年はその半分ほどになりました。

perro-191206-1.jpg
運動会の規模がだいぶ小さくなりました

会が発足してから数年間は私たちの活動がもっとも旺盛な期間で、年間に50頭前後の犬を保護していました。
現在は10頭がやっとです。
私たちがいちばんさかんに犬を保護し里親様に譲渡していた時期の犬たちは、高齢となって、亡くなったり、あるいは病を得るようになりました。
「高齢のため」「病気のため」......運動会への参加を辞退されるケースも増えました。

そうして運動会の会場に老犬の比率が増えましたが、今年、私たちに強い印象を与えたのは2頭の老犬だったのです。

perro-191206-2.jpg
菊次郎。表情には透明といっていいほどの気品が感じられる

1頭は菊次郎という名前のパピヨンの男の子。
2008年11月にセンターから保護し、翌年の1月に里親様に譲渡しました。当会の95頭目の保護犬。
この子はご機嫌なときはいいのですが、何かの拍子にイヤなことがあると口が出ました。がっつりと咬みます。
美しいパピヨンの子は、ピリピリした悍馬だったのです。
菊次郎は一緒に暮らすパピヨン3頭と、毎年のように運動会に参加してくれました。私たちが保護した当初の猛々しい表情は、年とともに柔らかさに変わっていきました。

今年、一時は菊次郎の健康状態がかなり悪くなったそうです。
しかし里親様は菊次郎を運動会に連れてきてくださいました。
「(健康状態から見て)来年は参加できないかもしれないと思いまして......」と。

perro-191206-3.jpg
左から4頭目の大柄なダックスが桜龍。その隣にはヘルニアで不自由となった下半身に装具をつけたダックスも。

もう1頭は桜龍(うりゅう)という名前の少し大柄なミニチュア・ダックスの男の子です。
2007年の12月にセンターから保護し、トライアルに一度失敗しましたが、翌年の4月にやさしいご家族にもらわれました。
当会の50頭目の保護犬でした。
静かで(吠えると声は大きかったのですが)優しいこのダックスの子は、高齢となって視力を失いました。

この2頭が運動会で「ドギーダッシュ」(犬の徒競走)に参加しました。
里親様のご家族が声をかけて励ますと、菊次郎はゴールめがけて歩きました。止まっているほどゆっくり、ではあっても楽しそうに歩きとおして、ゴールで待つ家族の腕に迎え入れられました。
目の見えない桜龍は、里親様の娘さんが声をかけて誘導しました。本当は目が見えているのではないかと疑うほど桜龍の表情にはなんの不安もなく、最愛の家族の声に導かれてゴールしました。
期せずして拍手が起こりました。

私たちが活動してよかったと思えるのは、まさにこういう瞬間です。
老犬と、強く結ばれた家族との関係ほど素晴らしいものはありません。



<ご支援くださっているみなさまへ>
2019年5月24日、東京都庁で「動物愛護関係功労者知事感謝状贈呈式」が開かれ、他の譲渡団体とともに当会も小池百合子都知事からの感謝状を授与されました。

perro-191206-4.jpg

18年度、東京都は動物愛護相談センターに収容された犬猫の「殺処分ゼロ」を達成しました。
今回の感謝状は、東京都動物愛護相談センターに協力して保護譲渡活動をおこなっているすべての登録愛護団体・個人を対象とし、その功に与えられたものです。
私たちPerro Dogs Homeも微力ながら殺処分の低減に寄与できたことには大きな喜びを感じます。

しかしボランティアやセンター職員、行政の力だけで殺処分の低減が成し遂げられたわけではありません。
さまざまなかたちで背中を押してくださる多くの一般の方々の存在があったからこそそれが可能だったのです。その事実を、私たちは決して忘れません。

ご助力いただいた皆さまにここで心からお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。



「Perro Dogs Home(ペロ・ドッグズ・ホーム)」
http://www.perro-dogshome.com/
  • ツイート
  • いいね!