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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2021年09月28日

猫の不思議...黄色い猫

今週は、猫の不思議シリーズの6回目、黄色い猫です。

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「黄色い猫」とは、色柄で言うと「茶トラ」と言われる猫さんたち。白が入ると「茶白」です。
見るからの茶色は少なく、クリーム色、ひまわり色、ビスケット色、小麦色、ショウガ色、オレンジ色と、濃淡に合わせてたとえられます。
英語では、ショウガ色の猫を「ジンジャー」と呼びます。

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黄色い猫。
皆さんは、どんなイメージをお持ちですか?

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私がこれまでに会った黄色い猫さんは、ナイーブな猫がほとんどでした。
まあ、猫は人が思う以上にナイーブですが、とりわけ、黄色い猫さんたちのナイーブさといったら。

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人見知りで、恥ずかしがり屋。だけど、心を許すと、とんでもなく甘えん坊。
そんな子がたくさんいました。

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珈琲豆店「yagi-coya」のチャイくんもそう、。

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美術館の通い猫虎之介くんも、そう。

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福島原発被災地生まれのまさはるくんも、保護後何年も心を閉ざしていたものの、今では譲渡先ですっかり甘えんぼお坊ちゃまをしています。
そう、黄色い猫の本質は、甘えんぼ!

この、人見知りだけど、人が好きという特質を生かして、看板猫を立派に勤めている子もたくさん。

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美容室ジャムの猫店長トゥエルブくんも。

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浅草の革小物の会社Kannmiの部長、どらやきくんも。

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預かりボランティアさんのおうちで、やってきた子猫たちの面倒を見ているちゃたお君のように、とっても面倒見のよい子もいます。

あれあれ、気がつきましたか?
黄色い猫さんは、男の子が多いですね。

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そう、チャトラの4匹に3匹はオスと言われています。
これも遺伝子のなせるわざ。
遺伝子の基本形であるキジトラにオレンジ色の遺伝子が加わると、三毛やサビやチャトラとなるわけですが、三毛やサビはほぼメスなので、チャトラは確率的にオスが多くなるというわけです。

茶トラの子は、お腹のあたりに白い毛が混じることが多いのですが、まったく白い毛がないチャトラを「一枚トラ」と呼びます。
一枚トラはそんなに多くはないので、一枚トラのメス猫は、珍しいと言っていいでしょう。

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茶トラの子は、鼻先や肉球が、ピンク、またはピンクベージュの子がほとんどです。

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エラリー・クイーンの書いた「黄色い猫の秘密」には、ひとり暮らしの老婦人が飼っている黄色い猫が登場する推理小説ですが、「黄色」という色が事件を解く鍵となっています。
「黄色い猫」という本の作者である詩人の吉行理恵さんは、寡作ながら、心にしみる猫の詩や散文を残しました。
「猫のつけた灯」という詩は、道ばたで出遭った黄色い猫を、「光を切り裂いて遊んでいた鋏(はさみ)の持ち主の落とし物」かもしれないと書いています。
たしかに、黄色は、光射す色ですよね。

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ここだけの話、人見知りだけどさびしがりやの人間と、人見知りだけどさびしがりやの黄色い猫がいっしょに暮らすと、その愛情の密度はかなりのもの。
そんな気がします。
私自身は、最初に拾った猫がショウガ色の大猫「ホット」で、思春期の入り口を一緒に過ごしましたので、黄色い猫を見るたびに、胸の奥にせつないような甘酸っぱい思いがよぎります。

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「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

P9210072-2.jpg
猫との約束
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを

yorisoiatte.jpg
寄りそう猫
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。

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猫だって......。
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。

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里山の子、さっちゃん
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。

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しあわせになった猫 しあわせをくれた猫
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!



写真

道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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みにゃさまのコメント

近くの地域ネコの楽・公園にも茶トラくんがいるけど、確かに人見知りで甘えん坊。色合いで性格が違うなんて気付いていなかっただけに驚き。写真を見ると茶トラにはふっくらしたタイプが多いようにも見えるけど、色合いのせいかな、それとも気のせいかな。推理小説にも登場するなんてネコはやはり凄い。

by Y.M 2021-09-28 16:49

13年前、公園で捨てられたばかりのキジトラの若い雌猫と、大柄で優しい茶トラとの間に2匹の茶トラの兄妹猫が産まれました。母猫から乳離れをさせられた兄妹2匹を保護した雌猫は茶トラの1枚皮でした。
今も2匹の保護猫と4匹で、我家で元気に暮らしています。

by チセママ 2021-09-28 16:50

ウチのコ(マリリンと小次郎)が眠るペット霊園に通って来る茶トラの猫さんがいます。毎日ご飯やおやつ時に現れて、ご飯貰ってマッサージして貰って帰るそうです。先日お線香をあげに行った時に会えたので、ち○〜るあげて構って来ました。とても人懐っこくカワイイ元男の子です。 
首輪をしていないので飼い猫さんか分かりませんが、毛並がとても良いので近所の家のコなのかな。また会いたいです。

by シーマン 2021-09-28 20:27

私の家にも茶白の子がいました。多分引っ越しの際置いて行かれたのでしょう。随分痩せてひもじい思いをしたようで可哀想で迷わず保護しました。年齢不詳の♂とても甘えん坊でした。先住の先輩にゃんことはつかず離れずの関係でしたが、ケンカもせずお利口さんでした。寝る時は必ず私の腕枕で寝てました。おかげていつも私の左腕は傷だらけ。7年で虹の橋を渡りましたが、可愛い子でした!

by ぺったんの母 2021-09-29 00:30

どの猫さんも、きれいな目で、何かお話していますね~~。
チャイくんのお目々の大きなこと。

by ひじきママ 2021-09-29 00:33

いいですね♪黄色の猫も大好きです!!イメージは身体が大きめのお人好し(お猫好し)さんで優しくてシャイでそしてなかなかの美形揃い!店長さん等が多いのもいいですね♪このブログで知り、どうしても会いたくてどらやきくんにも会いに行きました。ほかにも会いたくなる猫さんばかりです。私が通っていた保護猫カフェ(シェルター)では気の強い美人三毛猫さんから横を通るだけでシャーッと言われていた大きな茶トラさんはシャーッと言われてもまぶしそうな顔をして(戦意ゼロと言いたいような?)黙ってすごすごと通りすぎていました(笑) 佐竹さんの大猫ホットくん、素敵な写真でいい男の子ですね(*^-^*)

by とも 2021-09-29 07:17

茶トラかぁ
またまた幼い頃の思い出になりますw
草の上で熟睡中の茶トラちゃんに
かるーく触れたのですが・・・
ものすごくビックリさせちゃって
手首をふかーく引っ掻かれました!
あたりまえですよねー
野良ちゃんは日々いのちがけですもの
その傷はクッキリ残っています(笑)

by ミンディー 2021-09-29 12:21

動物病院で産まれた4姉妹の中に茶白がいました。
その子はうちの子となりました。
産まれた時この子だけが心臓が停まり蘇生された生命力のある子です。
今では命の恩人の先生にシャーと歯向かいます。
甘えん坊で人見知りで、病気一つせず元気に過ごしてます。
私も猫の魅力にやられてます。

by おんちゃん 2021-09-29 16:34

黄色い男の子可愛い、お迎えしてみたいです。
先住さぬき姫が受け入れてくれるかなあ。
道端ねこ日記では折り合いをつけることもよく見られますが。(笑)

by ヤンヤン 2021-09-29 18:08

>Y.Mさん

ひと昔前の作家ですが、二木悦子さんという車いすの方が「猫は知っていた」という推理小説を書かれていて、子供心に「創作はどんな状況でもできる」と感動したのを覚えています。猫は、文学的な生き物ですね!

by 道ばた猫 2021-09-30 02:17

>チセママさん

どの猫にも、生い立ちの歴史あり。それをよく理解してくれている方と暮らす猫はとても幸せと思います。
4匹の保護猫さんたちと、末永くお元気でお幸せに。

by 道ばた猫 2021-09-30 02:21

>シーマンさん

人なつっこく毛並みがいいのなら、家猫でなくてもちゃんと可愛がられて暮らしているのでしょうね。
ペット霊園なら、訪れる人は優しい人ばかりと安心しているのかな?

by 道ばた猫 2021-09-30 02:24

>ぺったんのお母さま

茶白君の、いとおしい思い出をお聞かせ下さち、ありがとうございます。
腕枕をされた左腕が傷だらけって、甘えて爪を出したり引っ込めたりかな?覚えがあります。

by 道ばた猫 2021-09-30 02:30

>ひじきママさん

うるうるお目目のチャイくんは、ゴミの山で真夏に熱中症になっていた子猫だったそうです。
今は、コーヒー豆店の看板猫として、猫好きを熱中させてます。

by 道ばた猫 2021-09-30 02:33

>ともさん

大柄の黄色い雄猫は、優しくておっとりさんが多いですね~。
スレンダーな黄色さんは、人見知り+甘えん坊+好奇心旺盛で、挙動不審なことも(笑)。

by 道ばた猫 2021-09-30 02:38

>ミンディーさん

猫好きはつい触りたくなるけど、熟睡中とお食事中とケンカ中は触ると、大けがの元。
私もノラのけんかの仲裁などで何度かそれをやって、学習しました(笑)。

by 道ばた猫 2021-09-30 02:42

>おんちゃんさん

甘えん坊で人見知りで、恩知らずの(笑)、可愛い茶白ちゃん。病気ひとつしない元気、何よりです。
ずっと元気で、おんちゃんさんのそばにいますように!

by 道ばた猫 2021-09-30 02:45

>ヤンヤンさん

猫の相性と折り合いは、これだけは会わせてみないとわからない不思議。
予想を裏切って仲良くなったという話は多いのですが…。さぬき姫はどうでしょう。

by 道ばた猫 2021-09-30 02:49

今まで、チャトラとゃんの猫ちゃん良く見て、いないですね❗️こんなにキレイな目して、ちゃんと看板猫ちゃんで人見知りしたり、ひとなっこい猫ちゃんかわいいよ❗️いやされました❗️ありがとうございます❗️

by ばつ丸 2021-10-01 20:35

>ばつ丸さん

どんな色柄の猫さんも、優劣なく魅力がいっぱいなので、記事を喜んでくださってうれしいです!
写真を撮るときは、目の表情を一番大事にしています。

by 道ばた猫 2021-10-03 01:14