フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所: 北海道札幌市中央区
★北海道での新生活様式《対!新型コロナウイルス!》
2020年2月、さっぽろ雪まつり閉幕後から北海道各地で急増した新型コロナウイルスの感染。
わたしたちツキネコ北海道では、北海道札幌市の中心部からほど近い場所で保護した猫と触れ合える保護猫カフェ(ツキネコカフェ)と、譲渡を中心に触れ合える施設(ニャイダーハウス)を運営しております。
ありがたいことに、小さなお子様からお年寄りまで幅広い年齢のお客様が来店され、週末には100名を超えるお客様が賑わい、楽しんでいただいておりました。たくさんのボランティアさんも出入りされ多くの方が集まるコミュニティとなる分、感染拡大の防止の為2月20日より当分の間営業を休業することといたしました。(2020年6月現在は予約制)
先が見えない中、カフェ営業による収益がゼロになるのは、繁殖期で子猫が多くなる時期を控えての決断として大変不安なものがありました。しかし、その後全国に広がることになったコロナウイルスの感染拡大。そして緊急事態宣言・不要不急の外出自粛・休業要請・・・みなさんが大変な思いをされている時期だと思います。
減ってしまう収益を寄付だけに頼らないように、また、外出できないみなさんにも楽しんでいただけるように、ツキネコ北海道では各SNSでのライブ配信を開始しました!さらにネット販売に力を入れ、たくさんの猫グッズや手づくりマスク、そして以前からオススメしていたオリジナルラベルの次亜塩素酸(バスタープロ)をたくさん提供させていただき、大好評をいただきました。
また、新たにホームページにて里親募集の猫の動画を配信。オンラインでの譲渡会・面談も実施するなど工夫をしてがんばっています!
★名寄(なよろ)多頭案件
札幌から名寄までは高速で約3時間半。北海道で最北端の高速料金所です。
重大な問題により猫たちの面倒を見られなくなった飼い主の知人の相談者は、問題解決に向け様々な行政機関に相談にまわったもののたらいまわしに...猫好きな方に当団体の存在を聞きご連絡をいただき、はるばるご縁が繋がったのでした。
広い北海道、地方都市では特に猫の問題を真摯に・協力的に向き合ってくれる機関は残念ながら少ないのです。
初めて入った現場の一軒家は、猫たちの排泄物で埋め尽くされ悪臭が漂いう中に40匹ほどの猫たちが占拠、近所からも問題視されている状態。2階のこたつの中などすでに2匹の息絶えた猫も見つかりました。。。
本州から駆けつけた飼い主のご家族にも、これからかかる医療費や、里親探しのことなどについて説明しご理解をいただきました。
さらに今回は地元の動物病院さんに手術や治療の協力をお願いできただけでなく、一時預かりの保護部屋までご提供していただくこともでき大変助かりました!
指名をうけて遠くからえさやりに通い当団体へSOSを出した相談者、飼い主の家族、そして当団体の支援者で名寄近郊にお住まいの個人ボランティアさん達、地元の動物病院、さらに病院からご紹介してもらった地元ボランティアさん達など、猫の問題の根底には人の問題があると言われる昨今の多くの案件の中ではとても珍しく、自分たちの地域・家族で起きたことに問題意識をもち、その現状に真摯に向き合う多くの協力者が団結できた案件となりました。まだまだ雪解け途中の北海道での長距離移動に加え、常時重なる多頭崩壊案件と向きあう中、誰かが欠けていたら今回のレスキューは難しいものになっていたと思います。
飼い主は自らの問題を解決したのち、猫たちの現実に向き合い、動物病院の先生が提供してくれた保護部屋にも毎日お世話に通ってくれました。ご家族とも長らく会っていなかったそうで、奇しくも多頭飼育崩壊が人間関係を再構築させた結果となったようです。
ただ、こんなに協力してくれる仲間がいるのに、一言相談できなかったのだろうか...もっと早い段階で猫たちに手が回っていない事に気が付けなかっただろうか...もっと早い段階で手を打てなかったのだろうか...きれい好きな猫達が身の置き所もないような環境は、耐え難いものがあります。
そして多頭飼育崩壊案件の行く末にいつも悲しい別れもあります。
人が好きな甘えっ子の猫が多く、新しい里親に迎えられた猫も、迎えた里親さんも幸せに暮らすことができ、今回も様々な猫と人を繋ぐ物語できました。しかし、救いきれずに命を落としていった猫や原因不明の脱毛など不調を抱えたままの猫9匹に目を背けてはいけない現実があります。
飼い主さんは、猫は大事にしていたと言いますが、やはり【適正飼育】の観点からはネグレクト(虐待)としか言えません。
当事者である飼い主より辛い想いを抱えなければならない歯痒さや、怒りもあります。いつになったらこのような案件がなくなるのでしょうか。自分達の地域に起こっている問題に目を背けないでほしいと切に願います。
★札幌市多頭飼育崩壊案件
札幌動物管理センターに入った<238匹の多頭飼育崩壊>案件です。
大型の多頭飼育崩壊が発生したとの連絡を受け、各保護団体が現場へ。
(※個人情報の関係により写真はNGとのこと)
当団体でも猫管理スタッフが状況を確認しながら引き出しをしています
テリトリーを大事にする猫達がひしめきあっているのを見ると、怒りを通り越して呆れるばかりです。ただ、不思議なことにこれだけの猫がいるのに悲壮感はありませんでした。
・猫達の状態が良いこと
・若い猫が多い
・白猫やシャム系の人馴れしているグループ
・管理センターが主導して里親探しをしていく等
各団体や個人ボランティアさんも協力していけば、それほど問題なく里親探しできそうな案件なので、管理センター主導のもと情報拡散や里親探し等でお手伝いをしています。札幌市の場合は管理センターもしっかり動いてくれますし、保護団体やボランティアさんもたくさんいるので解決しやすいのです。
まだまだ暗闇で蠢いているだろう多頭飼育案件。都市での意識の高まりと、その経験による理想的な解決モデルの構築が、遅々として進まぬ地方行政の後押しになるよう、今後も精一杯活動していきたいと思います。
<ご支援くださっているみなさまへ>
いつもご支援ありがとうございます!この度のご支援誠にありがとうございました!
また、全国に広がる新型コロナウイルスにより皆様大変な思いをされていると思いますが、そんな中でもお気遣いをいただきご支援をいただいております。本当にありがとうございます。
新しい生活様式として、当団体でも様々な工夫を凝らし、それぞれ知識や意見を持ち寄り日々新しいことにチャレンジしています。不慣れなこともありますが、皆さまからのご支援を無駄にせず、たくさんの猫を救い、猫と人を繋げていけるよう、存分に活用させていただきますので、今後とも応援よろしくお願いいたします。
「特定非営利活動法人 猫と人を繋ぐツキネコ北海道」
http://tsukineko.net/