みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.67は、いつまでもかけがえのない家族である「チィ」ちゃんのお話です。
25年前の4月、寒さの残る公園で、白猫が緑色のかごに入れられ捨てられていました。
私は何とか親に飼ってもらいたくて、嘘をつきました。
「家の前に捨てられててん! 飼ってえぇ?」
もはや自宅に招いてしまっているので断ることもできず、ましてや猫好きの親なので断る理由もありませんでした。
目がやっと開いたような子猫だった子は、10年前の暑い8月30日の深夜、亡くなりました。
家族になって15年――。
ケンカ弱いくせに、その辺の野良猫やイタチや犬とケンカをし、毎回傷を作り病院へ行くお転婆な女の子でした。病院嫌いでお漏らしまでするくらいなのに、毎回傷を作る......。この繰り返しでしたが、段々と大人しくなり、外に出ることをしなくなりました。
私が熱を出した時は、片時も離れず布団の中でも座って、畳の上でも寄り添ってくれる姉御でした。そして、私の後ろをついてくるのではなく、私の前を歩く姉御でした(笑)。
亡くなるまでの数日は、もう、目に光が宿らず感覚で歩いてはよろめいて、私を呼び、水を入れ替えさせ、また歩いてよろける......。本能だけで動きました。
そして、旅立つ最期の瞬間は、それまで起き上がれず動けずだったのですが、上半身を起こして、私を匂いと感覚で探し、ひと鳴きして旅立ってしまいました。
もう10年経ちました。
この文章を書いている今も涙が止まりません。いつまで経っても彼女は私の姉で親友で、そしてかけがえのない家族です。
ありがとう、チィちゃん。
(チィ/没後10年 ペンネーム: ゆきちこさんより)
スタッフより
みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。
保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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電車の中で見てもう‥涙が止まらず下を向いています。
by 総総 2021-02-27 10:05
素晴らしいお姉さんに巡りあえて、幸せでしたね
お姉猫ちゃんのチィちゃんも、心から慕ってくれる妹がいつも側にいてくれて、きっと幸せな気持ちで虹の橋の向こうに旅立てたと思います。
見守ってくれてますよ。
by ブラのママ 2021-02-27 14:31
産まれた形は違っても、優しいお姉ちゃんだったのですね。きっとお空の上からも、前を歩くように見てくれていると思います。心温まるエピソード、ありがとうございました。
by よえちゃん 2021-02-27 19:26
30年も前に虹の橋を渡った実家の猫を思い出し、また涙が止まらなくなりました💧何年たっても忘れられません。号泣です💦
チィちゃんもゆきちこさんの事ずーっと忘れないと思います。大事な大好きな妹なんだから。
by shelly 2021-02-27 21:42
読んで泣いてしまいますね❗️やさしい姉御🐈️さんだったのね‼️🐈️ちゃんときずなが、あったんだなと思いました❗️🐈️ちゃんがきっと最後にお礼を言って旅立ったんだと思いました❗️
by ばつ丸 2021-02-28 10:38