みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.79は、旅行先で運命の出会いをした「銀」ちゃんのお話です。
我が家の4匹目、銀のこと。
銀とは、旅行先の淡路島のお寿司屋さんで年末に出逢いました。隣が魚屋さんで、店先の発泡スチロールの上にちょこんとのっていた子猫。「うわ、可愛い!」と思って触ったら降りてきて、足にすり寄ってくる。「このお店の子ですか?」と聞くと、「いや、その辺におる野良猫や」と。近くの空き地の野っ原に、見るとたくさんの猫が......。銀にそっくりの弟も、三毛猫母さんも、お父さん違いの黒猫のお兄ちゃんも。銀兄弟はピンクのリボンをしていました。可愛がっている近所の人がつけたようです。
しばらく猫たちと遊んでいると、猫ボランティアの女性がやって来て「みんな増えて来たから、この前思い切って捕獲して、みんなに去勢・避妊をしたんです」と。その子たちは耳に桜の花型のしるしが入っています。右耳は男の子、左耳は女の子。「これから寒くなるから、1人でも貰われてほしいのよ」と女性。その方はもうすでに9匹飼っているとのこと......。そしてもう1人、私に色んな猫を教えてくれる10歳くらいの可愛い男の子がいました。自転車でよくここに来て猫と遊んでいるらしく、その子が抱かせてくれたのが、銀でした。
野っ原に自由に駆け回る猫たち。10匹くらいいても、人に抱かれる子はそのうち半分もいなくて。触ろうとすると逃げてしまいます。銀のお母さんも抱っこできました。可愛い三毛猫で、何度か出産した肝っ玉母さんて感じ。あまり人に触らせないらしいけど、私の膝にのってきました。
次の日、帰る前の日暮れ時に再度訪れ、銀をいよいよ連れて行く時も、三毛母さんを抱っこして、「チビちゃんを、つれていくね。ごめんね。でも、安心してね。大切に可愛いがるから。寒くなる前に、1人助けるね」と話してきました。三毛母さんは、ジッと目を見て聞いてくれていました。
弟の方も気になったけど、とても怖がりで逃げてしまうし、他にも兄弟いるから大丈夫か......と後ろ髪引かれましたが銀だけ車に乗せました。というか、ホームセンターで買ってきたキャリーケースを地面に置いた時点で銀はすでに自分で入ってきていました(笑)。
高速に乗ると、いよいよ「さぁ、連れて帰るんだ」と私も観念。迷いは吹っ切り、ミャーミャー小さく鳴いていた銀は、そのうち鳴き疲れたのか眠った様子。間に合いそうだったので、帰りにかかりつけの獣医さんに立ち寄り、健康診断してもらい、帰宅。
久しぶりの子猫。まぁ元気なこと。
何にでも飛びつく。好奇心旺盛で、見ていて飽きない。おまけに甘えん坊で、すぐにひっついてくる。顔を見上げて、綺麗な曇りなき瞳で見つめてくる。撫でて、撫でて、と頭をぶつけてくる。私のことが好きみたい。
あぁ、たまらない(笑)。
その後、いったんあるお家に貰われたものの、「やんちゃすぎて無理」と出戻り、正式に我が家の子になりました。
たしかにやんちゃで元気いっぱいですが、これが子猫。
今の可愛い盛りを堪能します!
(銀/推定4ヵ月 ペンネーム: Marikoさんより)
スタッフより
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保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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かわいい~!
それにしても、「その方はもうすでに9匹飼っている」なんて……。
保護ネコちゃんの話を読んだり聞いたりしていつも感じ入るのは、
ついつい増えちゃう人がいるってこと。
「1人」とか、もう人間扱いだし(笑)。
by nao 2021-08-17 21:55
銀ちゃん。やんちゃでも、おとなしくても、みんなそれぞれ個性だもんね。人間だっておなじなのにね。
幸せになってね。
by もり 2021-08-20 08:48