「猫ねこ展覧会2021」を開催中の松山庭園美術館に行くと、敷地内の原っぱで、キラくんが遊んでいました。
館主のコノキ画伯のガンダ(鉄くず)作品に乗っかって、得意そうです。
最近、少年時代の虎之介くんによく似てきたキラくんです。
あれれ、お久しぶりの、ご近所からの通い猫(美術館からもらわれていきました)のシャンティーちゃん。
なんで、溝にはまってお昼寝しているの?
ブロックのトンネルくぐりは、子猫の特権。そのうち、入りたくても、キツキツで入れなくなります。
入っていたのは、キラ君の妹、ララちゃん。
江戸川土手で保護されてはるばるここにやってきた、気のいいケンちゃんが、兄妹のいい兄貴分となって遊び相手になってあげています。
キラ・ララ兄妹のことは、今年1月の
「猫美術館院見習い兄妹・キラとララ」で、ご紹介しました。
「ララちゃん、猫スタッフのお仕事、サボってるの?」
「いいの、新入りが来たから、館内は任せてるの」
ええっ、またまた新入りが?
草むらの中から、キラ・ララのはっちゃけぶりを、じっと見ていた通いの瀬奈ちゃん。
「そうなの、にぎやかな新入り兄妹がやってきたと思ったら、またまた、新入りがやってきたの。その子がまた......」
えー、いったいどんな子でしょう。
館内に入ってみましょう。
感染対策が徹底された広い館内には、全国から参加した作家さんの猫愛こもった、およそ300点もの作品がずらり。
あれ、床に何か転がっています。
あなたが、噂の新入りさんですか。
1週間前にここにやってきた、ホヤホヤの新入り「ミルク」ちゃんです。
生まれてまだ2か月。
近隣の市で、個人で保護活動を続けている男性の方が、お腹の大きな母さん猫を保護。母体が小さかったためか、1匹だけ生まれたのが、ミルクちゃん。
「もらっていただけないか」と館に話が。
美術館では、長いこと館で受付嬢を務めた、人好きの白猫ミーちゃんことミルクちゃんが大往生してさびしいところだったので、同じ白猫ということで迎えることにし、2代目「ミルク」と名をつけたのでした。
やってきた日から、まったく物おじせず、広い館内じゅうを走り回っているミルクちゃん。
チャームポイントは、左右濃淡のブルーの目と、先がちょっと曲がったしっぽ。
このミルク嬢、もう怖いものなしの天衣無縫キャラ。
やってきて数日は「猫を被る」という、美術館の歴史を塗り替えました。
あっ、画面に白い布をかぶせて立てかけてあった、コノキ画伯の大作に、爪を立ててよじ登ろうとしています。
もう目が離せません!
慌てて、館長さんたちが作品を裏返し、事なきを得ました。
ウーちゃんや丸くん、瀬奈ちゃんたち先輩猫は、一同「やれやれ」と、遠巻きにしているのだとか。
たしかに、リスみたいな、モモンガみたいな、ミルクちゃん。
付き合い切れませんよね(笑)。
年の近いキラ・ララ兄妹と、気のいいケンちゃんが、目下の遊び相手になっています。
譲渡を仲介した子たちを含め、たくさんの子猫を見てきた館長さんから「とんでもないヤンチャ娘」と言われているミルクちゃん。
元気いっぱいは、なによりのこと。
先輩たちのもとで修業を積んで、立派な猫館員さんになってください!
美術館の庭の青モミジや花菖蒲、周辺の水田も美しい季節です。
猫ねこ展覧会は、8月末まで開催です(金・土・日・祝日のみ開館)。
今は、近場の方の来館が主ですが、コロナが早く収束して、近県の方がゆっくり楽しめるようになりますように。
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。
『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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目に飛び込んでくる庭園美術館の新緑。そんな中で、作品の上に乗って展望したり、うたた寝したり、かくれんぼしたり、鬼ごっこしたり、果ては石橋の上でまどろむなんて、ここのネコちゃんたちが羨ましい。二代目ミルクちゃんは珍しいたれ目、そのキラキラした大きな瞳は、芸術を理解する学芸猫になることを予感させる。一刻も早くコロナが去って、美術館に賑わいが戻ることを期待しよう。
by Y.M 2021-05-11 16:27
ミルクちゃん、元気一杯で周りのみんなは圧倒されているようですね。写真の写り方によってはオッドアイに見えますね💕これからも諸先輩方と楽しく学び、遊んで素敵な猫館員になってね!
by シーマン 2021-05-11 20:54
広い庭園や猫アートがいっぱいの館内を走り回れるなんて、なんてすてきな職場でしょう。
私も猫スタッフになりたいです。
by ひじきママ 2021-05-11 22:14
白猫さんは、やんちゃなのでしょうか?うちの新入り白猫さんも、女の子ですが、やんちゃです。カーテンが、ぼろぼろです。
オッドアイで、可愛い!そして、神秘的。
ミルクちゃん、のびのび育ってね。
by ちぃ 2021-05-11 23:07
新入り二代目ミルクちゃん!いたいけな瞳でみられたら何をしても許されてしまいそう~(^-^)
松山庭園美術館の猫さんたちはみんなとびきり美形ですよね~☆キラくん、ほんとだ、少年時代の虎之介くんにそっくり!見に行きたいなぁ。庭園もとてもきれいでしょうね。心もきれいになりそうです。
by とも 2021-05-12 06:56
>Y.Mさん
芸術作品をアスレチックにして猫が遊べるなんて、ここだけでしょうね(笑)
私も、一日猫になって、ここで遊び転げてみたいものです。
by 道ばた猫 2021-05-12 12:53
>シーマンさん
そうなんです。角度によって、ブルーと黄緑のオッドアイに見えたり、ブルーと藍色のオッドアイに見えたり…ミルクちゃんは不思議な瞳の持ち主でした。
by 道ばた猫 2021-05-12 12:55
>ひじきママさん
猫界に転職情報があったら、志願猫さん殺到の職場でしょうね。
なんたって、上司(館長さんたち)が、甘い甘い(笑)。
by 道ばた猫 2021-05-12 12:58
>ちぃさん
ちぃさんとこの白子猫ちゃんもヤンチャなんですか。白猫はどちらかと言えばひっそりしとマイペースという印象だったんですが・・・。
by 道ばた猫 2021-05-12 13:04
>ともさん
銚子方面の子は、シャキッとした美形が多いんですよ。
で、都会方面(笑)の子は、おっとり顔が多いような。なぜだろう(笑)。
by 道ばた猫 2021-05-12 13:07
溝トンネルで、そんなにきつきつでお休みしているねこさんとは会ったことないです。
おっとりステキです(笑)。
みるくちゃん、モモンガのようでかわいい。天使のよう。
みんな仲良く元気で、ほっこりします。
by くもりのひと 2021-06-29 17:43