[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

みにゃさま、こんにちは。

今回は、1月のブログでご紹介した我が家の猫「にしめ」のお話です。

まず、こんなに立派になったにしめをご覧ください。



痩せていましたが体重が増え、毛並みもみっちりふかふかに。 以前の写真を見ていると、母親は身を削って子育てをすることがよくわかります。お母さんって偉大ですね（涙）。
お母さんから一人の女性として、我が家での暮らしを楽しんでいるにしめ。カマン（男4歳）に好意を抱き、あそびん（男1歳）に猛烈アタックされる恋愛模様！？ も日々楽しませてもらっています。


にしめと一緒の写真を撮ってもらい嬉しくて仕方ない決め顔のあそびん

体調もご機嫌も良いにしめなのですが、実はトイレだけが定まらず少し苦労しました。にしめに話を聞きつつ試行錯誤してようやく落ち着き現在に至りました。
それはお迎え翌日から始まりました。
まず、開放しているケージの床でおしっこをしたのです。その時は間に合わなかったのかな？ それとも環境の変化がストレスになっているのかな？ と思いましたが、お迎えのすぐ後だったこともあり、あれこれ聞くことは避けてしばらく様子を観ることにしました。 すると、にしめの床おしっこは明らかにそこを選んでしていることがよくわかりました。そして、楽しく満足気に過ごしていたのでストレスが原因とは思えませんでした。

日を重ねるにつれ、にしめのおしっこはケージ床にとどまらず、紙製猫ベッド、シンク、コンロ周りと範囲が拡大していきました。お気に入りはコンロ！ これはちょっと困りものです。お迎えから日も経っていたので、にしめに聞いてみました。
「トイレ間に合わないの？どこか調子悪いの？」と聞くと「猫は順応性と適応力に優れ狭い所が好きです」というお返事。明らかに話を逸らしています......。
日を改めて同じ質問をしてみると、今度は「間に合ってる。トイレがうんこ臭い」と言うのです。
確かに砂は毎回全交換はしていませんが、この頃は外出することがほぼ無かったので、トイレ後はすぐに片づけていました。ちなみに「うんこ臭い」というのは自分のうんこです。にしめは他猫の使ったトイレは使わずにしめ専用の新しく用意したトイレを使い、他猫もにしめのトイレは使いませんでした。

腎臓や泌尿器に不調があるとトイレ以外でするケースがあるので獣医さんに診て頂きましたが、これも異常なし。うちに来る前に暮らしていたブリーダーさんにも聞きましたが、ちゃんとトイレでしていたとのこと。
今までの事を思い返してみると、確かにお気に入りのシンクやコンロは毎日ピカピカにしているので、臭いや汚れはありませんし、材質的にもステンレスやガラスコーティングには臭いが残りません。
「トイレがうんこ臭い」という言葉は正直な気持ちなのでしょう。猫砂の排泄部分を丁寧に取り除いても猫砂に残るわずかな臭いは人間にはわかりません。
「ケージ床はおしっこが広がるし、コンロはお掃除が大変だから困る」とにしめに伝えると、これについての意見はなく静かに聞いていました。

そして、問題は一気に解決！ シンクからヒントを得てトイレ場にタライを置いてみると、なんとすぐにそこでおしっこをしたのです！ タライを置いてからはケージ床ですることはなくなり、タライとシンクでの排泄が続きました。トイレシートも臭いが残らず清潔なので、試しにシートを敷いたトイレを置くと、そこでもすぐにしてくれました。
観察していると特別寒い日はシンクでトイレをしないということも分かりました。シンクが冷たくて不快なようです。


トイレと寝床を兼ねる優れものの100均のタライ

こうしてトイレ問題は解決し、コンロでもしなくなったのでほっとしていたある日、キッチンから再びにしめのおしっこ臭がしてくるのです。
「なぜ？？」おしっこの臭いを辿るとコンロ辺りのようなのですが、その形跡はありません。不思議に思い過ごすこと数日――。ふと、コンロで座っているにしめが目に入ったので「何してるのー」と近づくと、なんとコンロの排気口にジャストフィットでおしっこをしているではありませんか！！
目まいを覚えながら感心するという複雑な心境で言葉が出ないこと数秒......。終わったら悪びれもせずさっさと去って行くにしめを見て我に返り、叱るより何よりとにかくお掃除です。
皆さんは排気口おしっこの経験はあるでしょうか。お掃除がとてつもなく大変なのです。手が届く範囲には限りがあるし、割りばしに布を巻き付けて吸い取ること数十回。無理に手を入れるので手を擦りむき、手首を捻挫しそうなひねりで一体どれぐらいの時間がんばったことか。そして、コンロ下にある引き出しも漏れていることに気付き、またお掃除。コンロ内部を完全に拭き取るのは無理なので、ある程度で諦めました。

この後、にしめに「困るの！」と話しましたが、「あらそう」程度のお返事。
確かに排気口は、すのこトイレみたいなものなので、きれい好きの彼女は良い場所見つけたと思ったのでしょう。困ると伝えたのでもう二度としないとは思うのですが、忘れた頃にされるかもしれないという不安がぬぐい切れず、コンロには猫除けのとげとげシートを敷くことにしました（笑）。
このシートは猫が寄ってこないものだと思っていたのですが、4匹全員がシートで爪とぎしたり噛んで遊んだり、気持ち良さそうにすりすりしたり寛いだり......、と逆に猫が寄ってくるんですね！ でも、寄っては来るけれど排泄には適していないようで、今のところコンロ周辺ではされていません。


真ん中３つがにしめのトイレ

ということで、にしめのトイレ問題は一件落着したのでした。
シートトイレは潔癖症のカマンも使うようになり、きれい好きさんには人気トイレです。シートは数回分吸い取りますが、にしめもカマンも一度使ったシートは二度と使わず丁寧に折り畳むので、留守にする時間が増えるとおのずとトイレの数が増えるという計算になります。
トイレ問題のご相談は多く、アニマルコミュニケーション後に解決するケースが多いのですが私自身はこのようにすぐに解決とはいきませんでした。しかしながら、こうして振り返って文章にしてみると、新しい家族と歩み寄り模索しながらお互いを知る良い期間だったように思えます。


「トイレは清潔が一番よね...　伝えるのも一苦労よ」

クライアントさんの中には、布物におしっこをされても気にならない方もおられましたし、ベッド一台を猫用トイレにしているすごい方もおられました。トイレに限らず、問題と捉えるかどうかは個々様々なのだと思い返した今回の出来事でした。



「岩津さんに聞く！」コーナーのブログ更新は、月一回、第二金曜日です。
次回のブログは5月14日（金）公開予定です。
引き続きよろしくお願いします。


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