常陸利根川を渡って、茨城県へ。
こよなく猫を愛する小澤夫妻の家へ向かいました。
ご夫妻は、先々週の当ブログで紹介した、"猫嫌い„のカワグチ氏の「ネッコワーク展」友達です。
まず、3匹のうち、チロちゃんが天真爛漫に歓迎してくれました。
チロちゃんは、当家きっての人懐こい子で、お客様接待を一手に引き受けます。
昨年10月にやってきたレオくんもまだ1歳くらい。
人見知りで、炊飯器の裏に隠れてしまい、この先どこに飛び乗ろうかどうか迷っています。
しばし、知らん顔をしていましょう。
「もう1匹、たぬきという猫がいるんですが、ソファーの下にでも隠れちゃったのかしら。お客の前には絶対に姿を見せないんです」と、久美子さん。
「その分、チロが、3匹分愛想を振りまきますから」と、豊さん。
お二人は、ともに猫好きで、介護のお仕事をなさっています。
お父さんにすっぽり抱っこされるチロちゃん。
「この子は、もう何でもさせる」と、目じりが下がる豊さん。
お二人に、猫たちの由来をお聞きしました。
最初にやってきたのは、姿を見せないたぬきちゃん。
久美子さんの職場の同僚の近くのアパートに住んでいた人が、母子の猫を外に置き去りにして引っ越していったことを聞き、子猫は小澤家に、母猫は同僚が引き取ることにしました。
まだ1~2か月くらいだったたぬきちゃん。お外だったら、育っていたかどうか。
しっぽがたぬきみたいにふさふさなので、この名前になりました。
久美子さんが見せてくれた写真。本当だ、たぬきのしっぽ。
その次にやってきたのが、チロちゃんです。
仕事から帰ってきたばかり、家の駐車場の夕闇の中にいたお二人の耳に、どこからか「ミイミイ」と子猫の鳴き声が。
ふと見ると、久美子さんの足元に、小さな小さな子猫がいました。
「夜目にも真っ白で、目がブルーで。指でつまめる大福もちの大きさでした(笑)」と、久美子さん。
もちろん、放っておけず、家の中に。
先住たぬきちゃんとは、お互いシャアシャア言いあっていましたが、3日もたつと、いつの間にかたぬきちゃんが、チロちゃんを可愛がっていたそうです。
真っ白チロちゃん、おおきくなるにつれ、どんどん色がついてきました!
たぬきお姉ちゃんと、大の仲良しに。
またまた、やってきたのが、レオくん。
豊さんの職場の方の家にいついてしまった、生後半年くらいの子猫。「家で飼うのは無理」と聞き、その子も迎え入れました。
「来たときは、やせていて、キツネのようでした」と、豊さん。
「みるみる大きくなって、今じゃ一番大きくなりました。やっぱりオス猫だからね」
たぬきちゃんもチロちゃんも、レオ君のいいお姉ちゃんになりました。
よその人には人見知りだけど、家族大好きで甘えん坊のレオ君です。
たぬきちゃんに抱き着くの図。
豊さんは、言います。
「3匹それぞれ個性的で、いいバランスが取れてますね。たぬきは優しくて、レオは甘えんぼ。チロは一番強気(笑)。3匹とも、うまく譲り合って、時間差で甘えてくるんです」
男同士、2密の図。
3匹がやってきて、お二人は絵を描く楽しみが増えました。
「これは、お母さんが描いたたぬきちゃんの絵」と、少し来客に慣れ始めたレオ君が紹介してくれました。
「これは、お父さんが描いたボクの絵。レオは幸せ!って書いてあるけど、ほんとにその通りだよ」
「もう猫のいない生活なんて考えられない。前は休日にはバイクを乗り回していたけれど、今は、猫さえいればよくて、どこにも遊びに行かなくなっちゃった」と、豊さん。
「こんなに可愛い3匹に囲まれて、毎日本当に幸せです。帰宅を3匹で大歓迎してくれるので、家に帰るのが楽しみ」と、久美子さん。
最後に、豊さんのお母さま(現在86歳)が85歳の時にお描きになった猫の絵を見せていただきました。
今は別々にお暮しですが、ここでいっとき猫たちと暮らしていた時期のことを思い出して描いたそうです。
なんて、愛情こもった、味のある猫絵でしょうか。
お母様の目に焼き付いている、のびのび猫たちの姿。
「猫たちも、この絵も、うちの宝物です」と言った久美子さんの言葉が心に残りました。
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。
『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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85歳の方の絵とは思えない、明るく生き生きとした絵に引き込まれ、そして、その血を受け継いでいる豊さんの絵からは、レオの幸せが伝わってくる。3匹のネコちゃんたちが、このご家族に振りまいた愛の大きさが分るような気がする。素晴らしい‼
by Y.M 2021-04-06 16:26
ご夫婦揃って素敵な絵をお描きになるんですね。絵心ゼロの私には羨ましい限りです。
そして、お母さまの絵、なんて優しい絵。
布にプリントして飾ったりバッグやエプロンにしても素敵な気がします。
猫のいる日々を満喫、幸せ〜♡
by 16にゃんず 2021-04-06 17:28
猫さんたちの瞳の澄んでいること! こんな瞳に迎えられたら、そりゃあ帰宅が楽しみですね。
そして、こんな魅力的な絵を描かれるお母様の心も澄みきっているのを感じます。
by うちも3匹 2021-04-06 18:38
私も猫さん達のいない暮らしは、考えられません。夜、寝るときに、「幸せ?」と聞きますが、答えてはくれません。私は幸せ!
お母様の描かれた猫さん達、何て生き生きしているんでしょう!色も素敵です。
by ちぃ 2021-04-06 20:57
猫さんが3匹も居たら、外出しなくても楽しく過ごせますね。羨ましいです。そして皆さん絵がお上手!絵心がイマイチなので、これも羨ましい!
by シーマン 2021-04-06 21:25
>お母様が猫絵を描かれているのは、広告チラシの裏でしたが、
猫たちが生き生きと遊ぶ素晴らしいキャンパスでした。
by 道ばた猫 2021-04-07 08:12
>Y.Mさん
すみません! 上のコメントは、Y.Mさんへです。
by 道ばた猫 2021-04-07 08:13
>16ニャンズさん
壁紙や包み紙にしてもすてき!
豊さんは、秋の地元での「ネッコワーク展」に、お母様の絵を額装して出品するそうです~
by 道ばた猫 2021-04-07 08:16
>うちも3匹さん
3匹って、気が合うと、とっても暮らしやすい数ですよね。
誰かと誰かが遊んでいると、1匹は充電中(笑)。
by 道ばた猫 2021-04-07 08:21
>ちぃさん
私は、猫が答えないところが気に入っています(笑)。
で、勝手に「そうなんだ、しあわせなんだ~」って話しかけてます。
by 道ばた猫 2021-04-07 08:25
>シーマンさん
息子さんたちの寵愛ぶりは、ハンパじゃないみたいですよ(笑)。ご長男は、転勤で離れた町暮らしになったものの、来たときは、ずっと猫と遊んでいるそうです。
by 道ばた猫 2021-04-07 08:28
北海道弁で言えば、めんこくて、めんこくて♡ですね。わかります、わかります!!
うちも×3で毎日毎日溺愛しています。(笑)
ところで、久美子さん?イルカさん?見間違えましたよ。オーバーオールお似合いですね!
by ぺったんの母 2021-04-07 13:42
>
ぺったんのお母さま
言われてみれば、久美子さん、イルカさんによく似てますね~。
オーバーオールは、働き者のしるしですね!
by 道ばた猫 2021-04-08 00:46
みなさん😉暖かなコメント😊ありがとうございます。皆様に愛されて、愛するうちの三匹のネコたちも幸せです♥️🎉三匹になり変わり、お礼をさせて戴きます。ありがとうございます
by 小澤豊 2021-04-09 20:43
なんでしょう、このぬいぐるみのような可愛さ!!(いえ、ぬいぐるみより断然可愛いですね✨)そして絵がまた素敵ですね!幸せ満載ですてきです。
by とも 2021-04-10 09:57
>小澤ファミリーのみなさま
楽しい時間をありがとうございました!
これからも仲良く元気にお過ごしください!
by 道ばた猫 2021-04-12 01:04
>ともさん
お外時代は怖い思いもしたでしょうから、そろっていいおうちの子になってよかったですね!
3匹仲よしというのが何よりです。
by 道ばた猫 2021-04-12 01:10